こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

神武征討記の登場人物等はこちら( ・ω・)

 

 

 

 

なお、この物語はフィクションです。

極右、ネトウヨからの批判、誹謗中傷は受け付けません。

本作の著作権は、作者に属します( ・ω・)

それでは、はじまりはじまり~

 

 

 

この物語は、日本という国の原型を作った一人の

空前絶後の英雄の生涯を描いた物語である。

 

神武征討記

第51話「四国動乱の幕開け!志士たちよ!大地に立て!」

 

 

ストーリーテラーのアメノウズメでございます。

朝鮮半島・伽耶国のカヤグムとの国交樹立、ドクガンリュウノマサムネらの奥州連合の

独立戦争などがあった第3ターンも終わり、年は明け神武様33歳の年、第4ターンの始まりです。

元日の神武様。安芸(広島県)の神武王宮には、出雲大社学宮(イズモタイシャマナビノミヤ)に留学している

タギシミミ、キスミミら息子達も帰省し、神武様は家族水入らずの元日を過ごしておりました。

 

 

神武「明けましておめでとう。今年も良い一年になるとよいな( ・ω・)」

 

タギシミミ「あけましておめでとうございます。」

 

アイラツヒメ「やはり二人の息子が帰省してくれているとにぎやかですね。

タギシミミ、キスミミ、学校はどう?」

 

タギシミミ「武闘大会は優勝できなかった。

エツノカゲカツ、無口だけど強いね。」

 

アイラツヒメ「優勝はできかなったけど、3位でしょ。

十分、強いわよ。頑張ったわね。」

 

キスミミ「俺は、歌手になるぜ!べいべぇ~!」

 

アイラツヒメ「歌手!?それはかまわないけど、

なんなの?べいべぇ~って?」

 

キスミミ「あれ?ちがったかな?ナガサーキサダ先生が

そんなこと言ってたと思ったんだけど。」

 

神武「べいべぇ・・・たぶん、BABYだな。

ロックンロールっぽいことをやってるのか( ・ω・)」

 

タギシミミ「父上は、学問も武芸もトップだったんだよね?

俺は、学問でも、奥州連合からの留学生のヨネザワノヨウザンに負けてるな。」

 

神武「ほう。奥州のヨネザワノヨウザンはそんなに勉強できるのか?」

 

タギシミミ「ああ。ヨウザンはアイノカネツグといつもトップ争いしてるね。

奥州からの留学生は、フクシマモモも、けっこう優秀だよ。」

 

神武「そうか。うまくやってるかい?」

 

タギシミミ「チャチャのグループが、

モモにはちょっと嫌がらせしたりしてるみたいだね。

俺も、見つければ止めるようにしてるけど、

女の子のイジメって、陰湿だよな( ・ω・)」

 

アイラツヒメ「まあ!女子生徒達の間でイジメなんてあるの!?」

 

タギシミミ「俺や先生達もけっこう気をつけて見てるけど。

チャチャは、急に転校生が来て自分がボスだって、

見せたいみたいだし( ・ω・)」

 

神武「教室で起こったイジメに無関係な者はおらん。

タギシミミも、自分には関係無いとは思わず、みんなで一緒に考えて、

解決していってくれ( ・ω・)」

 

タギシミミ「わかった。」

 

 

1月4日。神武王宮の政庁。神武様が評定の部屋に入ると、

なにやらアチタケルとチチブカネビメが口論しているようです。

 

 

神武「ん?どうした?タケル、カネビメ( ・ω・)」

 

チチブカネビメ「神武様。お見苦しいところを。タケル殿。

もう評定が始まります。この話はこれにて・・・」

 

アチタケル「いや、待て!カネビメ!逃げるな!

俺の娘とお前の息子の問題だ!」

 

サルメノウズメ「タケル!もうやめなさいよ!みっともない!」

 

アチタケル「娘が男にたぶらかされておるのだ!

父親として黙っていられるか!」

 

チチブカネビメ「たぶらかされている!?失礼な!

我が息子にちょっかいを出してきているのは、あなたの娘でございます!」

 

神武「一体何があった( ・ω・)?」

 

サルメノウズメ「あっ、神武様・・・

私とタケルの娘のヒムカノナミがお正月に帰省せず、

出雲(島根県)で、カネビメの息子のウラワツキノミヤと過ごしているようでして。

それを知ったタケルが昨夜、カネビメとハニマルの家に怒鳴り込んだのです・・・」

 

チチブカネビメ「我が息子ウラワツキノミヤは

18歳になるまで女性と過ちを犯すような息子ではございません!

