こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

神武征討記の登場人物等はこちら( ・ω・)

 

 

 

 

なお、この物語はフィクションです。

極右、ネトウヨからの批判、誹謗中傷は受け付けません。

本作の著作権は、作者に属します( ・ω・)

それでは、はじまりはじまり~

 

 

 

この物語は、日本という国の原型を作った一人の

空前絶後の英雄の生涯を描いた物語である。

 

神武征討記

第53話「未来を守れ!出雲大社学宮籠城戦!」

 

 

ストーリーテラーのアメノウズメでございます。

出雲大社学宮卒業生初の犠牲者を出した鳥取の戦い。

そして、タギシミミ達子どもたちがいる出雲(島根県)に迫る

残虐非道の戦慄の蒙古騎馬軍団!

果たして、子どもたちの運命は!?

 

因幡(鳥取県)鳥取に向かう神武軍7万は、現代の鳥取県倉吉市周辺の海岸部を進み、

夜営していました。

夜営中の神武様の本陣にヘイケノキヨモリ軍の追っ手を振り切ってきた傷だらけのスケトヨが辿り着きます。

スケトヨから鳥取要塞陥落。そして、イナバハクト、イナバノクニヒメの死を聞かされる神武様。

 

 

神武「ハクトとクニヒメが・・・

そうか・・・あの二人が死んだか・・・」

 

スケトヨ「うっうう・・・お二人ともお見事な最期でございました。

このスケトヨだけがクニヒメ様の遺書を託され、おめおめと生きのびることになってしまいました・・・」

 

神武「いや。よく生き延びて、知らせてくれた。

出雲(島根県)にいる彼らの娘にも教えてやらねばならんが・・・」

 

アチタケル「神武様!ハクト達の仇討ちを!

ヘイケノキヨモリら奸賊どもを、皆殺しにしてやりましょう!」

 

ショウリュウキ「待て。共に学んだ学友を失った辛さはわかるが、

これは戦よ。感情で動いては負けるわ。」

 

チチブカネビメ「あのイナバハクト殿を打ち破ったヘイケノキヨモリ軍7万。

油断をすれば、危うい相手です。

情報を集めましょう。」

 

神武「スケトヨよ。すまんが、少し我が陣に残り、因幡(鳥取県)の地形や気候風土に

ついて教えてくれ。

鳥取が落ちた以上、急行するよりも、しっかりと準備を整えて、

ヘイケノキヨモリ軍を掃討する。」

 

スケトヨ「ははっ!我が主イナバハクト、イナバノクニヒメも、

神武様のお役に立つことを何よりも望んでおられましょう!

このスケトヨの知る限りのことをすべてお伝えさせていただきます!」

 

神武「我らは勝たねばならん・・・

ハクトとクニヒメ、そして、死んでいった因幡(鳥取県)の兵達のためにも・・・」

 

 

神武様は友であるイナバハクト、イナバノクニヒメの死を誰よりも悲しんでおられました。

しかし、その悲しみを胸に秘め、ヘイケノキヨモリとの決戦のために情報を収集すべく、

天神川下流に陣を置き、ヘイケノキヨモリ軍との決戦に備えました。

他方、出雲(島根県)出雲大社学宮(イズモタイシャマナビノミヤ)では・・・

 

 

ヒヨシサンノウ「みなさん。落ち着いて聞いて下さい。

トクソウノトキムネ軍団のジェルメ、ジェベ、スブタイが

率いる蒙古騎馬軍1万5000が、この出雲(島根県)に

向かって来ています。

ヤツらの目標は、この出雲大社学宮(イズモタイシャマナビノミヤ)。

そして、神武様や王族、将軍達の子であるあなたたちです。

しかし、心配はいりません。

周防・長門(山口県)から助けに来てくれたアカマホウイチ軍1万と

武術師範であるハヤトイエヒサ軍5000の合わせて1万5000の兵で、

松江に出陣しています。

敵は松江で食い止められます。

みなさんのいるこの出雲大社学宮までは来ません。

ただ、危険なので、出雲大社学宮の外には出ないように

改めて命じます。」

 

ナガトノテル「父上が・・・松江に出陣・・・」

 

イナバノウサメ「因幡(鳥取県)はどうなってるのかしら・・・

父上・・・、母上・・・」

 

キビツダンゴ「まあ、あのハヤトイエヒサ先生が出陣してるんだから、

蒙古騎馬軍なんて、やっつけてくれるよな!」

 

ウラワツキノミヤ「ヒヨシサンノウ校長。

もしも、松江に出陣している防衛軍が負けた場合は、

この出雲の防御態勢は?」

 

ヒヨシサンノウ「戦える将兵みなで、松江に出陣している。

負けることはない!」

 

ウラワツキノミヤ「負けた場合の想定は?

