本日はオレンジのサヴァランになります。

ただし、一部パーツの付与や味の調整などは本の分量ではなく

オレ自身の手で調整を加えています。

 

まず仕上がりはこんな具合です。

上に乗せたオレンジピールは、前回の文旦のサヴァランの時のピールと同じ作り方をしました。

このやり方はやはり優れもので、少ない工程と時間で透明感のあるピールが作れるので

ちょっとしたデコレーションには打って付けです。

 

生クリームはいつも通り40%の軽めのクリームをこんもり絞っています。

 

前回のピスターシュのサヴァランでは、ナパージュにアプリコットは加えませんでした。

バニラの風味が繊細なので、味を壊しかねないからです。

 

でも、今回のオレンジの方にはアプリコットを加えました。

生地に吸わせているのは市販のオレンジジュースで特に風味を効かせていないからです。

砂糖はジュースの全体量の3割を加え、甘さは控えめにしました。

 

生地は吸水率が高く、もってもずっしりとした仕上がりでした

(個数が多かったので、若干シロップが足りていなかったです)

 

サヴァラン生地に穴を空け、味のアクセントにオレンジコンフィ(皮と果肉付)を埋め込み

生クリームとサワークリームを混ぜたクリームを絞る事で、酸味と乳製品感を出して

オレンジの酸味と爽やかさが際立つようにアレンジしました(これらは本ではやっていないです)

 

結果として、爽やかで食べやすくかつオレンジの素材感がしっかりしたサヴァランができました。

 

業務用ではサヴァランを1種につき、60個~80個ほど作る予定です。

ただ、その訓練は開店前の最終改装で、機材を取り寄せてようやく可能になるので

今は少量でも基本をしっかり抑える事と、自分らしい応用を加える事が課題と考えています。

 

お酒の効かせ具合を刷毛塗りに変えたことで、見事に万人向けのサヴァランが作れるようになりました。

持って行った先でも概ね好評で、サヴァランでここまで色々な方に評価されるものが作れるのは

良かったと感じています。

お酒がもっと欲しい方には、スポイトを注文時に添えるのでそれで柔軟な対応が出来ます。

 

サヴァランは看板商品にして良い位のレベルの菓子に仕上がりました。

オレもフランス菓子の中でもサヴァランはとても好きな部類なので嬉しいです。

オールシーズン食べれる菓子ですが、中でも暑い夏場などには冷蔵庫で冷やして食べると

凄く美味しいのではと、食べ手の方からも御意見を頂いています。

 

とりあえず作るサヴァランは今月あと6種類でそれが終わったら

元の生菓子修業に戻ります。

 

あと開店の予定を訊かれるので、この場を借りてコメントしますが

今からあと1年ほど修業したら、そこからテナントの改装や店の開店準備に入ります。

必要工事が終えたあと、手伝ってくださるパートさん達の訓練や各種保険の加入や

開業に要する書類の準備など諸手続きも行いますし

開業は2年後(2022年)の春ぐらい(4~5月)を目安と考えて下さるといいです。

実質2年は切っていますので、そんなに時間長くないと思います。

 

それではまた。