タケル殿が心配しすぎでございます!」

 

アチタケル「かわいい娘が、正月に帰ってこずに、男と一緒に過ごしておるのだぞ!

これを心配せぬ父親がこの世にいるか~!」

 

神武「う~む。子はいくつになっても、親を悩ませるものだな・・・

すまん。評定の時間だ。終わってから家でやってくれ( ・ω・)」

 

 

まあ、どの家庭も色々あるようです・・・

年の一度の神武勢力の評定が行われました。

今年の各軍団の軍団方針は、神武軍団・軍備充実、

トサノリョウマ軍団・土佐(高知県)攻略、

ヒヨシマル軍団・軍備充実、

オワリノブヒメ軍団・軍備充実、

エツノケンシン軍団・内政充実、

とそれぞれ決定されました。

評定終了後に、トサノリョウマが神武様に相談を持ちかけます。

 

 

トサノリョウマ「神武。土佐(高知県)の調略に手間取り、すまん。」

 

神武「土佐(高知県)の調略。オセロみたいに各集落の調略合戦になってるみたいだね。」

 

トサノリョウマ「アキノシンタロウが中心になって、

土佐(高知県)各地の豪族をいったんは味方につけるのだが、

味方になったはずの豪族達が、またソガベモトチカ軍に調略され戻ってしまう。

イタチごっこだな。」

 

神武「ソガベモトチカというのは、そんなに調略が上手い将だったのかい?」

 

トサノリョウマ「ソガベモトチカというよりは、その配下の将達だな。

特に・・・タイセイショウジロウというやつが調略が上手く、土佐(高知県)の

諸豪族はどんどん固められてる。」

 

神武「そいつはやっかいだね。」

 

トサノリョウマ「合戦になったときは、イタガキシストモというヤツが出てくる。

こいつが、また野戦の指揮が上手い。

現状、俺たちトサノリョウマ軍団は連戦連敗さ。

恥ずかしながらな。」

 

神武「・・・将の補充をするか( ・ω・)?」

 

トサノリョウマ「良い将がいるかな?」

 

神武「周防長門王のアカマホウイチから、手を焼いているヤツがいて、

引き取ってくる者を探しているという話が出ていたな。

名はたしか・・・キヘイタイシンサク。」

 

トサノリョウマ「キヘイタイシンサク・・・

伊予(愛媛県)に帰る前に、ちっとばかり長州(山口県)に

よってみるか。」

 

神武「そうか。では、俺からアカマホウイチには手紙を出しておこう。」

 

トサノリョウマ「ありがたい。助かるぜ。」

 

 

トサノリョウマは、伊予(愛媛県)に戻る前に、長門(山口県)の下関に立ち寄りました。

トサノリョウマは、この地で新たな人材に出会うことができるのか?

場面変わって、大和勢力の本国・大和(奈良県)のオオモノヌシ王宮では・・・

 

 

ヘイケノキヨモリ「・・・以上が、このヘイケノキヨモリが立案した

西国侵攻計画でございます。」

 

トクソウノトキムネ「なるほど。私が率いる蒙古騎馬軍団の役割も重要だな。」

 

ヘイハチトウゴ「我らヘイハチトウゴ水軍は、命とあらば使命をまっとうするのみ。」

 

セゴドンノキチノスケ「ヘイケノキヨモリ殿。

この計画、どうしても必要な人材がおる。少し、準備の時間をくれ。」

 

ヘイケノキヨモリ「ああ。必要な準備を始めてくれ。出兵は、春を目指そう。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「・・・・・・」

 

ヤマトノショウトク「スケヨリヒメ様。いかがなさいましたか?」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「・・・いや。この戦がそもそも必要なのかなと思いな・・・

妾と神武で戦う必要が本当にあるのであろうか?