これは僕達がどう行動するか、生き延びられるかの問題です。

精神論ではなく、きちんと答えて下さい。」

 

ヒヨシサンノウ「・・・・・・

大丈夫だ!神武様の援軍が来てくれる!」

 

ウラワツキノミヤ「校長先生!僕達が子どもだからと、

隠さないでください!

神武様の軍は、因幡(鳥取県)でヘイケノキヨモリ軍と対峙しているのでないのですか!?

伊予(愛媛県)のトサノリョウマ軍も、二方面から攻められ、

安芸(広島県)の神武王宮も包囲されている!

また九州の軍も、セゴドンノキチノスケ軍に備え、九州を動けない!

この出雲(島根県)に向かえる軍勢は西国には存在しない!

そうではないのですか!?」

 

ヒヨシサンノウ「な、なぜ?それを知っている!?」

 

ウラワツキノミヤ「僕が大和軍の軍師なら、そう軍を動かす。

それだけです。」

 

ヒムカノナミ「ツッキー・・・みんなが不安になるわ・・・

やめよう・・・」

 

ショウリュウケン「蒙古騎馬軍・・・率いる将がジェルメ、

ジェベ、スブタイ。

蒙古騎馬軍でムカリに次ぐ戦上手のジェルメが指揮する1万5000の蒙古騎馬兵。

あのアチタケルと互角に打ち合えるジェベ、カムイと互角に戦えるスブタイ。

悪いけど、松江の戦いは負けるよ。

出雲大社学宮に敵が来ることを前提に策を立てた方がいい。

でないと、みんな死ぬか、捕虜になるよ。」

 

オワリノゴウ「え~ん!いやだ~!死にたくないよ~!」

 

ヒヨシサンノウ「ショウリュウケン君。幼年部(小学生)は静かにしていなさい!」

 

タギシミミ「いや・・・ショウリュウケンの分析は正しいと思う。

出雲大社学宮で籠城する前提で策を立てておくべきだ。

校長!俺たちにも戦わせてくれ!」

 

ヒヨシサンノウ「バカなことを言うな!!!

君たちは、神武様や他の保護者のみなさんから預かった

大切なお子達だ!

君たちを戦場に出すことはあり得ない!

いざというときは、この私が自ら戦って、みなを守る!」

 

イズモノアキヒメ「みなさん。今は松江でアカマホウイチさんや、

ハヤトイエヒサ先生が戦ってくれています!

大丈夫だから!みなさんが戦うことにはならないから、

心配しないで!冷静に対応していきましょう!」

 

オワリノチャチャ「冷静じゃないのは、先生達じゃないの?

覚悟しておく必要はありそうね。」

 

タギシミミ「ツッキー。リュウケン。お前達の知恵を借りたい。

モモ、ヨウザン。お前達は奥州独立戦争で籠城戦を経験してるな。

お前達の知恵も貸してくれ。

カネツグも一緒に策を考えてくれ。

チャチャ、ダンゴ、ナミさん。幼年部の子達を励ましてやってくれ。

カゲカツ。お前には指揮官の一人になってもらうことになるだろう。

一緒に作戦を確認してくれ。

 

フクシマモモ「わかったわ。奥州のときとはかなり状況は違うけど・・・」

 

ヨネザワノヨウザン「非戦闘員ばかりの籠城、やれることはやろう。」

 

アイノカネツグ「むざむざと殺されてたまるか。一緒に策を考えよう。」

 

エツノカゲカツ「・・・戦う準備をする。」

 

オワリノチャチャ「さあさあ!みんな、お兄さん達がみんなを守る策を

考えるから、心配しないで!

いざとなったら、このオワリノチャチャ様の槍で、蒙古騎馬軍なんか

やっつけてあげるからね!」

 

キビツダンゴ「みんな、心配すんな!

この桃太郎3世こと、キビツダンゴ様が、お前らのことは守ってやるぜ!」

 

ヒヨシサンノウ「こ、この子達は・・・」

 

ナガサーキサダ「よし!子どもたちにやらせてやろうぜ!

