こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

神武征討記の登場人物等はこちら( ・ω・)

 

 

 

 

なお、この物語はフィクションです。

極右、ネトウヨからの批判、誹謗中傷は受け付けません。

本作の著作権は、作者に属します( ・ω・)

それでは、はじまりはじまり~

 

 

 

この物語は、日本という国の原型を作った一人の

空前絶後の英雄の生涯を描いた物語である。

 

神武征討記

第64話「そうだ!京都行こう!京都会議開催!」

 

 

ストーリーテラーのアメノウズメでございます。

水戸連盟による茨城の乱を横綱相撲で平和的に平定した神武様は、

鎌倉のゲンジノヨリトモ、岡崎のミカワノタケチヨと相次いで会談。

なんと大和勢力のトップであるヒメタタライスケヨリヒメとの直接会談のみならず、

全国・全勢力の代表を集めた和平会議を京都で開催することを提案します。

 

 

ミカワノタケチヨ「神武よ。おまえさん、本気かい?

おまえさん達と俺たち大和勢力は全国統一をかけて、

戦争の真っ最中なんだぜ。

それが、全国・全勢力を集めた和平会議なんて…

実現したら、もう全国統一物語、終了しちまうじゃねぇか!」

 

神武「もちろん本気さ( ・ω・)

なにも同じ日本人同士、人間同士で殺し合わないと

国が統一できないなんてことはないだろ?

同じ人間なんだ。

話し合いで解決したい。」

 

ミカワノタケチヨ「しかし、頂点はおまえか

我らの女王ヒメタタライスケヨリヒメ様の

どちらか一人だろ?

おまえさんが、大和勢力に降るというならともかく、

大和勢力は降伏はせんぞ!」

 

神武「頂点は一人?そんなこと誰が決めた( ・ω・)?」

 

ミカワノタケチヨ「いや、天下統一って、そういうことじゃねえのか?」

 

神武「一人ひとりが主人公。

一人ひとりの民が幸せに生きられるなら、

国のトップが一人である必要は無いのさ( ・ω・)」

 

ミカワノタケチヨ「おまえとスケヨリヒメ様の共同統治…

ということか?」

 

神武「少し違うな。俺とスケヨリヒメだけでなく、

全国すべての地域の代表が話し合って統治していく。

って、ことかな( ・ω・)」

 

ミカワノタケチヨ「いや、そんなの無理だろ!

そんなことができるなら戦争なんてやってねぇ!」

 

神武「そう。それができるなら、

戦争なんて、やらなくてすむ。

武力ではなく、法によってこの国を治めていくんだ( ・ω・)」

 

ミカワノタケチヨ「ほう( ・ω・)」

 

神武「なんなら各地域の代表者だって、民衆が選挙で選んだってかまわない。

いや、むしろ、そうすべきだな。

ただ、現時点では、まだそこまで民衆の力が育っていない。

だから、当面は、有力豪族たちによる合議で国の物事を決めて行ければいいと思う。」

 

ミカワノタケチヨ「戦争中の全勢力代表を集めた和平会議…神武、

あんたは、とんでもないことを考えるヤツだな( ・ω・)」

 

神武「そうかい?どうして、みんなそうしないのかが不思議なんだけどね( ・ω・)」

 

ミカワノタケチヨ「いいだろう。俺の一存で決められる問題じゃねえが、

ヒメタタライスケヨリヒメ様にお前の意向を伝えてみよう。」

 

神武「ああ。よろしく頼む( ・ω・)」

 

 

神武様は、一度、安芸(広島県)の神武王宮に戻り、神武勢力内の意見をまとめあげ、

さらに、奥州連合、水戸連盟、山城・丹波・丹後(京都府)の三勢力などに和平会議の呼びかけを行いました。

他方、大和(奈良県)オオモノヌシ王宮では、神武様の提案に応じるか否かの評定が行われていました。

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「あ、あり得ん…

そんな会議が実現したら、

もう、神武に天下統一されてしまうではないか…」

 

ヤマトノショウトク「なるほどな。

全国・全勢力代表による話し合いによる国家統治…

戦で殺し合うよりも、望ましいものやも知れませんね。」

 

ヘイケノキヨモリ「それでは、我らは負けっぱなしで、

神武に屈することになるのではないか!?