戦をすることなく、妾も神武もともに共存共栄できる方策は無いのかと思いな・・・」

 

キョウノミチナガ「ほほう。そうですな・・・

たとえば、神武とスケヨリヒメ様が夫婦になる。

さすれば、神武とスケヨリ様の両方が戦をすることなく、

天下を平定することができましょう。

スケヨリヒメ様も今年で御年18歳。

あり得ない戦略ではないかと。」

 

ミカワノタケチヨ「おいおい。神武には、

アイラツヒメっていう正妻がいる。あの夫婦は、アツアツだぜ。

まさか、我らの女王スケヨリヒメ様を側室にって、わけにはいくまいよ。」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「神武と婚姻で手を結ぶなど!

あり得ぬ!あり得ぬわ!」

 

クロウノウシワカ「アイラツヒメか・・・

悪いが、俺は神武の暗殺ならやってもいいが、

女人の暗殺はご免被るぞ。」

 

オンミョウジセイメイ「(ひま~~~!早く会議終われ~~~!)」

 

ナンボクチョウタカウジ「戦をせずにか・・・

両陣営の兵や民達は憎しみ合っている。それを上の都合で、

今後は、仲間ですというわけにはいくまいな・・・」

 

ゲンジノヨリトモ「だが、奥州連合独立承認の際、

それがしは神武に会ったが、あの御仁は

話し合いでの解決が可能な相手とは感じたな。」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「融和外交など!

それでは、大和(奈良県)や河内(大阪府)などの我らに味方する豪族どもが

納得せんわ!

武力征伐じゃ!我らが決定的な軍事的勝利をおさめて、

神武を降伏させる以外の選択肢は無い!」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「ヘイケノキヨモリの立ててくれた西国侵攻計画・・・

良い案とは思うのじゃ・・・

しかし、この案では出雲(島根県)攻略が重要なものとなるが、

つまりは、出雲大社学宮(イズモタイシャマナビノミヤ)にいる神武の子らを

人質に、安芸(広島県)、周防長門(山口県)の譲渡を迫る・・・

子どもたちを人質にして脅迫するなど・・・」

 

ヘイケノキヨモリ「兵の犠牲を一人でも少なくするためでございます。

出雲(島根県)は兵力が少ない。

そして、そこには、神武の子だけでなく、

オワリノブヒメの養女、エツノケンシンの息子などの

神武十将軍の子らも集まっております。

その者達を一気に我らの手に入れる。

そうすれば、神武との交渉は、完全にこちらの要求通りに行うことができます。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「し、しかし・・・」

 

ヘイケノキヨモリ「軍事については、我ら武人の領域!

女王と言えども、軍事作戦行動には口出ししないでいただきたい!」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「わ、わかった・・・

ヘイケノキヨモリの作戦提案を了承する。

ヘイケノキヨモリ軍団、トクソウノトキムネ軍団、

セゴドンノキチノスケ軍団、ヘイハチトウゴ軍団の

4軍団は、それぞれ準備を進めよ・・・」

 

 

大和勢力の評定でも、方針が決定されたようです。

西国侵攻計画・・・どんな計画なのかしら?

出雲大社学宮の子どもたちを人質にするという点が気になるところではあるけれど・・・

舞台変わって、伊予(愛媛県)と土佐(高知県)の国境。現在の宿毛市では、

トサノリョウマ軍団の軍勢とソガベモトチカ軍の軍勢の小規模な合戦が行われていました。

 

 

ナガオカノハンペイタ「くっ、ここもまた調略がひっくり返されたか!」

 

イタガキシストモ「進め進め!ナガオカノハンペイタ軍を叩きのめせ!」

 

ナガオカノハンペイタ「調略で味方になった地域に入ってみれば、

味方と思っていた地域がまた調略で敵になっている。

そして、待ち構えている敵軍勢か!」

 

イタガキシストモ「このイタガキシストモが率いる土佐の精鋭に勝てる者などおらん!

進め~!イタガキシストモ、自由は死せ~ず!」

 

ナガオカノハンペイタ「伊予(愛媛県)に撤退じゃ~!

イタガキシストモには、とても勝てん!

みな、退け退け~!」

 

 

撤退するトサノリョウマ軍団のナガオカノハンペイタ軍。

イタガキシストモも、高地要塞に戻ります。

 

 

ソガベモトチカ「ぐわっははははは!

そうか!ナガオカノハンペイタを打ち負かしたか!