この子達の方が俺たちよりうまくやれるかもしれん。」

 

ヒヨシサンノウ「サダ!お前までなにを!」

 

ナガサーキサダ「タギシミミ君。俺の剣を君に預ける。

俺の武器はギターと歌だ。

君が指揮を執れ。」

 

タギシミミ「サダ先生。ありがとう。」

 

キスミミ「じゃあ、俺は、サダ先生と一緒に歌い続けるぜ!」

 

 

そして、三日後・・・

 

 

ヒヨシサンノウ「ハヤトイエヒサ達、防衛軍1万5000が壊滅しただと!」

 

イツクシマタギツヒメ「ハヤトイエヒサはジェベと一騎打ちして重傷。

アカマホウイチが敗残兵を集めて、なんとか出雲の町に戻ったわ。」

 

イツクシマタギリヒメ「出雲の町で籠城戦になります!」

 

 

出雲の町には、命からがら逃げ延びた防衛軍の敗残兵達が逃げ込んできた。

そして、ひどい傷を負って出雲大社学宮に運び込まれるハヤトイエヒサ。

 

 

タギシミミ「先生!ハヤトイエヒサ先生!」

 

ハヤトイエヒサ「だ、ダメだ・・・ジェベ・・・

あいつとは戦うな・・・

あんなバケモノがいては・・・

すまん・・・お前達を守れなくて・・・」

 

アカマホウイチ「ハヤトイエヒサはジェベに一騎打ちを挑んだが、

勝負は一方的だった・・・

俺が指揮した1万5000の兵はなす術もなく、ジェルメ軍に打ち破られた・・・

あれは、戦じゃない!

一方的な虐殺だ!」

 

ナガトノテル「ち、父上・・・」

 

ヒヨシサンノウ「つまり・・・敵軍はほぼ無傷でこの出雲に攻めてくる・・・

ということか。」

 

タギシミミ「みんな!俺たちの力じゃジェルメ軍は倒せない!

援軍が・・・父上達が来てくれるまで、なんとか耐えしのぐぞ!」

 

オワリノチャチャ「幼年部の子達は奥へ!

きっと守り抜いてみせる!

オワリノブヒメの長女として!」

 

エツノカゲカツ「あのハヤトイエヒサ先生でも勝負にならなかったジェベ。

それにおそらくはスブタイも。

ヤツらとは一騎打ちはしてはいかんな。」

 

ウラワツキノミヤ「みんな!兵はいなくても、策はある!

生き延びるぞ!」

 

 

ジェルメ軍1万5000が出雲の町に攻城戦を開始!

 

 

神武様の陣・・・

 

 

カグヤツキメ「神武様!松江で出雲防衛軍が打ち破られ、

ジェルメ軍1万5000が、出雲の町に攻撃を開始したようです!」

 

オンガエシオツル「神武様・・・出雲の防衛に向かうべきでは?

このままでは、お子達が・・・」

 

チチブカネビメ「出雲には向かえません。今、我らが出雲(島根県)に向かえば、

背後からヘイケノキヨモリ軍7万が襲ってきます。

敵軍は態勢を整えている。」

 

アチタケル「し、しかし!子どもたちを見殺しには・・・」

 

神武「いや・・・彼らが来たようだ。出雲大社学宮の救援は彼らに任せよう。」

 

 

そう言って、海を指さす神武様。

そこには鳳凰の旗印を帆に掲げた水軍、そして黒龍の旗印を帆に掲げた水軍が西に向けて進んでいました。

 

 

サルメノウズメ「さすがね・・・北陸から水軍で。

読んでたのね。この展開を。」

 

神武「ああ、戦の勘に関しては、あいつらは俺以上だからな( ・ω・)」

 

 

出雲の町・・・

神武様の指示により土塁で囲まれ要塞化された出雲の町は、

ジェルメ率いる蒙古騎馬軍の激しい攻撃を受けていました。

大人の正規兵がほとんどいない中、出雲大社学宮中等部の子どもたちと

民兵を中心とした出雲軍は、タギシミミの指揮のもと、懸命に蒙古騎馬軍の侵攻を城壁で食い止めます。

 

 

ジェルメ「町を土塁で囲んでいたか。これでは騎馬は侵入できんな。」

 

スブタイ「抵抗する力も無いかと思っていたが、

意外と激しい反撃をしてきやがるな。ガキどもめ。」

 

ジェベ「非力なガキどもと民兵など、騎馬軍で攻めることもない。

馬を下りて、城壁を乗り越えて叩きのめせばいい。」

 

ジェルメ「よし!全軍!馬から下りて、城壁を乗り越えるぞ!」

 

 

蒙古騎馬軍は馬を下り、土塁、城壁を乗り越えようと迫ってきます。

弓や弩、あるいは石を投げて抵抗するタギシミミ達。

しかし、ついに蒙古兵達が土塁を乗り越え、出雲の町に侵入します!