俺は、全領地を神武勢力に奪われているのだぞ!」

 

ゲンジノヨリトモ「神武殿は、ヘイケノキヨモリ殿には

ヒヨシマル軍団統治下の神戸を返還する意向のようだ。

その代わり、吉備(岡山県)は吉備王キビツモモタに返還してほしいそうだ。」

 

ヘイケノキヨモリ「神戸を返してくれるのか!?

だが、吉備(岡山県)はトクソウノトキムネの領地。

トクソウノトキムネはタダで領地を失うのか?」

 

トクソウノトキムネ「私は吉備(岡山県)は大和勢力より預かっていただけ。

オワリノブヒメ軍団なり、エツノケンシン軍団から領国を分けてもらえるなら、

私個人は吉備(岡山県)にこだわりはない。」

 

ミカワノタケチヨ「トクソウノトキムネ殿には、オワリノブヒメ軍団から

北陸のどこかを割譲することを検討しているそうだ。」

 

セゴドンノキチノスケ「我ら隼人には、薩摩・大隅(鹿児島県)・日向(宮崎県)南部の領有が認められ、

肥後(熊本県)のみをクマモトイナリに返還すればよい。ということか。」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「お、俺様の領地は!?」

 

ミカワノタケチヨ「俺の軍団の甲斐(山梨県)をやるよ。

俺も、信濃(長野県)南部はシナノノスワヒメに、

駿河(静岡県)はスルガノフジヒメに返還してやることになる。」

 

クロウノウシワカ「俺は、領地などいらん。

戦が終わるのであれば、鞍馬山に帰るだけだ。」

 

キョウノミチナガ「ふむ。日本(ヒノモト)全体の宰相をやるのも、

悪くないか…」

 

オンミョウジセイメイ「まあ、俺の仕事は、どんな体制でも変わらんねぇ。」

 

ヘイハチトウゴ「日本(ヒノモト)の海を守るのみ。」

 

ナンボクチョウタカウジ「(忘れられてるかと思った…

俺は、河内(大阪府東部)をそのまま治めていてよいらしい…)」

 

ヤマトノショウトク「ヒメタタライスケヨリヒメ様。

ご裁可を。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「うむ。妾も戦を続けることに意味があるのか

悩んでいたところであった。

神武という男に会ってみたい。

妾はオオモノヌシ王宮を出たことが無い。

一度、山城(京都府)の京都にまで足を運んでみよう。」

 

 

大和勢力も京都会議への参加を決定。

大和勢力からアイヅカタモリの会津勢力にも京都会議への参加が要請され、

また神武勢力、大和勢力両方からの要請により中立を保ってきた壱岐・対馬勢力のソウケも京都会議に参加することとなった。

大和(奈良県)ニギハヤノミコトの屋敷…

 

 

トミノナガスネビコ「天孫族神武との和平!?

あり得ん!あり得んわぁ!」

 

エウカシ「ヤマトノアヤタムラマロ総司令官は、

なぜ、もっと強硬に反対せぬのだ!?」

 

オトウトカシ「戦をすることなく天下が平定されるのであれば、

よいではありませんか…」

 

エシキ「天孫族などと対等でいてたまるか!

この日本(ヒノモト)の支配者は、我ら純血の大和の者だ!」

 

オトシキ「大和十二神将の連中だけ、領地をもらうのだろう!?

俺たちは領地を増やすチャンスも無くなるわ!」

 

ニギハヤノミコト「しかし、我らでは神武軍はもちろん、

大和十二神将に逆らえぬ…

ヒメタタライスケヨリヒメ様がお決めになったのなら、

従うしかないのではないか…」

 

ペソジュン「貴殿らに勇気はあるか!?」

 

ニギハヤノミコト「お主は、加羅国のペソジュンではないか。」

 

トミノナガスネビコ「勇気!もちろんあるわ!

