餡焚き屋中井 栗いっぱい


 久しぶりの更新になります。 この間、栗のシーズンも始まって和菓子には一番いい季節になりました。 例年なら気になる栗のお菓子を求めてもう2、3回は各地に出かけているところながら、今年は残念ながら全くありません(本当は行きたいところがいっぱい)。

 たまに大阪市内の繁華街に出かける以外、外出を控える生活が定着した感じですが、時折行くようになったのが、和泉市内にできた”ららぽーと和泉”。 南大阪では最大級のショッピングモールで、気になるお店も何軒かあるので、ちょっと遠いですが、ドライブがてら時々出かけるようになりました。
 そのついででもないのですが、その後に立ち寄っているのが、当ブログでも何回か紹介しています餡焚き屋中井です(モールから車で5分くらい)。



こちらは元々大阪市内にあった和菓子店(鶴屋鷹山)で、名前のとおり自家製に拘って餡を自前で焚いているお店(自家製餡は意外と少ないです)。 その甲斐が有ってか、美味しい和菓子を提供してくれていて、南大阪エリアでは貴重なお店でもあります。
 今回はそんな餡焚き屋中井の和菓子の中から、いくつかご紹介したいと思います。



 最初は定番のお菓子でこちらの人気商品の雷ドーナツ
 画像のようにリング状ではなく、真ん中におへそのあるドーナツで(なので雷?)、中には何と大福が入っているので最初はちょっとびっくりしました。
 しっとり感のあるドーナツ生地で(砂糖有りと無の2種類)、油っこさはあまり感じられません。
 餡はさらっとした舌触りのこし餡で、品の良い小豆の旨味が伝わってきて、かなり美味しいです。 また、お餅(求肥)とドーナツ生地、両方の感触の違いも楽しめます。

 因みに、以前から油で揚げたものが不思議と美味しいと感じていたのですが、最近その理由が分かりました。 先日見た某公共放送の番組によると、油の中に含まれるある物質が、美味しさを脳に使える伝達物質の分泌を促進しているからだそう(へ~)。



 次は栗の餅。 いわゆる栗大福で、経木で作った小さな舟に乗せているところは、こちらのお店らしい演出です(栗の葉っぱも)。
 生地は口当たりの滑らかな羽二重餅になっていて、伸びの良さと素材の風味も十分。
 中は風味豊かな小豆つぶ餡が入っていて、その上に(甘露煮ではない)栗が一つ。
 栗は程良い柔らかさで、栗本来のおいしさがしっかり詰まっている感じ(良く出来た栗大福になっていると思います)。





 最後も季節限定の栗いっぱい、栗餡を寒天を使わず固めたお菓子。
 茶巾絞りの栗きんとんから粒状の細片を除いたような質感になっていて、感触は栗きんとんをもう少し固めにしたくらいに仕上がっています(栗羊羹の一種)。
 でも、口の中で直ぐに解れて、さらっとした感触に変わります。 同時に栗の風味、うま味が品よく広がってくる感じが中々秀逸。 栗の美味しさが堪能できます(オススメの一品)。

 と言うことで、何かと制約の多い今年、例年のように栗の美味しい和菓子を求めるのは半ば諦めていたのですが、今年も栗の美味しさを味わうことができました(ありがたやー)。

   餡焚き屋中井 はつが野本店(鶴屋鷹山)
 大阪府和泉市はつが野3丁目12-7
 TEL:0725-51-7854