 

 

タギシミミ「町に侵入されたか!みんな!

出雲大社学宮に籠城するぞ!」

 

ウラワツキノミヤ「火炎陣で、敵の注意をそらす!

そのうちに、みんな、出雲大社学宮の中へ!」

 

 

ウラワツキノミヤが火炎陣を放ち、炎上する蒙古兵達。

蒙古兵達が混乱している間に、タギシミミ達は、出雲大社学宮の中へ撤退します!

ついに出雲の町は占拠され、タギシミミ達は出雲大社学宮に追い詰められます!

蒙古兵達の放った火によって炎上する出雲の町・・・

 

 

ヒムカノナミ「出雲の町が燃える・・・

私達の青春の町が・・・燃えていく・・・」

 

オワリノハツ「怖い・・・私達・・・みんな殺されちゃうの?」

 

オワリノゴウ「びえ~ん!」

 

オワリノチャチャ「泣くな~!

私やタギシミミがなんとかする!

我らが負けるものか!」

 

キスミミは歌っている。ナガサーキサダとともに歌うキスミミ・・・

 

「俺たちみんな 神の子だよね~

ひとりひとりが 尊いんだよね~

得意なこととか~

苦手なこととか~

それぞれちがうけど~

やれることやって~

みんな主人公~」

 

オワリノチャチャ「ノブヒメお義母さま・・・

このチャチャに、みなを守れる力を・・・」

 

 

出雲大社学宮内本陣・・・

 

 

タギシミミ「ヒヨシサンノウ校長も怪我をしただと!?」

 

イズモノアキヒメ「住民達を避難させている時に、ジェルメ軍の兵の放った矢を受けました。

重態で指揮を執れる状態ではありません・・・」

 

ヒヨシサンノウ「タギシミミ君・・・すまん。

君は神武様の第一皇子。能力的な面でも、ここまでの動きでも、

君が適任だ。

この出雲大社学宮籠城戦の総指揮を執ってくれ・・・」

 

タギシミミ「わかりました。校長先生、安静にしてください。

アキヒメ先生。食糧はあとどれくらい持ちますか?」

 

イズモノアキヒメ「出雲の町の食料庫が奪われてしまいました。

この出雲大社学宮に出雲の民達も避難してきています。

もって・・・あと三日ほど・・・」

 

タギシミミ「あと三日・・・それまでに援軍が来るか、

それとも、俺たちが全滅するか・・・

みんな!みんなで助け合って、なんとしても、

この難局を乗り切るぞ!」

 

 

ジェルメ率いる蒙古騎馬軍に包囲される出雲大社学宮。

タギシミミ達は、様々な工夫をしながら、助け合って籠城を続けます。

そして、食糧の尽きる三日目。

蒙古騎馬軍の総攻撃が始まりました!

 

 

タギシミミ「もう食糧も尽きた・・・

みんな疲労がたまってる・・・

これ以上の籠城は無理だ。

最後に・・・

俺は敵の総大将ジェルメに突撃する。

その間に、幼年部の子達と女子達は、なんとか逃げ出してくれ。」

 

オワリノチャチャ「ダメよ!私達だけ逃げるなんてできない!」

 

タギシミミ「蒙古騎馬軍のやり方は残酷だ。

女子達は、ヤツらに捕まれば、みな犯される・・・

俺たち数人でなんとかジェルメを食い止める。

チャチャ、お前達は逃げろ!」

 

ウラワツキノミヤ「タギシミミ。逃げると言っても、

出雲大社学宮はありの這い出る隙間も無いほど包囲されている。

突撃しても犬死にするだけだ。」

 

アイノカネツグ「大変だ!蒙古騎馬軍が出雲大社学宮に突入してきた!

みんな!逃げろ!」

 

エツノカゲカツ「俺が殿(しんがり)をする!

とにかく少しでも安全な場所へ!」

 

 

出雲大社学宮に突入してきた蒙古騎馬軍!

