昨日午後は、とある氏子さんの御実家の、解体奉告祭と埋井祭を執り行いました。
代々受け継がれてきた歴史ある邸宅でしたが、このほど取り壊されることが決まり
氏神さまに奉告し感謝を捧げたいとご希望になりました。
併せて、長年ご使用になっていた井戸もその御役目を終えますので、
井戸の神さまがたにも御礼を申し上げ、
天に還って戴く祭典をすることに致しました。
本当は、この奉告祭と埋井祭は出張祭典として計画しておりましたが、
昨日は、昼頃から大変な大雨で、警報が出てしまいましたので、
施主さまのお申し出により、祭典は岡崎神社の社殿で行うことになり、
現地の大地主神(おおとこぬしのかみ)さまや、
家屋の守り神さま、井戸の神さま方には、
氏神さまから、よしなにお取り次ぎ・おはからいくださいますように、
という趣旨の祝詞を社頭にて奏上いたしました。
ところが不思議なことに、祭典が終わって施主さまと幣殿の扉を開けますと
外は、祭典前と較べて、明らかに雨足が弱まってきていました。
「これなら、清祓いだけでも現地で出来そうですよ」
と申し上げまして、それから急遽、大幣とお浄め塩と切り幣を持って、
地域内の氏子さんの御実家まで向かいました。
すると、なんとそのまま雨があがりまして、傘も全く要らず、
現地にて、井戸の四方を中心に、清祓いの儀を執り行うことができました。
「神さまが、私どもの願いを聞きとどけてくださったと思います!」
と施主さまが大変喜んでくださいました。
そのあとまたすぐ、雨が降り始めまして、
やんでいたのは、本当にこの清祓いのひとときだけでした。
不思議な、そして有り難いことが、あるものと深く感じ入りました。
仰るように、施主さまの真摯な思いを、天の神さまが、くんで下さったのでしょう。