イタガキシストモよ、お主がおれば、土佐(高知県)を

攻め取れる者はおらんわ!」

 

イタガキシストモ「このイタガキシストモがいる限り、

トサノリョウマに高知の土は踏ませません!」

 

タイセイショウジロウ「ソガベモトチカ様。

大和(奈良県)のヤマトノアヤタムラマロ総司令官からのお手紙でございます。」

 

ソガベモトチカ「あ~ん。総司令官からだと?

何の用じゃ?」

 

タイセイショウジロウ「セゴドンノキチノスケ軍団が統治していた

阿波(徳島県)、讃岐(香川県)東部の統治をソガベモトチカ軍に

委ねる。その前提として、こちらのヘイケノキヨモリ殿立案の西国侵攻作戦に

協力せよ・・・とのことです。」

 

ソガベモトチカ「ほう。これは・・・つまり、トサノリョウマ軍団を滅ぼせば、

四国4カ国は、すべてわしのもの・・・ということだな。

ふむ。なかなか気前が良いではないか。

まあ、当然だがな。ぐわっははははは。」

 

タイセイショウジロウ「その代わり、この西国侵攻作戦、

必ずや成功されなければなりませんな。」

 

ソガベモトチカ「よし!わしが四国の大王になる日は近い!

イタガキシストモ!タイセイショウジロウ!

頼りにしておるぞ!」

 

イタガキシストモ・タイセイショウジロウ「はは!」

 

 

この者達・・・

イタガキシストモ(統率96、武勇89、知力79、政治74、魅力86)

は、明治に自由民権運動の活動家となった板垣退助の前世です。

板垣退助は、幕末の頃、最高の戦闘指揮官と称された軍勢指揮の天才でした。

戊辰戦争では、会津戦争の指揮を採る人物ということになります。

また、タイセイショウジロウ(統率74、武勇56、知力89、政治93、魅力85)

は、江戸幕府15代将軍徳川慶喜に大政奉還を行わせた後藤象二郎の前世。

その政略の能力は土佐藩の中でも群を抜くものでした。

タイセイショウジロウが調略で土佐(高知県)国内を固め、

イタガキシストモが軍勢を率いてトサノリョウマ軍団を追い払う。

この二人がいる限り、トサノリョウマ軍団の土佐(高知県)攻略は極めて至難なものです。

大和本国の指示を受け、ソガベモトチカは、この二人を手元に起き、弟である

ソガベチカヤスを阿波(徳島県)へ、ソガベチカサダを讃岐(香川県)に派遣します。

さて、また所変わり、長州(山口県)の下関に着いたトサノリョウマは・・・

 

 

アカマホウイチ「おお!リョウマ!

神武様からの手紙は読んでおる。

人材探しに来たとのこと。この長州(山口県)で、

お主の目にかなう者がいれば、遠慮無く連れて行ってくれ。」

 

トサノリョウマ「ホウイチ。ありがとう。

だが、キヘイタイシンサクという者以外も連れて行っていいのか?」

 

アカマホウイチ「俺には、有意な人材は使いこなせん。

天下のため、神武様のために、お前に仕えた方が良い者もおるだろう。

この長州は人材の宝庫だからな!」

 

トサノリョウマ「わかった。お前が守ってきたこの長州の地が産んだ人材達。

天下のために俺が活かさせてもらう。」

 

アカマホウイチ「リョウマ。俺には長州の地を治めることはできるが、

お前のように天下のために大事をなすことはできない。

だが、俺たち長州の人間は、神武様への忠誠心は他のどこの国の者にも負けん。

よろしく頼むぞ。」

 

 

トサノリョウマが下関要塞でアカマホウイチと会っていた時。

下関の留置場から一人の男が釈放された。

 

 

牢番「釈放だ!もう来るなよ!」

 

キヘイタイシンサク「まあ来たくは無いんだけどね。

また、なんかもめ事起こしたら、やっかいになるわ。」

 

牢番「くっ、ぜんぜん、反省してねえな!この長州の面汚しが!」

 

チョウノコゴロウ「シンサク・・・俺がお前を迎えにくるのは何度目かね?」

 

キヘイタイシンサク「お堅い地方公務員のおまえさんが身元引受人になってくれて、

助かるぜ。ありがとよ。コゴロウ。」

 

チョウノコゴロウ「まったく・・・職にも就かず、天下国家を論じては、

すぐに喧嘩をして、留置場に入る。

ひどいヤツと友になったものだ。」

 

