PHI20 - KC27
惜しいところもありつつ、最後は力負け。相手は絶対王者NEをアウェイで下して、意気揚々とホームに凱旋したわけですから、観客の熱も一入ですし、今年はスーパーボウルに行くぞ!という気持ちが最も高まっているタイミングでした。そんなイケイケなチームを相手に、ワンポゼッション差で且つ最後はヘイルメリーまで持って行けたのですから、価値のある敗戦と思います。
敗因
①OLの不調
1戦目に引き続きOLがイマイチパッとしません。開幕前には、ユニットとしての成熟度はリーグナンバー1なんて記事もありましたが、まあ今の姿が正しく実力を反映していると言えるでしょう。特にSeumaloがひどいですね。今日もサックに繋がるプロテクトミスが散見しましたし、無駄なフォルススタートも一つ受けていました。あまりプレーに緊張感が感じられません。開幕前にチームは、前スターターのBarbreをトレードで出してSeumaloを抜擢しました。この判断がシーズン通して影響するかもしれません。
また、Kelceもこれまでの実力が出せていない気がします。2人がかりでないと相手を押し込めていないように見えました。真ん中で止められないとブリッツのチェックまで気が回らなくなりますし、ランプロテクトもままなりませんね。ただ、それがRBの不調に繋がってるかは別の話です。しょぼいユニットをカバーするような強さはないということです。
②RB
先週不調だったBlountを使わないという思い切った戦法で、Sprolesを中心にドライブしました。その結果、チームリーディングラッシャーWentzという目も当てられないことに。しかもキャリーの負担からかSprolesはパントリターンでファンブルロスト。他のユニットにまで影響を及ぼすという意味で一番深刻なユニットかもしれません。
Smallwoodは2週合計7キャリー8ヤードという驚異的な記録。さすがにこのまま使うわけにはいかないですね。来週までにユニット再編は必至でしょう。
個人的には、Clementを試してほしいです。レシーバー陣とWentzのパス攻撃は今のところよく機能しているため、ゴリゴリ走るタイプでなくとも、ブロック、キャッチ、ランを器用にこなせる選手で十分戦えるのではないでしょうか。Sprolesも同タイプですが、彼にはPRの重責があるため、ファーストチョイスに1回Clementを起用するのも一つの手だと考えています。
深刻な部分はありつつも、基本的にはポジティブに考えて良いと思います。DALも負けて地区トップの現状は変わっていません。それに、ポジティブな要素も見受けられました。
①今年ドラフティの活躍
1週目はプレイ機会に恵まれなかった3巡Douglas、4巡Hollinsがそれぞれ素晴らしい活躍を見せました。プレシーズンではNFLのスピードについていけない、と酷評を受けたDouglasでしたが、今日は横、縦ともに動けていましたし、スクリーンパスにもきっちり反応してファーストタックスで相手を倒していました。CBの割には体格があるので、それを活かしたパワーは魅力です。去年まではチームに居なかったタイプのCBですね。
SのWatkinsも故障離脱しましたし、来週は更にプレイ機会を得ることになりそうですね。このまま活躍してくれれば、チームとしては嬉しい誤算となるでしょう。
Hollinsはプレシーズンに、相手セカンダリーを二人なぎ倒してTDを奪い、一躍注目されました。今日もスピードを活かしたプレーで安定の成績を収め、このポテンシャルを継続して発揮できれば、Jeffery、Smithを下げた際も十分相手に脅威を与えられるでしょう。
某地元紙の記者が2週目前に今年のドラフトは失敗だったと言わんばかりの妄想記事を書いていました。そんなナンセンスな記事を笑い飛ばすような躍進を見せてほしいです。
②3Q初めのドライブ
Ertzにどうしても頼りがちで、イマイチJefferyとの息が合っていなかったWentzでしたが、後半最初は素晴らしいプレーを見せました。Jeffery、Smith、Ertz、Sprolesとパスターゲットを満遍なく選択し、効率的にドライブ。最後はJefferyに初めてのTDをプレゼントする貫禄のプレーで、一流QBとしての片りんを垣間見ることができました。後半、このスタイルが確立すればEaglesのパスオフェンスがリーグを蹂躙するかもしれません。
残念ながら、後半通してそのプレーを維持することはできませんでしたが、今後もWentzの成長を見守っていきたいと思います。
ただ、ダウンフィールドでスクランブルしていくのはやめてほしい…サイドラインに出ることも仕事の一つです。
個人的には始まる前よりも希望が膨らみました。負けてなお、得るものがあることもありますし、切り替えてホーム開幕戦に臨んでいきたいところです。