ガリレオ工房や理科カリキュラムを考える会、検定外理科教科書づくりの活動、「科学の祭典」の活動などが教育現場と連携し、国の理科教育政策を改善させてきています。滝川洋二さんたちが、10年くらい前に物理学界、理数系学界を中心に「理科離れ」問題を大きく世に問うてから、約10年をかけた研究と活動と要請を重ね、理科授業時数の増加(復元)が実現するようです。総合的な学習の時間と選択教科は減るようです。
有名になった「進化もない、イオンもない、電子もない、周期律表もない、・・・・」など、分子運動ぬきで状態変化を教えるとか、イオンをぬきで酸、アルカリ、化学電池を教えるとか、生物の進化ぬきで化石や生物種を教えるとか、深成岩と火山岩の観察は一種類だけとの制限とか、日本の四季の天気変化を教えない天気学習とか、シダ・コケ植物・藻類を教えない植物学習、無脊椎動物(昆虫や軟体動物など)を教えない動物学習、それらによって自然の多様性が学べない状況、電子ぬきに電流や静電気を教えるとか、自由落下や力の合成分解のない力学学習、仕事を教えずにエネルギーを教えるとかめちゃくちゃになっていた理科教育が再構築されようとしています。
また、長年言い続けた小学校の理科専門家による専科教員要求は理科支援員という形ではじまいります。国の教育政策の最重点課題の一つに理科教育、科学技術教育がのぼってきているようです。科学イベントなど啓蒙活動にも施策されてきています。
指導要領の改訂内容は正直言って大変心配です。現場教科書編集者・執筆者たち、科学読み物の出版人たちは張り切っているようです。
理科カリキュラムを考える会を立ち上げる時、若いメンバーたちは当時NHKの番組名を引用して「『その時歴史は動いた』と言えるような活動をしよう。」と熱い議論をしていました。私は、久しぶり前向きで、ラディカルな場に身を置く快感を持ったものです。同時に、果たして本当に実現するのかと心配もしていました。しかし、確実に『歴史は動いた』のはだれもが認める事実です。(どう動いているかについては多様な意見はありますが)
理科カリキュラムを考える会の大会を兼ねたシンポジウムが開かれます。ご参加下さい。討議に参加して下さい。幅広い様々な立場から報告があります。詳細は下記のサイトをクリックしてみて下さい。
http://www.rikakari.jp/npofiles/2009sympo.pdf
同時に、理科だけを見ていてはいけません。新教育基本法のもと、教育全体をどうかえようとしているのかもしっかり見ていきたいと思います。教育界は激動の中にあります。自由闊達な議論と研究と活動を進めたいものです。
それにしても現場教師は多忙化の中で忙殺されています。この解決なしにどんなにすばらしい議論も机上の空論、絵に描いた餅ですね。そこのところの改善が本当は大切であることを現場教師として思います。