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春が近づいてきましたねぇ。
イレウス、腸閉塞。
同じものです。
意外と多い疾患です。
今回はこれについて書きたいと思います。
前回の記事で鼠径ヘルニアによる腸閉塞(イレウス)にふれましたが、原因としてはそんなに多くありません。
【腸閉塞の原因】
・腸閉塞(イレウス)の原因の多くは手術による癒着です。
・手術の際にはどうしても血液や滲出液がお腹の中にばら撒かれてしまいます。どれだけ綺麗に洗っても、お腹を閉じた後にも少しずつ出てるんです。
・完全に乾いて固まるまでの間に、腸同士や腸と腹壁をくっつけてしまい癒着が生じます。特に婦人科の手術はどうしても出血が多いんで腸閉塞が多い印象があります。
・結果、狭い部分や急カーブが出来てしまい、消化されない食物繊維が小腸で詰まるんです。小腸は非常に長く、何処が詰まってるかはCTだけではわからないことも多いんです。
・いつ詰まるかはわかりません。術後1か月かもしれないし、20年後かもしれません。いや或いは40年後かもしれません。
・大腸癌による詰まりは大腸の拡張もあるんで非常にわかりやすいんですけどね。
・他の原因としては下記のような感じです。
※出典:おなかの健康ドットコム。
・膵炎や虫垂炎などの腹膜炎で、炎症の水が小腸の動きを止めてしまうのを麻痺性イレウスと言いますが、こちらはちょっと種類が違います。炎症が治ればまた動き出すからです。
※出典:おなかの健康ドットコム。
【腸閉塞のCT画像】
・しかし、何処かが詰まった腸閉塞は原因を除去しないと改善しません。以下は当院CTです。
・このように小腸の拡張がひどいことになってしまうと、お腹は張るし、ゲーゲー吐くし、うんこは出ないし、もう大変です。
・大腸癌が原因の場合は、内視鏡でステントを留置したり、手術で人工肛門を作ったりします。
・しかし小腸イレウス、つまり癒着の腸閉塞に対して手術を行うことは非常に稀です。何故なら癒着を解除するための手術でまた癒着が生じてしまうからです。
【癒着の腸閉塞の治療】
・ではどう治療するのかと言うと、軽い場合は放っておきます。絶食にして点滴をして、自然に治るのを待つんです。保存的治療ってやつです。胃が張ってる場合はせいぜい短い管を胃までつっこんでおきます。
・保存的治療でダメな場合、或いはCT画像でダメなことが予測される場合、長い管を入れます。イレウス管と言います。
・鼻から太いチューブを挿入し、食道と胃を超えて、さらに十二指腸の先まで進めて、風船を膨らませます。あとは腸の動きでどんぶらこどんぶらこと狭い部分まで自然に流れていくんです。
・毎日レントゲンをとりながら進み具合を確認します。ちなみに通った場所は空気が抜けていくんで、腸閉塞は少しずつ改善されて行きます。
・そして流れ着いた場所が癒着してる場所ですから、造影剤を流して狭い場所を評価します。普通に流れれば抜いてご飯開始。あまりにも狭い場合はやむを得ず手術。そんな感じです。
【自分でできること】
・「手術をしてからどうもお腹が張るようになった。便秘もある」という人は要注意です。癒着で狭いところがあるということです。
・普段から便をやわらかくしておくために医者から酸化マグネシウムを処方してもらっておくのもいいでしょう。
・なんか詰まったなーって思ったらご飯をやめて水だけにしてみましょう。
・普段から食物繊維の多い食事は避けましょう。レタス、白菜、ゴボウ、ニンジン、豆類、海藻類などです。普通の便秘には有効ですが、腸が狭い人には大敵です。だってお風呂の栓にゴミは溜まりやすいでしょう?
今回は以上です。ご参考下さいませ。
それでは皆さんお疲れ様です。
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