中村俊輔
横浜FC所属 42歳
かつて世界を驚かせた
芸術的なフリーキック
多くのファンを魅了した
孤独なファンタジスタ
今ふたたび
栄光の10番を背負い
ピッチに立つ
今季から背番号を46から10へ変更することに
しかし
クラブからの申し入れに一度は辞退した
10番は絶対的エースナンバー
プレッシャーを感じつつも
自分が成長できた経験がある
だからこそ
これからの若い選手
クラブの生え抜き選手が背負うべき
そう考えていた
でも最後は自分で決断した
栄光の10番を自分が背負う
覚悟です
昨シーズン
公式戦出場わずか10試合
そして無得点
ベンチにも入れないことが多かった
2軍での練習が続く
自分の力を発揮することはできなかった
それでも
ひたすら
もがき続けた
それでも
絶対にあきらめなかった
外から冷静にゲームを見つめる
自分を見つめ直す機会になった
こういう時期もいつかは来るんだな
自分のいないピッチを眺めていた
噛みしめながら
もちろん悔しい
もっと試合に出ればできると言うのもある
チームでやると言うことも
もちろんある
そこを合わせつつ
自分の色を出していく作業は難しい
自分の色を出して決定機を作れてしまうけど
当然チームのやり方が最優先
そこは僕みたいなタイプには難しい
だから
そこが今季の僕のテーマ
足首の状態もいい
去年よりチームのやり方がわかっている
去年より長い時間をかけて自分の色を出せるという感触はある
フィジカルとか動きのスピード感の衰えはある
でも
そこに逆らってやりたい
もう吹っ切れた
去年の時間は無駄ではない
このチームで
どうやったら自分が必要になるか
自分のプレースタイルを変えないといけない
自分にしかできないプレーは
どんどん出して行かなければいけない
チームとしてやることもある
決して忘れてはいけない
自分がサッカーをやっている価値
それをグランドで見せれば
勝ち点も増えていく
見ているみんなに楽しんでもらえる
そっちの割合を今年は増やして行きたい
J1最年長ゴールの期待もあるようだけど
最年長とかそう言うのは興味がない
試合に出てちゃんと点数を取らないといけない
アシストもしなければいけない
そしてチームの勝利に貢献する
そうしないと
自分が面白くない
言葉の
ひとつひとつが重い
世界を舞台に戦い
今のJリーグを
日本のサッカー界を築いてきたからこそ
与えられる使命がある
最後は自分で決断した
栄光の10番を自分が背負う
覚悟です
かつて世界を驚かせた
芸術的なフリーキック
多くのファンを魅了した
孤独なファンタジスタ
今ふたたび
栄光の10番を背負い



