8年ほど前、主人が仕事で担当した旧家の建て替え解体の際に、
お客様から「良かったらどうぞ」と頂いたレトロな振り子時計。
数年は一応そのまま使えていましたが、音が鳴ることは無く、
3日ぐらいで止まってしまうので頻繁に巻き直してるうちに、
ゼンマイが切れてしまったようで全く動かなくなってしまいました。
しかしそこは古いもの好きの人間としては捨てるに忍びなく、
天袋で眠っていること数年…
新居への引っ越しの際の片づけで久しぶりに発見し、
「やっぱり文字盤も可愛いし、素敵だな…。でも頻繁に巻くのは面倒だし、
この外観のままクオーツ(電池式)にしてもらおうかな。」
と、時計修理屋さんのもとへ送りました。
電話で見積もりと直しの相談をしていくうちに
「クオーツにすると振り子時計の振り子は振れなくなります。
固定でぶら下がるだけです。
鐘の音を鳴らすことはできません。それでもいいですか?」と。
そう言われると、
(それだとこの振り子時計の良さを全て奪ってしまうようなものかもしれない…
そしてこの時計の音、聞いてみたいな…)という思いが強くなり、
「やっぱり、昔のままの音が聞いてみたいです。オーバーホールしてください」
とお願いすることに。
「そうですね。そう言っていただけるなら、ぜひそうしましょう!」
と修理屋さんの声も嬉しそうに聞こえました。
オーバーホールもクオーツ式への交換もお値段はほとんど同じでした
送ってから約1カ月で厳重に梱包されて戻ってきた時計。
新居へ取り付けるつもりだったので、
届いてからも数カ月は保管していた状態でしたが、引っ越し後も
「音が鳴るので寝室の近くには付けられないし、
リビングだと数分のズレも気になるし…」と
取り付け場所を考えあぐねること約2カ月。
ふと自分の仕事部屋で、ぱっと見てわかる文字盤式の時計がないのが不便なことに気づき、
「あの振り子時計…この部屋に付けたらどうだろう」と思いつき、掛けてみることに。
ブルーグレーに塗った壁にしっくり落ち着いて、
そっと振り子をかけて揺らすと、数年ぶりに時を刻み始めました。
心地よいコチコチという音、そしてずっと聞いてみたかった時報の音は
文字にするとまさに【ディンドォォン】。
想像以上に深みがあり耳に心地よく、とても快適に時を知らせてくれます。
時間ごとにその時間の数だけが鳴り、30分になるとに1回だけ鳴ります。
仕事に集中し過ぎると、うっかりお昼を食べ損ねたりするので、
この時報がいい気つけになってくれてます。
こどものお迎えのまでの残り時間も、まめに時計を見なくても
耳で知ることができるのでありがたいですね。
直してからはゼンマイを巻くのは週に1回程度です。
玄関から入ってすぐ見える位置にあるので、玄関の時計も兼ねられるし
ベストな掛け場所が見つかって、
またこの時計を使うことができて本当に本当にうれしいです。
大切に使おうと思います(^^)
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