
新谷仁美
陸上女子1万メートルの選手
先日の日本選手権にて
18年ぶりに日本記録を更新
7年ぶり2度目の優勝
東京五輪代表に内定した
しかし
決して平坦な競技人生ではない
2013年世界陸上モスクワ大会で
自己ベストを更新し5位入賞を果たす
これからを期待されながらも
怪我と故障に悩み翌年引退した
しかし陸上を捨て切れず
2018年現役復帰を果たす
30歳と言うフィジカルのハンデ
ネガティブな感情
落ち続けるモチベーション
想像を絶する練習
すべてを背負い
今日ここまできた
過去の自分を超えられたか、超えられなかったか
結果は超えていない
2013年世界陸上モスクワ大会5位が
過去最高の私
今回はあくまでタイムをクリアしただけの話し
過去最高の自分のステージを超えたわけではない
やるからには過去最高の自分を超えなければ
私には意味がない
五輪内定を祝うはずの会見
会場には張りつめた空気が漂う
己に厳しすぎる新谷らしい
そんな彼女もレース前には
その目に涙を浮かべていた
いつも不安。今は恐怖でいっぱい。
どうしても結果にこだわってしまう
一切ミスをしないと言ってしまっているから
年齢を重ねるごとに恐怖がこみ上げてくる
彼女の考える
アスリートの価値観
人は、生きる上で対価をもらう。
それに対しては、
どんな手段をとってでも
結果で返さないといけない
最高のパフォーマンスを見せないと
存在価値はない
だから私は100かゼロしか考えてない
レースで1位になるしかない
1位を宿命づけられた
最高の自分を商品として見てほしい
そこにいたるまでの
さまざまなプロセス
所属先、コーチ、トレーナー、栄養士、施設、環境、応援してくれるスポンサー、ファン
多くのサポートと言う対価を受け
パフォーマンスを発揮してきたからこその価値観
そのパフォーマンスが発揮できなくなった時
対価が負担に変わってしまった瞬間
そこが引退
今はただ
ひたすらに
最高のパフォーマンスを追い求め
対価へのモチベーションを維持し
自分にストイックに向き合う
彼女が求める
過去の自分を超えた自分
そして
そこにある
唯一無二の結果
激しすぎる情熱
強すぎる信念
多くの人の心を揺さぶる
想いはきっと

