読書日記 1353 「三千円の使いかた」 | 香川でのたうつ菓子屋のブログ・別腹

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香川県三豊市高瀬町「清水菓子舗」&「ほっこり堂」オーナーの
極めて個人的なブログです。

 

お菓子屋は、女性のお客さんが多い商売なので、

いろんな世代の女性の金銭感覚を知りたいと思って、

読んでみました。

 

20代~70代まで、

御厨家の女性たちの懐事情と、お金に対する考え方が絡む物語です。

 

さらにその友人や、職場の人々、

いろんな立場の人の物語を丁寧に描いているので、

この小説一冊だけで、

さまざまな立場、年齢、未婚、既婚、の人の感情が学べます。

 

もちろんフィクションなんですけど、

しっかりとした取材に基づくものだと思える描写なので、

どれもリアルに読み取ることができます。

 

でも、小説なので、ためになる事ばかり書かれていても、

読むのが楽しくありません。

 

その点、この作品は、物語を読むのも面白い。

 

しかもオムニバス形式のように、いくつもの話が楽しめます。

 

最後には、感動で泣いてしもたがな。

 

何が言いたいのかというと、傑作でした。

 

原田ひ香さん、初めて読む作家さんですが、

これ以外の作品も読んでみたくなりました。