イメージ 1

 

 

イメージ 2

 

 

イメージ 3

 

なりひら 手焼き煎餅 

 何時もブログで紹介してますように、甘いお菓子を毎日食べていると、時々無性に辛~い菓子も欲しくなってきます。
 例えば、醤油味のお煎餅、それも関西では定番の甘辛で柔らかめなものでは無く、生醤油味のカリッとした煎餅。
 そんな時思い出すのが、浅草(東京台東区)の入山せんべいのお煎餅です。 店頭では、何人もの職人さんが煎餅を夏でも炭火で手焼きしている様子が見られる名店です。 大阪では、そんな入山せんべいを買える所は有りませんが、今日はその代りにその味を受け継いでいる大阪のお店を紹介します。

 松下電器(今はパナソニックかな)のお膝元、門真(かどま)市内に、手焼き煎餅専門店なりひらのお店が有ります。 こちらは、関西では珍しい生醤油味の固焼き煎餅だけで商いをされているお店です。
 店頭では、ご主人が炭火で煎餅を一枚一枚手焼きしている様子が見られます(これからのシーズンは暑そう)。 焼き上がると直ぐに生醤油を素早く刷毛塗りして出来上がり。
 お店でその出来立ての熱々状態で1枚いただきましたが、これがま~ おいしい! 煎餅の香ばしさ、生醤油の香りと旨みが口から鼻腔の奥に広がって行くのが分かります(立て続けに10枚くらい食べたくなったくらい)。 生地もカリッとした固い歯ごたえ。 正に関東風のお煎餅そのものです(甘さゼロ)。

 と言うのも、こちらのご主人は、入山せんべいで修行を積まれた職人さんです。 その後、大阪でお店を構えるようになったそう。
 関西はもち米を使うおかきあられの文化圏で(煎餅と言えば普通小麦を使う玉子煎餅が主)、うるち米を使う生醤油固焼きの関東の煎餅には、ほとんど馴染みが有りません(お土産で貰う草加煎餅くらい)。 なので、開店当初は中々認知されなかったそうですが、10年経って漸く認められるようになって来たそうです。

 なりひらのお煎餅は、厚焼き薄焼きの2種類のみと、至ってシンプル。
 厚焼きは、入山せんべいのものより少し薄くしているよう(厚いと更に固くなるので、関西の好みを考えてのことかも)。
 そのカリッとした食感とまろやかな醤油の辛味と香りを楽しむなら、こちらがオススメです。

 薄焼きの方は、生地の厚みが1mm強ぐらいの薄さ。 サックリとした食感で、醤油もさっと刷毛塗りしただなので、お米の風味もよりしっかり味わえる一品。
 どちらもそれぞれの持ち味、魅力が有り、両方ともクセになる美味しさです。 薄焼き30円 厚焼き90円
 ところで、こちらの薄焼きは、東京でも見かけたことの無いタイプなので尋ねてみると、実家が栃木県佐野市で煎餅屋さんをされているそうです。 薄焼きは、そちらで作られているもので、地元では知られた名物お菓子になっているみたいです。

 なりひらのお煎餅は、お店以外で置いているところは有りません。 今では噂を聞いて、取り扱いの申し込みも時々入るそうですが、商品の質を落したくないので全て断っているそう。
 こちらのお煎餅には、そんな心意気と言うか思いもこもっているんでしょうね。 なので、他に用事が無くてもこれからも定期的に門真詣でが続きそうです。  

 なりひら(閉店)
 大阪府門真市堂山町
 TEL: