2月17日のブログ記事で、安佐支部宮司会が「神宮大麻頒布始奉告祭
(じんぐうたいま はんぷはじめ ほうこくさい」を計画する話を書きましたが、
神社で「神宮大麻(じんぐうたいま)」と呼ばれているのは、天照大御神の御神札のことです。
以前の記事でも触れましたが、下の写真の真ん中の「天照皇大神宮」と書かれている、
いちばん大きな御神札がそれです。
神社で受けられたときには薄紙に包まれていますが、これは包装紙とお考えください。
遠く伊勢神宮から運ばれ、地区支部で頒布開始の奉告祭が行われ、
各々の神社に分けられて、氏子の皆様へとお授けしますので、
手から手へと渡って行く間も御神札に直接触れることがないように包装されているのです。
ご家庭でお祀りになるときには、薄紙は外してくださって結構です。
天照大御神は、日本の総氏神様であられますので、
この神宮大麻と、氏神様の御神札とを、あわせて神棚にお祀りしてください。
それぞれの御神札にはお授けした神社の名前が書かれていますが、
神宮大麻の場合には「天照皇大神宮(てんしょうこうたいじんぐう)」とあります。
これは、伊勢神宮内宮の別名です。
神宮大麻は、天照大御神をお祀りする伊勢神宮内宮から授けられた御神札、ということです。
大麻、というと日常生活では「危ない植物?」のイメージですが、そもそもは同じものです。
大麻(=麻)の繊維で、古くから注連縄や麻苧(あさお)が製造されており、
神事でお祓いをする際の大幣(おおぬさ)も、この麻苧でつくられています。
神宮大麻も、昔は、お祓いを務めた祓串そのものを配布していたそうですが、
時代とともに徐々にかたちを変え、現在の御神札の形態になりました。
ということで、神主さんや総代さんなどが「たいま」「たいま」と言うときは、
この「神宮大麻」のことを指しています。
毎年、各神社庁が、お伊勢さんから神宮大麻を受け取り、
支部ごとに秋に「神宮大麻頒布始奉告祭」のお祭りを行って、
年末から年始にかけ、それぞれの地区の神社から氏子の皆様にお授けします。
氏子さん方は、年に一度、新年に、新しい神宮大麻を受けて、ご家庭でお祀りされ、
翌年また、古札を神社に納めて、新たな神宮大麻を受けられるのが通常の在り方です。