ジェルメ、ジェベ、スブタイに率いられた蒙古騎馬軍は三方向から子どもたちを追い詰めていきます。

逃げるタギシミミ達!

そして、タギシミミ達子どもたちは、出雲大社学宮の武闘大会が開かれた闘技場に逃げ込み、追い詰められます!

そこに現れるジェルメ、ジェベ、スブタイの3将・・・

 

 

ジェルメ「ずいぶん手こずらせてくれたが、これでチェックメイトだな。

俺が四駒の一人ジェルメ。この蒙古騎馬軍の総大将だ。」

 

スブタイ「俺は四駒が一人。スブタイ。オワリノチャチャというのは、その女か!?

俺様のペットにして、かわいがってやるぞ!」

 

ジェベ「俺は四駒のジェベ。世界最強の戦士だ。」

 

 

ジェルメ、スブタイ、ジェベに追い詰められるタギシミミ、オワリノチャチャ達・・・

しかし、そのとき!

 

 

蒙古騎馬兵A「ジェルメ様!海から軍勢が!」

 

ジェルメ「なに!?軍勢だと!?

一体何者だ!?」

 

オワリノチャチャ「あ、あの鳳凰の旗!

そして、あの美しい青一色で統一された軍装!

まさか!?

ノブヒメ義母さま!」

 

エツノカゲカツ「黒龍の旗。そして、漆黒で統一された軍装・・・

父上・・・エツノケンシン軍だ!」

 

ジェルメ「バカな!オワリノブヒメ軍とエツノケンシン軍だと!

そんなヤツらが援軍に来るなど!

聞いておらんぞ!」

 

タギシミミ「そりゃ、こっちの援軍なんだから、

敵のあんたらが聞いてないのは当たり前だろ( ・ω・)」

 

 

美しい青の軍装で統一されたオワリノブヒメ軍1万。

漆黒の軍装で統一されたエツノケンシン軍1万。

合わせて、2万の軍勢が出雲(島根県)の救援のために

越前(福井県)から日本海を渡りやってきました!

オワリノブヒメ・エツノケンシン連合軍は、上陸すると

すさまじい速さで出雲の町に入り、出雲の町で略奪を行っていた

蒙古騎兵達を次々に討ち果たしていきます!

 

 

ジェルメ「ジェベ!スブタイ!この場は俺に任せて、

お前達はエツノケンシン、オワリノブヒメを倒せ!」

 

蒙古騎兵A「ジェルメ様!出雲の町が制圧されました!

ジェルメ様の指揮でなければ、あの軍勢には敵いません!」

 

ジェルメ「くっ!ならば、俺も行く!」

 

 

そのとき!ジェルメに斬りかかる者が!

なんとタギシミミがジェルメに打ちかかっていきました!

 

 

ジェルメ「ぬおっ!?」

 

タギシミミ「ジェルメのおっちゃん。

形勢逆転だ。あんたは、俺が足止めさせてもらう( ・ω・)」

 

ジェルメ「おのれ!14歳のガキがこの世界の猛将ジェルメに敵うと思うのか!」

 

蒙古騎兵B「おのれ!ガキが!」

 

 

ジェルメの兵達がタギシミミを襲おうとする。

その兵達を、エツノカゲカツ、アイノカネツグ、キビツダンゴ、オワリノチャチャらが防ぐ!

それを指揮するウラワツキノミヤ、武闘戦舞を踊りみなを鼓舞するヒムカノナミ!

乱戦になる出雲大社学宮闘技場!

キスミミとナガサーキサダは、この状況で歌い続けているわ!

そして、出雲の町を出雲大社学宮に向けて進むオワリノブヒメ、エツノケンシンの軍勢!

 

 

オワリノブヒメ「あの歌は・・・サダとキスミミか。

あちらに我らの目標があるようじゃな。

マエダノマツ!シバタノゴンロク!

雑魚の相手は任せた!我は、闘技場に向かう!」

 

エツノケンシン「カキザキノイズミ、サイトウショウキ。

ここは任せる。俺は闘技場に行く。」

 

マエダノマツ・シバタノゴンロク・カキザキノイズミ・サイトウショウキ

「お任せを!」

 

 

蒙古騎馬軍の敗因・・・

一つは、町に入るために馬を下りたこと。

蒙古騎馬軍の強さは人馬一体となった騎馬戦術。

馬を下りてはその本来の強さは発揮できません。

もう一つは、優れた指揮能力を持つ総大将ジェルメがタギシミミとの一騎打ちで足止めされたこと。

指揮官のいない蒙古兵達は、オワリノブヒメ軍、エツノケンシン軍の勇将達が率いる2万の軍勢の相手ではありませんでした。

闘技場に向かうオワリノブヒメとエツノケンシン!

