※【病気解説一覧】のリンクを記事に最後に貼ってあります。様々な病気や検査について語っておりますので、普段から気になってるものを探していただければ幸いです。


以前、肝障害について書きました。


本日はそれらの肝障害全ての終着駅、肝硬変について書きたいと思います。


ここに辿り着いてしまうと元気な肝臓にはもう戻れません。死に向かって着実に進むのみです。


こうなる前にどうにか止めておきたい。


そんな思いを込めて説明させていただきます。


【肝硬変の原因】

・肝臓に慢性的な炎症が生じて、肝臓がかたくなってしまうのが原因です。

※出典:ひたち野ステーションクリニック


・具体的にはB型肝炎、C型肝炎、アルコールや過栄養による脂肪肝、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎などが慢性炎症の原因になります。


【肝硬変の主な死因】

・肝不全と食道静脈瘤破裂で大部分の方が亡くなります。


・そして気をつけなくてはならないのは脱水なんですが、その理由は肝硬変の本質を理解するとわかります。


【肝硬変とは何か】

・上述の通り、肝硬変は全ての肝障害において最後まで到達してしまった終着駅です。


①門脈圧亢進が肝硬変の本質

・肝臓がカチカチになってしまうことーで、本来門脈を通って集まってくる血流が肝臓に入りにくくなります。これを門脈圧亢進と言います。

※出典:日本医科大学附属病院


・結果、行き場を失った静脈血が食道に行くと食道静脈瘤、脾臓に行くと脾腫、血管の外に滲み出ると腹水になります。


当院CT:腹水と脾腫(脾臓が大きい)。


当院胃カメラ:破裂寸前の食道静脈瘤です。


・また、本来肝臓は血液をたっぷり含んでタプタプしてるんですが、肝硬変の肝臓はパサパサです。


・血液をほとんど貯留出来なくなってしまっているんです。


・このため、脱水や胃腸炎などで容易に血流不足に陥り、血流を失えば臓器は働かなくなる訳で、肝不全になりやすくなります。ひどいと多臓器不全で死に至ります。


・更に食道静脈瘤が破裂すると吐血してショックに陥ります。するとやっぱり肝臓が血流不足に陥り肝不全から多臓器不全に至る可能性が出てきます。



・肝硬変の主な死因が肝不全と食道静脈瘤破裂であり、何故脱水に留意しなくてはならないのかお分かりいただけたでしょうか。


②肝硬変になると栄養失調になり浮腫む
・肝硬変は肝臓が働かなくなってるわけですから、肝臓で作られるアルブミンというタンパク質が減ります。

・当然栄養失調になりますし、血管の浸透圧が下がって水分が外に漏れるので浮腫みや腹水の原因になります。


③肝硬変になるとアンモニアで意識が悪くなる


・肝臓の仕事の1つに解毒があります。当然、肝硬変になるとできなくなります。


・アンモニアは腸内細菌で産生されますが、肝硬変になると分解できなくなり、血中に溜まりやすくなります。


・これにより肝性脳症に陥り、意識が悪くなったり、手が震えたりします(羽ばたき振戦)。

※出典:ユビー


【肝硬変は肝臓癌の原因になる】

・肝臓癌の主な死因は、門脈塞栓による肝不全、肝細胞癌破裂による腹腔内出血です。


・放置すれば骨や肺に転移して、他の癌と同様に悪液質に移行して、栄養失調で死に至ります。


・更に厳しい状況になるのは言うまでもありません。



如何だったでしょうか。肝硬変のおそろしさ、本質をご理解いただけていたら幸いです。


今回は以上です。

それでは皆さん、お疲れ様です。



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