11歳の子どもを、独り暮らしさせていたとして

ネグレクトの疑いで、母親が逮捕されたそうだ。

それまでにも母親は、児相に相談歴があり、

一時保護を求めたものの、子供本人が拒否して

保護されなかったのだという。

 

 

 

なんか他人事じゃないなと思った。

 

私も、元夫逮捕直後の心身ともに苦しかったとき

児相に何度も助けを求めたが、子どもが

「児相にはいきたくない」

と拒否。子ども本人の同意がないからと、児相は

保護してくれない。でも、いっこうに子供はいうこと聞かない。

子どもがいうこときかないことが、私へのあてつけ

に感じて、自信失っているところにおいうち

かけられて。とうとう、一時保護所の前に子どもを

おいてきたことがある。もちろん、一時保護所には

「子どもを一時保護所の前においていくので、保護

してください」

と電話は入れた。

しかし子どもたちは、歩いて家まで帰ってきてしまった。

 

すると、夜になって、児相の職員と警察がやってきた。

私に、ネグレクトの疑いがあるという。

意味が分からない。児相の一時保護所前に子どもを置いて

電話もいれて、名前も名乗って、事情もいって

助けを求めた。子どもの保護を求めたら、なんでネグレクト

なんだ?とごねている間に、子供たちは押し入れにたてこもり

「絶対、児相にはいかない」

と訴えた。で、警察も児相も帰っていった。

 

子どもたちは、祖父母のところにもいかない、という。

ママと暮らしたいという。子どもの意思はわかるけど

親は、限界なんだ。どうしたらいいんだ、と思った。

 

幸い私の場合は、児相から短期入所につながることができた。

子どもを宿泊で預かってもらえて。その間に、温泉

入って、おいしいもの食べて、リフレッシュすること

ができたのだ。気持ち切り替えて、また子どもと向き合える

ようになった。そして子供たちにも、短期入所のスタッフ

さんが話をしてくれて、聞き分けのよい子になって

帰ってきてくれた。そしてよき主治医にめぐりあう

幸運にも恵まれた。児相の心理面接や児相の嘱託医診察

を通じて、子どものケアもしてもらえたし、私の方も

児相のケースワーカーに話を聞いてもらえた。

 

そうやってどうにかこうにか乗り切って、今日の

母子生活がある。不憫なことではあるが、子供

たちには今も気を遣わせている。こどもたちは

両親そろっていた時期のようなわがままは、もう私

の前では言わない。私の限界が来る前に、聞きわけ

よくもなる。

「いい子でいないと、ママと暮らせなくなる」

ことが、子供たちにも身に染みているんだろうと

思う。

 

私も苦しかったが、子供たちには本当につらい

思いをさせたことと思う。父親をなくし

母親とまで引き離されてしまうかもしれない

という恐怖を味合わせてしまった。その意味で

児相が一時保護をとどまり、代わりに短期入所や

面談を根気強く続けてくれたという対応により

子どもの心の傷は小さくて済んだといえる。また

私のほうは当時、子育てをする自信を完全に失っていた

ので、一時保護されていたら、そのまま子育てを

放棄してしまっていたことと思う。子どもは大きな

傷を負い、私は自信喪失したまま、生きることに

なっていた。いや、子育てという責任をなくして

いたら、生きていられなかったかもとさえ思う。

ほんとにわたしは、児相はじめ、関係機関に恵まれた。

感謝。

 

前述のケースでは、児相が一時保護をしていれば

短期入所につなげていれば、母親が逮捕されずに

済んだのではないかと思う。一時保護の上、母親と

本人の関係修復を、児相が行うべきだった。

県子ども福祉・虐待対策課は「対応は適切だった」

としているが、大問題である。母親はまもなく

釈放されるであろうが、親子関係の修復は

絶望的であろう。母親を罰しては、自信をなくし

てしまうだけである。母親の子育てを支えてあげて

ほしかった。

 

つくづく、どんな担当者にあたるかで、予後は

変わるなと思います。我が家は運がよかった。