キヘイタイシンサク「ああ、三日ぶりのシャバだ。

コゴロウ。飲もうぜ。」

 

チョウノコゴロウ「もう酔ってくだらん喧嘩をするなよ!」

 

 

下関の酒家に入るチョウノコゴロウとキヘイタイシンサクの二人。

二人は、酒を飲みながら話をしています。

 

 

チョウノコゴロウ「シンサクよ。お前ほどの才のある者が

なぜ仕官しない?お前が真面目に働く気があるなら、

俺の仕えるアカマホウイチ様に推薦するぞ。」

 

キヘイタイシンサク「へっ。バカ言うな。

この戦も無い長州で、アカマホウイチに仕えたところで、

お前みたいに地方公務員やるだけだろが。

つまんねえよ。そんな生き方・・・」

 

チョウノコゴロウ「ならば、どんな生き方をお前はしたい?」

 

キヘイタイシンサク「天下を争う大乱・・・その指揮をする武人かな。」

 

チョウノコゴロウ「それならば、神武十将軍の方々にでもお仕えするしかないな。

だが、我らは長州(山口県)の民。

長州の民は、アカマホウイチ様が主だ。

神武王様や神武十将軍の方々になど拝謁することもできまい。」

 

キヘイタイシンサク「ちっせい、ちっせい。

男児たるもの、この世に生を受けたからには、

天下国家のために奔走すべきじゃ。

俺にはその才がある!」

 

チョウノコゴロウ「やれやれ。酔っ払いの大言壮語が。」

 

キヘイタイシンサク「コゴロウよ。お前は、今の地方公務員の職で本当に満足してるのか?

本当は、もっとでかい仕事をしたいんじゃねえのか?」

 

チョウノコゴロウ「・・・俺も本当は天下国家のために己の命を燃やし尽くすほど働きたい。

だが、俺は長州の人間。長州で自分の職務をまっとうするしかない!」

 

キヘイタイシンサク「面白きも無き世を面白く・・・

そんな生き方がしてえもんだな・・・」

 

チョウノコゴロウ「神武王様や神武十将軍の方々というのは、

どんな方々なのだろうな?

やはりアカマホウイチ様以上に、身分や礼儀に厳しい方々なのだろうか?

だとしたら、シンサクのようなヤツは、あっという間に無礼討ちされそうだな。」

 

 

酒を飲みながら天下国家を論じるキヘイタイシンサクとチョウノコゴロウ。

そんな二人にトサノリョウマが声をかけます。

 

 

トサノリョウマ「あんたら。面白そうな話してるな。

俺も混ぜてくれ。」

 

キヘイタイシンサク「おお!お前さんも天下国家に関心があるのか!

いいぜ!一緒に飲もうぜ!」

 

チョウノコゴロウ「お主は?」

 

トサノリョウマ「ああ、俺は、四国の伊予(愛媛県)から旅行に来てる

リョウマってもんだ。あんたらは?」

 

キヘイタイシンサク「俺はキヘイタイシンサクじゃ。」

 

チョウノコゴロウ「チョウノコゴロウです。」

 

 

三人は酒を飲みながら、天下国家について語り合います。

特にトサノリョウマは熱弁を振るっています。

それを面白そうに聞いているキヘイタイシンサクとチョウノコゴロウ。

三人はすっかり意気投合しているようです。

 

 

キヘイタイシンサク「リョウマさんって言ったな。

いや、あんた、面白い。あんたみたいに天下のことを具体的に考えてるヤツは、

俺は初めて会ったぜ。」

 

トサノリョウマ「いやいや。シンサクさん、あんたの天下国家論も面白いもんじゃ。

コゴロウさんも、すごく視点が鋭いね。いや、たいしたもんじゃ。」

 

チョウノコゴロウ「ところで、リョウマ殿。お主は、長州に何をしに来たのだ?」

 

トサノリョウマ「あんたら二人に会いに来た。

あんたら、俺と一緒に天下国家のために働かんか!?」

 

キヘイタイシンサク「おお!いいねぇ!何やるんだ?」

 

チョウノコゴロウ「天下国家のために働くとなると、

神武十将軍あたりに仕えんとダメかねぇ?

だが、伝手が無い。」

 

トサノリョウマ「神武十将軍?俺は神武十将軍の一人だが。」

 

キヘイタイシンサク「わっはは!面白いこと言うヤツだ!

