喜瀬雅則『中日ドラゴンズが優勝できなくても愛される理由』光文社 | ある人の野球観戦記

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 立浪監督が就任してからのドラゴンズは、2年連続の最下位と不振。悪い時は何をしても良く思われないという事なのか、傍目には不可解と思われる交換トレードや新人の獲得、取るに足りないトラブルも内紛とみられるなど、いいところなしという状況だ。最も三度目の正直というところか、今季は少しはマシになっているところにはいる。

 こうした状況でははるけれども、視聴率と観客動員数は落合監督時代よりは上回っているのだといい、勝てなくても愛されている風土というところなのだろうか。

 順位に関係なく愛される所以は、低迷の原因など、球団当事者に話を聞き謎を解く試みだ。

 その相手も、立浪監督やOB、元フロントやスカウトといった球団関係者はおろか、マスコミ、後援者の一人でもあるサカナクションの山口一郎、と幅広い。

 その内実を見てみると、かつての母体を根源とする派閥争いで代わると方針もガラリと変わって展望が見えなくなるとか、戦力よりも地元との繋がりが重視されててそれがシガラミとなると勝敗度外視に陥ったりという、低迷と愛されるという両立の訳が見えてくる。