毎日、なにげなく
私たちは
当たり前のように日常を
過ごしているけれど、
その日常は、
当たり前ではない…
日々、事件や事故、災害などを
取材していると、
つくづく感じます。
この方も、
ある日突然、
当たり前の日常が奪われました。
池田君江さん
2007年に起きた
渋谷の松濤の温泉施設爆発事故。
女性従業員3人が死亡、
2人が重症を負いました。
君江さんは、
たまたま床に座っていたので
爆風の直撃を避けることができましたが、
ロッカーに挟まれて脊椎損傷、
そして、顔を含めて10箇所以上の骨折。
事故により、
車椅子生活を余儀無くされました。
隣で寄り添うのは、
ご主人の池田克明さん。
明るくて、とても素敵なご夫婦ですが
きっと、私には想像できない
ご苦労を
2人で乗り越えられてきたのだと
思います。
事故後、君江さんは
初めてバリアにぶつかり、
今まで当たり前に行っていた
お買い物や食事に、
バリアという壁で行けなくなり、
当初は、引きこもりになったそうです。
バリアフリーを掲げたお店でも
「お客様の迷惑になる」と
入店を断られたことも
多かったといいます。
しかし、あるお店との出会いが
君江さんに変化をもたらします。
その時のことは
小松成美さんのインタビュー
「一期一会」で語られています。
http://www.trade-trade.jp/ichigo_ichie/vol93/
君江さんは言います。
「建物の構造すべてがバリアフリーに
整っていなくても、まわりの少しの
ココロがあれば
バリアフリーを超える
素敵なお店や場所に
なるのです」と。
そこからスタートしたのが
「ココロのバリアフリー計画」
いつでもお手伝いしますよ、のココロ
そして、
バリア、バリアフリー関係なく
お店と場所の詳しい情報
(入り口幅サイズ、段差数、
トイレ幅サイズ、手すり有無など)
この2つがあれば、
行く側が判断して
コミュニケーションがとり合えます。
君江さんの活動により
「ココロのバリアフリー計画」に
賛同する加盟店は、
どんどん増えていっていて
ココロのバリアフリーは、
広がってきています。
先日、君江さんは、
ご夫婦とココロの仲間たちと、
私の故郷、前橋にも、
いらっしゃいました。
ココロのバリアフリーの
啓発活動。
前橋の山本龍市長は、
君江さんの語る言葉ひとつひとつに
親身に、耳を傾けていらっしゃいました