先日、ランベリーに行ったとき、
「今日はお酒は飲めません」と言うと、
「それではチューリップ赤お花のエッセンスを飲み物にしたものが」と。
その飲み物を口にすると、
「ああ、これは私の大好きな
エルダーフラワーのコーディアルじゃない」と心がウキウキ弾んだ。
粋だねぇ。イギリスではポピュラーだが、日本では珍しい。
そう、エルダーフラワーは金星が支配するハーブである。

 ランベリーの隣のリベルターブルに場所を移し、
頂いたデザート鏡餅には和梨のマリネに、
ヴェルヴェーヌのジュレが…。
英語名レモンバーベナ、ヴェルヴェーヌも金星を戴くハーブである。
うふふふ。要所、要所で金星のエッセンスを散りばめた食事だった。
(その日の金星の度数は蠍座の8度で、私の太陽に一度違いで合だった)

 現在、金星は蠍座を運行中だが、
この秋から来年の一月にかけて、金星はずっと
蠍座に留まる。10/8~11/18までは逆行する。
太陽や月、金星など主要な惑星が蠍座にある人は、
この数カ月は、心がざわざわと騒ぐだろう。

 女の子金星は、人と人とをつなぐ星。
人間関係の中で調和を保ち、調整しようとする心の欲求や、
快適な生き方をするための金銭とも関わる。
そこから従来の占星術で言われてきたラブラブ愛・人間関係・金銭といった意味が生まれる。
 心理学的に言うと金星は、
愛という基本的な人間の欲求をどのように表現するかを表すのだ。

 たとえば金星が牡羊座にあれば、ストレートな愛情表現に。
牡牛座にあれば、もっと五感を通じた感覚的な表現に。
双子座にあるなら、ウィットに富んだ言葉による愛情表現が得意になる。

 男の子対する火星は、その対概念となり、
すべての生命体が持つ、原初的な生存への意志の力を表す。
つまり人と人とをつなぐ金星に対し、人と人とを分離する力を表す。
自分の欲求を満たし、目的を達成しようとする、
男性的でダイナミックなエネルギーメラメラを表している。
火星の星座は、その人が望みや欲求を達成する方法を暗示している。

 たとえば火星が蟹座にあれば、
火星の攻撃的なエネルギーは、自分の立場や愛する者を守るために発揮されるし、
獅子座にあれば、「人から賞賛されたい。ドラマティックな生き方をしたい」
という欲求を満たすために、火星のエネルギーが使われる。
乙女座ならば、目的を達するための実務能力となるし、
火星の攻撃性をうまく使えない場合、口うるささや批判精神となる。

星の時間 -Stella tempus-

 などなど。
さて金星を戴くハーブはどれも好きだが、
火星が支配する植物も捨てがたい。
私の大好きなモロッコの冬の飲み物。
ミントの代わりに体を温め、気分を盛り上げるシバ=アブサン。
これはかなりクセになる(笑)。
冬場の寒い時期にハイな気分にさせてくれるのだ。
 さらに日本のハーブでは山椒。
このピリピリ感が、やはりやめられない。

 写真は、本日、友人から届いた山椒。
これをちりめんじゃこと一緒に炊き上げるときの、
妙に高揚した気分は、やはり火星の賜物なのかも知れない。

 ふと天文暦を紐解いてみると、
なんと今日の火星は蠍座の9度。
私の太陽にぴったりコンジャンクションしていた。
なるほど火星気分が盛り上がる日なわけね。