俺は大和十二神将のような腰抜けどもとは違う!」

 

ペソジュン「この箱を見よ。この箱は、大陸のシルクロードを通り、

はるか西方にある超大国ローマよりもたらされたパンドラの箱だ。」

 

エウカシ「パンドラの箱?」

 

ペソジュン「この箱には、西の国の最強の大魔王が封じ込められている。

神武軍も、大和十二神将も皆殺しにしてしまう力を手に入れるのだ!」

 

オトウトカシ「そ、そんな恐ろしい…」

 

ペソジュン「日本(ヒノモト)の平和的統一…

そんなことになったら、

朝鮮半島に日本(ヒノモト)の軍を侵攻させて

朝鮮半島で漁夫の利を得ようとする俺の野望はどうなる…

なんとしても、邪魔しなければ!」

 

 

パンドラの箱?パンドラの箱といえば、ギリシア神話に出てくるあれね?

でも、その箱にはいったい何が?

ペソジュンやトミノナガスネビコら神武様に反対する大和の豪族たちは、

その箱を使って何をしようと企んでいるのかしら…?

気になるところではあるけれど、

舞台は京都へ!

 

 

京都会議開催!

 

 

日本の1000年の都・京都。

この京都が都となるのは、794年に平安京が作られた後のことです。

しかし、実は、平安京が作られるより数百年も前のこの地に、

実は、都ともいうべき大都市が存在していました。

全国・全勢力の代表たちが集結する京都の町。

会場となる京都のある山城(京都府)を統治しているマツナガノヒラクモは

ほくほく顔です。

 

 

マツナガノヒラクモ「こいつは大変だ!

全国全勢力の代表者たちを集めた会議の会場運営!

山城(京都府)中の宿を押さえよ!

盛大なイベントになるぞ!」

 

 

マツナガノヒラクモは、京都中の宿を全て押さえ、全国から集まって来る諸侯の宿泊の手配を行います。

もちろん、マツナガノヒラクモには、主催者である神武勢力、大和勢力から多額の宿泊代が入ることになります。

そして、続々と京都に集まって来る全国各地の勢力の代表者たち。

 

 

ヤマガタサクラ「か~!なんだべ!この人の多さ!

山形では見たことない人の多さだ!」

 

ツガルリンゴ「すげえ人だ…日本(ヒノモト)って、

こんなに人間住んでたんだ…」

 

キョウメ「京都へ、よう、お越しやすぅ。」

 

ミヤコ「あんさんら、どちらからどすか?」

 

フクシマモモ「私たちは奥州からよ。

ちなみに、私は、福島出身。」

 

キョウメ「はぁ。それはそれは。

田舎からようお越しやすぅ。」

 

ナンブテツビン「い、田舎から…

まあ、田舎からだけど」

 

ヒヨシマル「わっはははは!

あんたらは奥州連合の人たちだね?

わしは、神武十将軍ヒヨシマルじゃ。」

 

アキタコマチ「神武十将軍。ツチミカドヒメ先生の仲間ね。」

 

ヒヨシマル「わしの治める大坂も大都会じゃぞ。」

 

キョウメ「ああ。大坂のヒヨシマルさんやぁ。」

 

ミヤコ「田舎からようお越しやすぅ。」

 

ヒヨシマル「へっ?わし、大坂からだけど?」

 

キョウメ「田舎からようお越しやすぅ。」

 

ヨネザワノヨウザン「どうやら…この京都の人たちは、

どこから来た人に対しても、田舎から来たと挨拶するらしい。

これが都の誇りか…」

 

キョウメ「あっ!オワリノブヒメはんや!」

 

ミヤコ「きゃ~!きれいやわぁ!」

 

オワリノブヒメ「ふむ。全国から人が集まり、

京の町も一段と盛況じゃな。」

 

キョウメ「あっ!あの人見てみ!

