長いあいだ持っていた御人形を処分するにあたり、供養祭をして貰いたい、
という御依頼は、年間通してよくあります。
以前にも説明を申し上げましたように、岡崎神社では、
人形本体をお焚き上げすることはお引き受け致しておりませんが、
社殿にての供養祭は、季節を問わず行っております。
氏神さまの御神前にて、事の次第を奉告し、人形やぬいぐるみを供養し、
そこに宿るものを祓い清めまして、お清め塩とともにお返し致しますので、
そののちは、もはや魂はなく、物体となったとお考え戴きまして、
自治体の規則に従ってそれぞれで処分をして戴きます。
先日、大阪でカーネル・サンダースの人形が供養されたというニュースがありました。
1985年の阪神タイガース優勝の折り、盛り上がったファンがカーネル人形を胴上げし、
「道頓堀ダイブ」をさせたのでしたが、その後、行方不明となり、
タイガースが優勝できないのは「カーネル・サンダースの呪い」とまで言われました。
これが偶然に、24年後に発見され引き揚げられ、
以後、日本KFCホールディングスにより保管されていましたが、
このほど老朽化のため保存が難しくなったとして、
処分にあたり、大阪の住吉大社にて人形供養祭が行われたとのことです。
記事を見ますと、祭典のみならず巫女さんによる神楽舞まで奉納され、
大変に正式なかたちで供養祭が執り行われたことが伺われます。
オリジナル・チキンも御供えされたとのことです。
昨年の阪神タイガースの悲願のリーグ優勝・日本一がありましたので、
カーネル人形もすべてを見届けたかたちとなったことでしょう。