コッホ先生と僕らの革命

ドイツにサッカーを紹介したコンラート・コッホさんの話である。イギリス留学からドイツに戻って高校の英語教師をするのだが、そもそも当時反英的な国情から言っても英語の教師ということに生徒はじめ保護者ほか周りからも良い感情をもってもらえない。コッホ先生はイギリスでおぼえたイギリス発祥のサッカーを通して生徒たちに英語やフェアプレーの精神、身分や育った環境などで差別されるべきでないことを教えようと努力する。様々な困難を経て、イギリスからの学生と試合をするところまでになる。先生の留学時代の友人が生徒を連れてやってきたのだ。日本の明治時代の頃にサッカーとかフェアプレーとかが存在していたことに驚いた。 ストーリーの結末はともかく先生の孤軍奮闘ぶりや子供たちのサッカーに惹かれてのめりこんでいく様子は観ていておもしろい。「サッカー楽しいよね?」って声をかけたいほどである。何よりもこの映画でダニエル・ブリュールという俳優をはじめて知ったが、私にとっての幸運な出会いだった。グッバイレーニンも追って観てしまった。若い頃のものだがこれもよかった。去年のアカデミー賞受賞式で「西部戦線異状なし」が国際長編映画賞を受賞した際にほかの関係者とともに壇上に現れ、お姿拝見できてよかった。