海援隊のトサノリョウマはんや!」

 

ミヤコ「きゃぁ~!かっこええわぁ~!」

 

トサノリョウマ「え~と。宿の名は。

寺田屋か。なんか懐かしい響きだな。」

 

キョウメ「見てみ!真っ黒な騎馬の人たち!」

 

ミヤコ「あれが、噂のエツノケンシンはんやな!

強そうやわ~。」

 

エツノケンシン「………」

 

キョウメ「なんや?あの人ら?

水色のハッピで衣装そろえてるで。」

 

ミヤコ「ハッピに『誠』って書いてるなぁ。

あんな人らおるんや。」

 

コンドウユウ「こ、これが京都か…

すごい人じゃな。」

 

ヒジカタサイカン「なんか町の者たちに見物されてるような気分だな…」

 

ソウケ「我らまで対馬を出て、招かれるとはな。

しかし、すごい人だかりだな。」

 

オニヨシシゲ「わ、我らもお招きいただき、光栄であります!」

 

オワリノチャチャ「タッギー、八つ橋って売ってるかなぁ?」

 

タギシミミ「う~ん。八つ橋は、まだ古代には無いよなぁ( ・ω・)」

 

キョウメ「京都会議は明日!

前泊の方たちは、ぜひ、京都の夜を楽しんでいってやぁ!」

 

ミヤコ「なんべん来ても、ええとこどすえ!」

 

 

全国各地から諸侯の集まった京都の町。

京都会議前夜、京の町はどこもかしこもにぎやかに笑い声が響き渡りました。

長かった戦争の終結とこれからやってくる平和な時代を夢見て…

京都会議当日、大和(奈良県)オオモノヌシ王宮を出た

ヒメタタライスケヨリヒメは、牛車に乗って京都に向かっていました。

 

 

セイショウノナゴン「スケヨリヒメ様。

ヤマユリの花がきれいに咲いておりますね。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「まだ会議には時間があるな…

少しヤマユリの花を眺めたい。牛車を止めよ。」

 

ムラサキノシキブ「我らは、お側に控えておりますので、

しばし、おくつろぎください。」

 

 

牛車を降り、咲き誇るヤマユリの花をめでるヒメタタライスケヨリヒメ。

 

 

セイショウノナゴン「思えば、スケヨリヒメ様は

お生まれ遊ばされて以来、ずっとオオモノヌシ王宮の中で

過ごされてきた。おかわいそうなものね…」

 

ムラサキノシキブ「本当であれば、あのように

野に咲く花をめで、歌い踊って過ごされたかったのでしょうね。」

 

 

ヒメタタライスケヨリヒメがヤマユリの花をめでながら、しばしの休息をしていたところに、

忍び寄る怪しげな者達…

 

 

シンム「わかっておるな。

神武の刺客がヒメタタライスケヨリヒメを襲ったと装い、

京都会議をぶち壊す。」

 

カメイ「おお。わかっておるわ。」

 

ツチカマドヒメ「護衛は、セイショウノナゴンとムラサキノシキブの二人のみ。

行くわよ!」

 

 

ヒメタタライスケヨリヒメに襲い掛かる謎の刺客!

 

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「な、何者じゃ!?」

 

セイショウノナゴン「スケヨリヒメ様!」

 

ムラサキノシキブ「くせ者か!」

 

シンム「供の二人も手練れだ!

兵達よ!あの女どもを押さえよ!」

 

セイショウノナゴン「兵ですって!?

なめんじゃないわよ!」

 

ムラサキノシキブ「雑魚が私たちに勝てるの思うの!」

 

 

賊兵たちを叩きのめしていくセイショウノナゴンとムラサキノシキブの二人!

 

 

シンム「やべ!この二人、意外と強い!」

 

カメイ「スケヨリヒメさえ連れ去れば!」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「きゃぁ~!

なんじゃ!?お前たちは!?」

 

セイショウノナゴン「スケヨリヒメ様!」

 

ムラサキノシキブ「いけない!ちょっとあんたら、ジャマ!

