引き続き、韓国います。
毎日エンドレスで取材していて
曜日の感覚がありませんが、
韓国にきて、
もう1週間が経ってしまいました。

まだ、興奮が冷めていませんが、
12日土曜日…

前の週末に続いて、
ふたたび、
朴槿恵大統領の退陣を求める
大規模デモが行われました。

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全国からソウルの会場広場周辺に
集まった人々は、警察発表26万人
主催者発表では、100万人!

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労働組合ら、各団体だけでなく、
子供連れの家族、中高生、大学生、
老若男女、幅広い世代の人々が
参加し、怒りの声をあげていました。


あれだけの人が、ひとつの意思を持って
一箇所のエリアに集まるという
現場を見ることは、
後にも先にも、もうないのではないか…
と、その場に居合わせながら
身震いがしました。

南大門周辺から大統領府に向かって
あの広々とした大通り、
そして、そこから伸びる周辺道路が
すべてギュウギュウに人で埋め尽くされ、
群衆が、ひとつになって、
「朴槿恵 退陣せよ!」と叫びます。

ほんとに、100万人越えたのか?
とニュースを聞いて思う人もいるかも
しれませんが、
いや、きっと、余裕で越えてます。


とにかく、
想像を越えた人の数です。

日が暮れ、あたりが暗くなってくると
人々の手もとのロウソクに
灯がともり、大統領府に向かって、
大きな光の帯が。


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マイクの怒りの叫びに合わせて
人々が、ロウソクをかかげて、
おー!と、声をあげると、
次々と、その叫びが周辺へと
広がっていき、
大きな光のウェーブとともに、
声の波が起きます。

壮観。


競技場など、
大規模な人のウェーブは見たことあっても、
自然に起こる、
人の声のウェーブというのは、
初めて聞きました

あれだけの人が集まり、
広範囲に渡らなければ、
物理的に、不可能なことだから、
今まで、聞いたことないのも当然ですが。

とにかく、鳥肌ものでした。

そして、さらに、驚いたこと。

それだけ、人が集結して溢れているのに、
デモの中には、沿道にも広場にも、
警察官がまったくいないのです。
日本ならDJポリスが大活躍
できそうな場面ですが、
誘導する人も、まったくいない。

普通、将棋倒しが起きることが
懸念されるような危険な状況ですが、
なのに、非常に平和に、混乱もなく、
整然と人の流れができていて、
それは見事。
日本では考えられません。
不思議で仕方ないほど、
これは驚きでした

デモ慣れしてるということでしょうか。
プラス、主催者側が、煽ることなく、
冷静に抗議を呼びかけていたことも
効果あったと思います。

そんなふうに
周辺は、すべて驚くほど
平和的にデモは、行われていたのですが、
ただ、一方で、
大統領府ギリギリのところだけは
違いました。
ここに警官はいたのか!という感じです。

これ以上行かせない、
という警察の強い意志を示す
警察車両の長い壁ができていて、
その封鎖ポイントで、
市民と衝突が起きました。

ほんとに、その一箇所だけですが、
別世界の緊迫感でした。

その警察と群衆のにらみ合いの
真っ只中まで、人をかき分け、
なんとか、たどりつき、
汗だくになってリポートしました。
身動きできないギュウギュウのなか、
警察と市民の殴り合いも目の前で。

ここで、また驚いたのが…
最前線の群衆が、
やれ!と応援すのではなく、
暴徒化した市民に
怒りの声をあげたのです。

暴力はやめろ!!!
と。

自分たちは、怒っているけれど
正当に冷静に抗議しているんだ、
と示したい気持ちが、本当に
伝わってくる場面でした。


今週末は、全国各地で、いっせいに
デモが行われるということですが、
どうなるのでしょうか?

国民の怒りは増すばかりです。