面接対策特講⑳~受験生が持つべき意識~ | 岡野朋一ブログ ~数的処理 特講~

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大事な公務員受験生へエールを贈ります

面接において面接官は、受験生のことを根掘り葉掘り聞いてきます。
まずは面接シートに沿った質問があり、その返答に対してさらに質問され、それが一段落したら、面接シートにはないことを聞いてきます。
これらの質問を通して、面接官は受験生の「人間性」を見たいのです。

では、「人間性」とは何でしょうか。
人間性とは、人格や性格、考え方のことです。
積極的な人か消極的な人か、内向的な性格か社交的な性格かというようなものが人間性です。
この人間性を、面接官は、目の前の受験生の振る舞いと過去の受験生の行動を通して見て来るわけです。
すなわち、面接官が見てくるのは「振る舞い」や「行動」です。

しかし、実は、振舞いや行動に現れるのは、受験生の人間性ではなく、「意識」です。
例えば、消極的な性格の人も、積極的にチャレンジする意識を持てば、積極的な人になれます。
また、内向的な人も、他人に関わろうという意識を持てば、社交的な人になれます。
すなわち、振る舞いや行動に強く現れるのは、先天的な人間性ではなく、意識なのです。
ウソだと思ったら、「人材育成 コンサル」で検索してみてください。企業の社員研修を担う「人材育成コンサルタント」は、社員の人間性を変えることはできません。社員の意識を変えることで、行動を変え、業績アップにつなげる、という手法ばかりです。
私たちは「意識」の持ち方によって、行動が変わるのです。

面接の話に戻しましょう。
ここまでをまとめると、「面接官が、受験生の振る舞いや行動を通して見ているのは、受験生の意識である」ということです。
このことは、受験生にとっては、喜ばしい事です。
なぜなら、自分の人間性を変えるのは困難ですが、意識を変えることはできるからです。

では、面接に際し、受験生が持つべき意識とは何でしょうか。
それは、「公に対する意識」です。

公務員は、「社会問題を解決する」のが使命です。
社会に横たわっている課題を解決するのが公務員の役割です。
もちろん、社会問題とは無関係に思えるような業務内容の部署もあります。
しかし、削ぎ落として言えば、社会問題を解決して、社会の役に立つのが公務員の使命です。
すなわち、「公に対する意識」とは、「社会に貢献する意識」、「社会問題を解決する意識」のことです。

実は、公務員面接の様々な問は、その問を発する面接官が意識しているか無意識かは分かりませんが、「公に対する意識」を聞いていることが多いです。
例えば、「採用されたらやりたいこと」を聞く自治体は多いですが、自治体はジョブローテーションなので、希望する部署に配属される可能性は低いですし、運よく配属されても数年後には異動になってしまいます。
それにも関わらず、なぜ「採用されたらやりたいこと」を聞くのかというと、公に対する意識を知りたいからです。
何をやりたいか、どんな問題を解決したいと思っているかを聞くことで、公に対する意識を見ているのです。
また、「最近、関心のあるニュース」を聞くのも同様です。
公に対する意識が低い人は、自分が受かることにしか興味がないので、この問は答えにくいでしょう。しかし、意識が高い人は、答えられるはずです。

面接対策をしていると、ついつい内にこもりがちです。
1年なり半年なり勉強してきた結果の最終関門としての面接ですから、「何としても受かりたい」と利己主義になりがちです。
しかし、公務員になるのは、社会に貢献するためです。
その使命を思い出し、「公に対する意識」を持ちながら、面接対策に取り組んでください。

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