どきなさいよ!」

 

 

賊たちに連れ去られそうになるスケヨリヒメ!

そのとき!

 

 

カムイ「クルッペ・イメル(霜・稲妻)!」

 

カメイ「か、体が凍る!?ま、まさか!」

 

ツチカマドヒメ「な、なに!?カッパ!?

ひっ!ぬりかべ!

た、助けて~!」

 

ツチミカドヒメ「……え~と。

もしかして、あなたたち、私たちのニセモノのつもり?

ってか、ぜんぜん似てない…」

 

シンム「お、おのれ!ヒメタタライスケヨリヒメに

傷一つつけてやれば、京都会議はご破算じゃ!」

 

 

ヒメタタライスケヨリヒメに切りかかるシンム。

その腕を神武様が掴みます。

 

 

神武「何者か知らんが…

若い女性を刃物で襲うとは、捨て置けんな( ・ω・)」

 

シンム「俺は、神武だ!天孫族の大王だ!

偉いんだぞ~!」

 

神武「ふ~ん( ・ω・)」

 

シンム「貴様は何者だぁ!?放せ、下郎が!」

 

神武「あのさぁ。ニセモノ送り込むなら、もう少し

似たヤツ使おうぜ。」

 

シンム「へっ…まさか、本物…?」

 

神武「天孫4世・神武だ( ・ω・)」

 

シンム「ほ、本物ですねぇ~!」

 

神武「あたっ!」

 

シンム「あべしっ!」

 

 

ニセモノたちを退治する神武様たち。

 

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「助かった…

礼を言うぞ。お主たちは?」

 

神武「ああ、京都に向かっていたところ、たまたま通りかかった。

俺は神武。連れは、カムイとツチミカドヒメだ( ・ω・)」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「神武…そなたが…」

 

ツチミカドヒメ「神武!急がないと遅れるわよ!」

 

神武「では、お嬢さん。気をつけてな( ・ω・)」

 

 

神武様達が立ち去り、ムラサキノシキブとセイショウノナゴンが駆けつけてくる。

 

 

ムラサキノシキブ「スケヨリヒメ様!お怪我はございませんか!?」

 

セイショウノナゴン「申し訳ございません!

我らがついておりながら!」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「よい。会議の時間じゃ。

京都の会場へ向かう。」

 

 

そして、京都会議が始まる!

 

 

神武様35歳の年の7月。京都において全国・全勢力の代表たちが参加した

和平会議が開催される。

この京都会議は、山城(京都府)の民衆たちも見守る中、

京都の大きな広場で開催された。

参加した諸侯を列挙すると、

【神武勢力】

大王・神武

王太子・タギシミミ

宰相・ダザイテンマン

神武十将軍チチブカネビメ、アチタケル、サルメノウズメ、

トサノリョウマ、ヒヨシマル、オワリノブヒメ、エツノケンシン

及びその従者たち。

【大和勢力】

女王・ヒメタタライスケヨリヒメ

大和十二神将ヤマトノショウトク、キョウノミチナガ、ヤマトノアヤタムラマロ、

ヘイケノキヨモリ、ミカワノタケチヨ、ゲンジノヨリトモ、トクソウノトキムネ、

ナンボクチョウタカウジ、セゴドンノキチノスケ、クロウノウシワカ、

ヘイハチトウゴ、オンミョウジセイメイ

及びその従者たち。

【奥州連合】

ドクガンリュウノマサムネ、ヤマガタサクラ、アキタコマチ、

ツガルリンゴ、ナンブテツビン、ソウマウマオイ、フクシマモモ、ヨネザワノヨウザン

【会津勢力】

アイヅカタモリ、コンドウユウ、ヒジカタサイカン、サンナンケイスケ

【対馬・壱岐勢力】

ソウケ

【水戸連盟】

オニヨシシゲ

【山城勢力】

マツナガノヒラクモ

【丹波勢力】

ドウサン、キチョウ

【丹後勢力】

ソウウン、ウジツナ、ウジヤス

 

まず各勢力の代表たちが会場入りする。

この会場入り自体が大きなセレモニーとなっており、

京の民衆は、各将の登場に大きくわいた。

その中でも、注目を集めたのが…

 

 

ドクガンリュウノマサムネ「堂々と胸を張れ!