そして、スブタイとジェベも、二人を目指し、闘技場に戻ります!

出雲大社学宮闘技場・・・

 

 

スブタイ「うおっ!ジェルメ兄者!

ガキ相手に何を足止めされておるか!

今、行くぞ!」

 

 

スブタイの前に現れるオワリノブヒメ・・・

 

 

オワリノブヒメ「ふむ。お主、少しはできるようじゃな。

よかろう。

この戦女神オワリノブヒメが直々に相手をしてやろう。」

 

スブタイ「戦女神オワリノブヒメ!貴様が!

なるほど、いい女だ!

打ち倒して、死ぬまで犯し尽くしてやるわ!」

 

オワリノブヒメ「ふむ。悪いが・・・

我は男と寝るような悪シュミは持っておらんでの。」

 

 

オワリノブヒメとスブタイの一騎打ちが開始!

他方、ジェベは・・・

 

 

ジェベ「・・・な、なんなのだ?こいつは・・・

この世界最強と自負するジェベが・・・

恐怖で震えているというのか・・・」

 

エツノケンシン「お初にお目にかかる。

そして、この出会いがお前との別れになる。

俺が軍神エツノケンシンだ。」

 

ジェベ「くっ!強き者を打ち倒してこそ戦士!

行くぞ!軍神エツノケンシンよ!」

 

 

エツノケンシンとジェベの一騎打ちが開始!

 

 

タギシミミ 対 ジェルメ

オワリノブヒメ 対 スブタイ

エツノケンシン 対 ジェベ

出雲大社学宮闘技場では、3つの一騎打ちが同時進行で行われています!

エツノカゲカツ達が蒙古兵達をすべて倒し、闘技場は、3つの一騎打ちをみなが見守っています。

最初に戦いが動いたのは、オワリノブヒメとスブタイの戦いでした。

華麗な蹴り技でスブタイを翻弄するオワリノブヒメ。

 

 

スブタイ「ぐっ、つ、強い!あのカムイと互角の勝負をした

このスブタイがここまで一方的に翻弄されるとは!」

 

オワリノブヒメ「カムイと互角?

いったい何年前の話をしておるのじゃ?

今のカムイは我よりもさらに強いぞ。」

 

スブタイ「なんて女だ!惚れちまいそうだぜ!」

 

オワリノブヒメ「我は女にしか興味は無い。

お主が惚れても無駄じゃな。」

 

 

この戦いを見つめるオワリノチャチャ達・・・

 

 

オワリノチャチャ「あのめちゃくちゃな強さのスブタイを相手に・・・

これが・・・ノブヒメ義母さまの強さ。」

 

キビツダンゴ「すげぇ。強い上に、めちゃくちゃ綺麗だ・・・

あれがオワリノブヒメ様。父ちゃんのキビツモモタがベタ惚れしてたはずだ。」

 

オワリノハツ「ノブヒメ義母さま!頑張って~!」

 

オワリノゴウ「ノブヒメ義母さま、がんばって~。」

 

 

そして、スブタイがオワリノブヒメに仕掛けます!

 

 

スブタイ「この俺も、世界最強かつ最凶の蒙古の戦士!

我が渾身の一撃を喰らえぇ~い!!!」

 

 

スブタイの攻撃をかわすオワリノブヒメ!

オワリノブヒメが空高くジャンプ!

 

 

スブタイ「うおっ!?」

 

オワリノブヒメ「鳳凰三連覇!!!」

 

スブタイ「ぐわ~!」

 

 

オワリノブヒメの鳳凰三連覇がスブタイに炸裂!

スブタイを倒した!

スブタイは捕虜になった!

 

 

ジェルメ「スブタイ!

バカな、あのスブタイが負けたというのか・・・」

 

タギシミミ「よそ見してていいのかい!?

お前の相手は俺だ!」

 

ジェルメ「くっ!この小僧!ジェベ!ジェベ!

何をしている!早く助けに来てくれ!」

 

 

エツノケンシンを前に動かないジェベ・・・

長いにらみ合いが続きます。

 

 

ジェベ「エツノケンシン・・・

こんな闘気を持った男は初めてだ・・・

だが!俺は世界最強かつ最凶の蒙古最強の戦士ジェベ!

