5月22日の満月も射手座に位置していたが、
今年は射手座の最初の度数と、ギリギリ最後の度数で、
2回満月が起こる。

 今日も満月は太陽が双子座の29度33分、月が射手座の29度33分で、
正確な満月を作ったPM8:02のすぐあと、PM20:56には、
月は山羊座に移動してしまう。

 月だけでなく、太陽も翌日AM7:35には、蟹座に移動して、
夏至となる。夏至は蟹座の始まりだということを知らない人もいそうだ。



 今日の満月は、西洋東洋を問わず、
春分・秋分の分点と夏至‥冬至の至点という暦を区切る重要な日の
前日に起こるということになる。

 ヨーロッパ、特に北欧では、冬の日照時間が短いので、
夏がとても待ち遠しい。
 一年で一番太陽が高く上り、昼が最も長くなる夏至を夏の始まりとして、
重要視していたのだ。



 面白い言い伝えがある。夏至の前日に摘んだハーブや薬草には、
とても効果があるという。
 とりわけ夏至の前日に摘んだ植物を枕の下に敷いて眠ると、
夢のなかに聖人が現れて、幸運を持たらすというのだ。
セント・ジョーンズ・ワート(セイヨウオトギリソウ)は特に効果があり、
これを敷いて眠ると、未来の結婚相手が夢に出てくるという。

 リンドグレーンの『やかまし村の子どもたち』の中にも、
ネズの小枝を枕に敷くというお話があったな。

 そもそも都会ぐらしでは、満月の夜に植物を摘むというのは難しいかも知れないが、
庭やベランダでハーブを育てている人は、葉っぱを数枚摘んで、
枕の下に入れて眠ってみてはいかが。





 射手座の満月、というだけで妙に気分がハイになる日である。
逆に頭がすっきりせず、ぼんやりという人もいそうだ。

 星座の切れ目である29度という度数は、
ある意味、世界の裂け目のような気がする。
そこから別の時空につながる不思議な空間の裂け目だ。





 今夜見る夢は、『不思議の国のアリス』のように、うさぎの穴におっこちて、
異次元の世界を彷徨う、なんてことになるかも(笑)。

 この世界とあの世界はどこかでつながっている
と実感できる出来事があるかもしれない。

 この不思議な射手座の満月の今宵、
どうぞ素敵な出来事がありますように。