奥州連合の晴れ舞台だ!」

 

キョウメ「ちょっとちょっと!

あの子たち!ほんとに、昨日の田舎から来た子たち!?」

 

ミヤコ「いやぁ~!ほれぼれするような伊達な姿やなぁ!」

 

 

華美な衣装で統一された奥州連合の代表団、

特にドクガンリュウノマサムネの伊達男ぶりは、京の人々の度肝を抜いた。

そして、なんといっても、もっとも注目されたのが…

 

 

キョウメ「あのすごい牛車から人が降りてきたわ!」

 

ミヤコ「きれいやわぁ~!ヒメタタライスケヨリヒメ女王はんって、

この世のものとも思えん美人やわぁ~!」

 

 

民衆の大歓声を浴びながら、上段の神武様の隣に席に座るヒメタタライスケヨリヒメ。

 

 

神武「ん?ヤマユリの花が咲いている野で、

俺のニセモノに襲われそうになっていた人か?

あんたが…ヒメタタライスケヨリヒメ?」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「さきほどは助けていただいた。

礼を言う。妾が、大和女王ヒメタタライスケヨリヒメじゃ。」

 

神武「そうか。俺が天孫4世・神武だ( ・ω・)」

 

 

上段の席に並んで座る神武様とヒメタタライスケヨリヒメ。

 

 

キョウメ「なんか…並ばれてると、

あのお二人、お似合いやなぁ。ご夫婦みたいや。」

 

ミヤコ「神武大王はんも、凛々しいどすなぁ。」

 

 

そして、京都会議が始まる。

事前にダザイテンマン、ヤマトノショウトクらが折衝していたため、

会議は滞りなく進み、交戦状態にあった各勢力の和平条件が整えられていく。

岩代(福島県西部)は、会津地方と郡山を会津勢力が領有、福島を奥州連合に返還することで平和条約が締結される。

吉備(岡山県)は神武勢力のキビツモモタに返還され、トクソウノトキムネはオワリノブヒメ領から加賀・能登(石川県)を割譲される。

またヘイケノキヨモリはヒヨシマル領の神戸を返還された。

ミカワノタケチヨ領の信濃(長野県)南部はシナノノスワヒメに返還され、信濃北部はサナダマルが独立することとなる。

同じくミカワノタケチヨ領の駿河(静岡県)もスルガノフジヒメに返還される。

ヤマトノアヤタムラマロは甲斐(山梨県)を治めることなった。

なお、伊勢・志摩(三重県)については、ミカワノタケチヨがそのまま統治することとなる。

 

 

神武「日本(ヒノモト)全体の統治については、

一人の王を置くのではなく、各勢力の代表で協議して国政を運営するようにしたい。

そのためのルールとして、憲法の条文案を起草してみた。

みなの意見はどうだろうか?」

 

ヤマトノショウトク「良き草案かと。」

 

ドクガンリュウノマサムネ「代表者の会議で法を作り、

その法のルールに乗っ取って国を運営していくわけか。」

 

キョウノミチナガ「法を執行していく代表となる者は、

代表者の会議で選出されるわけだな。」

 

ダザイテンマン「法を作る立法者、法を執行する行政の長、

そして、法適用の判断をする司法、これらが同じ人間、組織でなく、

別々に分立していることが重要です。

そうすることで、一人ひとりの個人の自由が侵されないように、

守ってくのです。」

 

ミカワノタケチヨ「こいつはすげえな。

権力者ってのは、自分の好きなように力を振るいたがるものだが、

あえて権力を縛る法による統治をするということか。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「ふむ。戦などせずとも、

国を一つにしていくことはできるということか…」

 