我が全闘気を込めた一撃を受けよ!」

 

エツノケンシン「・・・・・・」

 

ジェベ「うおおおおおおおおおおおおおおおぅ!」

 

 

全闘気を込めた一撃をエツノケンシンに向けて放つジェベ!

ハヤトイエヒサら、あまたの猛将を打ち破ってきたジェベの強烈な闘気弾が

エツノケンシンを襲う!

しかし、相手は軍神エツノケンシン!

エツノケンシンは、蚩尤剣で闘気弾をさばき、ジェベの闘気弾は舞い散ります!

 

 

ジェベ「バ、バカな・・・俺の渾身の一撃が・・・

こ、これが!これが神武軍最強の男!

軍神エツノケンシン!」

 

エツノケンシン「車懸闘神斬!!!」

 

ジェベ「ぐわ~!!!」

 

 

エツノケンシンの車懸闘神斬を受け倒れるジェベ!

 

 

ジェベ「み、見事だ・・・エツノケンシン・・・

お前こそ・・・最強の戦士・・・

最強の戦士と戦い敗れたことは、このジェベの本望・・・」

 

エツノケンシン「ジェベ。お前は強かった。

ただ、俺には守りたいものがあった。

だから勝った。それだけだ・・・」

 

エツノカゲカツ「父上・・・これが、父上の強さ・・・」

 

エツノケンシン「カゲカツ。よく頑張った。

もう安心していいぞ。」

 

ジェベ「俺は負けた・・・あとの処遇は好きにしろ。」

 

 

ジェベは捕虜になった!

 

 

蒙古軍最強のスブタイとジェベを倒し、残るは総大将のジェルメのみです!

そして、ジェルメと一騎打ちを続けるタギシミミ。

 

 

ジェルメ「スブタイに続き、我が蒙古軍最強の戦士ジェベまでも・・・

こ、こいつらは、この小さな島国はいったいなんなのだ?

なぜ、こんなヤツらがいるのだ!?」

 

タギシミミ「さて、ジェルメのおっちゃん。

もうあんた一人だよ。

降参したらどうだい?」

 

ジェルメ「俺たちは、もともとモンゴル高原の蒙古の戦士・・・

だが、大王様がだまし討ちにより亡くなられて中華の者どもに捕らえられ、

奴隷となった。

奴隷としてこの国に売られ、戦うこと、勝つことだけが俺たちを豊かにした。

俺たちには勝つことしか許されない!

負けることは死を意味する!」

 

タギシミミ「なら、俺があんたらを自由にする。

あんたらを戦う兵器のような奴隷ではなく、人間に戻す。

一緒に来い!蒙古の将!ジェルメよ!」

 

ジェルメ「人間!?俺たち蒙古の兵が人間だと!?

お前は、あれだけの悪逆非道を尽くした俺たちを人間だと認めるというのか!?」

 

タギシミミ「戦うことでしか生きられない・・・

それは、あんたらの生きてきた環境のせいだ。

あんたら自身は、血も通い、心もある、

俺たちと何も変わらない人間だ!」

 

ジェルメ「人間・・・俺たちが・・・人間として生きていい・・・

そうなのか!?本当に俺たちは人間として生きていってもいいのか!?」

 

タギシミミ「当たり前だろ。あんた、どこから見ても人間だよ( ・ω・)」

 

ジェルメ「・・・・・・

俺達は仕える相手を間違えた。

タギシミミ。俺は、そして、この地に来た蒙古兵はすべてお前に降る。

犯した罪の裁きは受ける。

そのうえで、俺たちも、人間として生きさせてくれ・・・」

 

タギシミミ「ああ。もちろんだ。人間であるジェルメよ。」

 

 

ジェルメ以下、生き残った蒙古兵はすべてタギシミミに降伏した。

これにより、出雲大社学宮の危機は過ぎ去り、ジェルメ、スブタイ、ジェベ達は、

人間として神武様の民となることになった。

 

 

出雲大社学宮籠城戦

防衛成功!

 

 

さて、今回はここまでにしておきますか。

次回は、神武様とヘイケノキヨモリがついに因幡(鳥取県)で激突する!?

次回、

 

第54話「天下無双!神武十将軍!」

 

歴史の糸を紡ぐのは誰だ!?

ナビゲーターは、アメノウズメでした。