神武十将軍のお偉いさんが、こんな安い酒屋で俺たちと酒飲むかよ!」

 

トサノリョウマ「長州もなかなか酒が美味いね。料理もいい。」

 

チョウノコゴロウ「リョウマ・・・神武軍第2軍団軍団長のトサノリョウマ!?」

 

トサノリョウマ「おうよ。俺が、トサノリョウマじゃ。」

 

キヘイタイシンサク「へぇ。あんたが神武十将軍のトサノリョウマ。

四国の軍団長か。ちょっと意外だな。」

 

トサノリョウマ「そう言いながら、あまり驚いてもないようだな。」

 

キヘイタイシンサク「あれだけ、天下のことを論じられる人間。

それがトサノリョウマと聞けば納得がいく。」

 

チョウノコゴロウ「なるほど。これがトサノリョウマ。

天下の名将の器か。でかいな。」

 

トサノリョウマ「そういうコゴロウさんも、度胸が据わってるね。

普通の地方公務員じゃないな。」

 

チョウノコゴロウ「当然だ。俺は天下の志士だ。」

 

トサノリョウマ「長州志士チョウノコゴロウ、キヘイタイシンサク。

どうか俺と共に天下平定のために戦ってくれ。

アカマホウイチの了解はもらってる。」

 

チョウノコゴロウ「そうか。アカマホウイチ様も了解済みか。

ならば、断る理由は無いな。」

 

キヘイタイシンサク「俺はもともと浪人の身だ。

トサノリョウマ。あんたとなら、面白く生きられそうだ。」

 

トサノリョウマ「ありがたい!二人とも、一緒に天下を作ろうぜ!」

 

ムツカイセイ「俺も仲間に入れてください!」

 

トサノリョウマ「お主は?」

 

ムツカイセイ「俺は紀伊(和歌山県)の生まれの浪人、ムツカイセイ。

あんたらの話をずっと横の席で聞かせてもらってた。

面白そうだ。俺もあんたらと一緒に天下のために働きたい!」

 

トサノリョウマ「いいぜ。一緒に行こう。

誰もが平等で自由に生きられる俺たちの天下を作るために!」

 

 

チョウノコゴロウ(統率87、武勇84、知力92、政治94、魅力88)は、

幕末の長州藩志士・桂小五郎(木戸孝允)の前世。

キヘイタイシンサク(統率97、武勇90、知力87、政治12、魅力90)は、

幕末の長州志士・高杉晋作の前世。

そして、ムツカイセイ(統率76、武勇71、知力97、政治96、魅力91)は、

幕末に坂本龍馬の海援隊に入り、その後、欧米列強との不平等条約の条約改正を実現した陸奥宗光の前世です。

この三人が加入することで、トサノリョウマ軍団はこれから格段に強化されていくことになります。

最後に場面変わって、大和勢力・セゴドンノキチノスケ軍団の本拠地である阿波(徳島県)の徳島・・・

 

 

セゴドンノキチノスケ「やっと来てくれたか。イチゾウドン!」

 

オオクボキョウイチゾウドン「キチノスケさぁ。

薩摩(鹿児島県)に戻るというのは本当か?」

 

セゴドンノキチノスケ「神武軍を打ち破ってではあるがな。

そのためにも、イチゾウドンの力は必要じゃ!」

 

オオクボキョウイチゾウドン「おお!やれるか!?」

 

セゴドンノキチノスケ「やるんじゃ!」

 

オオクボキョウイチゾウドン「隼人の姫様である

サツマノオヒラ様を女王にいただいて、

わしらの薩摩(鹿児島県)を隼人に取り戻すど~!」

 

 

オオクボキョウイチゾウドン(統率78、武勇68、知力94、政治97、魅力87)。

大久保利通の前世。

セゴドンノキチノスケの幼い頃からの親友で、亡き賢王ハヤトヨシヒサの忠臣だった男。

阿波(徳島県)に来て以来、ずっと隠遁していた隼人一の政略家もまた表舞台に飛び出そうとしていた。

さて、今回は、ここまでにしておきますか。

次回は、

 

第52話「ヘイケノキヨモリの西国侵攻作戦開始!」

 

歴史の糸を紡ぐのは誰だ!?

ナビゲーターは、アメノウズメでした。