神武「まあ、いきなり全部をやることは難しいだろうけど、

こういう体制を目指して、民の力を高めながら、

少しずつ進んでいくということになるだろうね( ・ω・)」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「一人ひとりの民に無理のかからぬ、

誰も犠牲にせぬ統治…妾はそれに賛同しよう。」

 

ゲンジノヨリトモ「さて、当面の我らの盟主的立場…

代表者はどうしますかな?」

 

ドウサン「まあ、神武大王か、ヒメタタライスケヨリヒメ女王のいずれか

であろうな。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「それは決まっておる。

ここまで具体的に国の形を提示したのは、神武じゃ。

まずは、神武を我らの盟主とすることで良いと思うぞ。」

 

ウジヤス「異議なし!」

 

 

日本(ヒノモト)の豪族たちの大連合国の初代盟主には、

満場一致で神武様が選ばれた。

『古事記』『日本書紀』には記載されていない真実…

神武様は、御年35歳の時に、京都での諸豪族の会議によって、

日本(ヒノモト)の盟主に選出されていた。

これにより、日本(ヒノモト)は統一され、平和な国が生まれた…

でも、ちょっと待って!

これで終わりだとすると、神武様は、大和(奈良県)征伐に行く必要ないわよね?

そうすると、大和(奈良県)橿原宮で初代天皇に即位されることもないわけよね?

どうなってるの!?

 

どうやら物語には、まだまだ続きがあるようです。

京都会議の結果を受け、各諸侯は、それぞれの領地に帰っていきました。

神武様も、安芸(広島県)の神武王宮に戻ります。

 

 

アイラツヒメ「お帰りなさい。神武。」

 

神武「ただいま。京都会議はうまくいったよ( ・ω・)」

 

アイラツヒメ「それでは、これで日本(ヒノモト)が平定されたのね。

もう戦は無いのね?」

 

神武「ああ。」

 

アイラツヒメ「大和女王のヒメタタライスケヨリヒメという方は、

どんな方だったの?」

 

神武「綺麗な女性だね。とても魅力的な人だと感じた。」

 

アイラツヒメ「ふ~ん。……そうなんだ。」

 

 

神武様は、このとき妻のアイラが複雑な表情を浮かべたことに気がついていなかった…

一方、大和(奈良県)オオモノヌシ王宮。

 

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「さて。これからは、

妾も、大和(奈良県)一国のみの女王じゃな。

もう日本(ヒノモト)統一のための戦はせずともよかろう。」

 

ヤマトノショウトク「大和十二神将も、これで解散ですね。

ヤマトノアヤタムラマロは甲斐(山梨県)へ、

ヘイケノキヨモリは神戸へ、

トクソウノトキムネは加賀(石川県)へ、

ミカワノタケチヨは三河(愛知県)、ゲンジノヨリトモは相模(神奈川県)、

ナンボクチョウタカウジは河内(大阪府東部)、

セゴドンノキチノスケとヘイハチトウゴは薩摩(鹿児島県)へ行きました。

キョウノミチナガ、クロウノウシワカ、オンミョウジセイメイは、

しばらく京都で過ごすようです。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「ショウトク。お主はどうするのじゃ?」

 

ヤマトノショウトク「私は、スケヨリヒメ様にお仕えし続けますよ。

これまでどおり、これからも。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「ありがとう。妾一人では、

この大和(奈良県)の統治もおぼつかぬ。

お主が頼りじゃ。」

 

 

長い戦乱が終わり、平和な日本(ヒノモト)が生まれた。

誰もがそう思っていたときに…

大和(奈良県)で、この世界の在り方を一変させる大きな事件が起ころうとしていた…

次回…神武様の戦いは新たなステージに!

いったい大和(奈良県)、そして、日本(ヒノモト)に何が起こる!?

って、これ、絶対予告編とストーリー大幅に変わってるわよねぇ!?

作者、どこに持っていく気よ~!

次回、

 

第65話「開かれたパンドラの箱!蘇る異国の魔王たち!」

 

歴史の糸を紡ぐのは誰だ!?

ナビゲーターは、アメノウズメでした。