こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

神武征討記の登場人物等はこちら( ・ω・)

 

 

 

 

なお、この物語はフィクションです。

極右、ネトウヨからの批判、誹謗中傷は受け付けません。

本作の著作権は、作者に属します( ・ω・)

それでは、はじまりはじまり~

 

 

 

 

 

この物語は、日本という国の原型を作った一人の

空前絶後の英雄の生涯を描いた物語である。

 

神武征討記

第49話「魔神の誤算!大和軍総司令官ヤマトノアヤタムラマロ散る!?」

 

 

ストーリーテラーのアメノウズメでございます。

自由を手にし、豊かさを夢みる奥州連合の少年達。

しかし、その自由を奪おうと残忍な魔神ヤマトノアヤタムラマロが

最新武具を装備した5万の大軍勢で海を渡ってきた!

果たして、奥州連合のドクガンリュウノマサムネ達、

そして、ツチミカドヒメの運命は!?

 

 

ツガルリンゴ「5万の水軍・・・

こんな大人数の人の群れ・・・見たことがないぜ!」

 

アキタコマチ「やっと、やっと自由になれたと思ったのに・・・

やはり、アタイたちは、ヤマトノアヤタムラマロに支配されるしかないの・・・?」

 

ダテノシゲザネ「俺たちには鉄の剣や青銅の剣がわずかにあるだけ。

磨製石器か、木の棒ででも戦うしかないぜ・・・

どうする?マサムネ・・・」

 

ドクガンリュウノマサムネ「・・・・・・」

 

ナンブテツビン「人は1万2000人いても、

武器は1000人分の胴の剣と100人分の鉄の剣・・・

普通に考えて、勝ち目は無いな・・・」

 

ヤマガタサクラ「無念だけど・・・

降伏する?また慰安婦生活に逆戻りか・・・」

 

フクシマモモ「うえ~ん。やっぱり私達には自由なんて無いの~?」

 

ドクガンリュウノマサムネ「1000人で奇襲をかける。

無抵抗で奴卑(奴隷)にされてたまるか!」

 

ヨネザワノヨウザン「それしかないか・・・

武器の無い者は、磨製石器や木の棒、それに石を投げて戦うか。」

 

ソウマウマオイ「俺は戦う!マサムネ、お前と共にな!」

 

ツチミカドヒメ「やれやれ。なかなか無謀な子達ね。

わかったわ。私も手伝う。作戦は・・・」

 

 

圧倒的な戦力差・・・

それでも戦うことを選んだドクガンリュウノマサムネ達、奥州連合の少年達。

ツチミカドヒメは、奇襲の作戦を立て、武器を持って戦うメンバーの編成が行われます。

他方、陸前(宮城県)仙台平野の東岸に上陸し、名取川の北の平地に陣を築く

ヤマトノアヤタムラマロ軍5万。

 

 

スミトモ「ヤマトノアヤタムラマロ様。ここまで磐城(福島県浜通り)の集落で

略奪しながら進んできましたが、それでも兵糧は7日分ほどしかありません。」

 

マサカド「ふん。3日もあれば陸前(宮城県)は制圧できる。

多賀要塞には、十分な食料がある。それを奪えばいい。」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「電撃戦じゃ!

兵5000を本陣に残し、4万5000の兵で一気に多賀要塞まで

制圧する!出陣じゃ~!」

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ軍4万5000は、陸前(宮城県)の仙台平野を北上していく!

仙台平野の諸集落も、磐城(福島県浜通り)の諸集落と同じように略奪の被害を受け、

ヤマトノアヤタムラマロ軍の通った後には、わずかな財産すらも身ぐるみ剥がれた哀れな難民達が残された。

そして、ヤマトノアヤタムラマロ軍が仙台平野を多賀要塞に向けて進んでいると、本陣から駆けつけてくる兵が・・・

 

 

伝令「ヤマトノアヤタムラマロ様!一大事でございます!」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「なにごとか!?」

 

伝令「本陣が奥州連合の奇襲を受けました!

兵糧がすべて焼き払われました!」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「な、なんじゃと!?」

 

 

ツチミカドヒメは、奥州連合の精鋭1000人を率いて、なんと本陣を襲撃。

5000の守備兵を巧みにかわしながら、兵糧に火矢を放ち、ヤマトノアヤタムラマロ軍の

兵糧を全て焼き払いました!

 

 

ソウマウマオイ「ツチミカドヒメ先生。うまくいきましたね!」

 

ナンブテツビン「へへ、1000人で5000人の兵を翻弄してやったぜ!」

 

ツガルリンゴ「周りの集落の人達も、みんな俺たちが敵本陣に近づけるように

協力してくれた。

ヤマトノアヤタムラマロは無駄な略奪で恨みを買い過ぎだな。」

 

ツチミカドヒメ「兵站は軍略の基本。

ヤマトノアヤタムラマロ軍は油断しすぎたわね。

戻りましょう!多賀要塞へ!」

 

 

多賀要塞へ向けて進軍中のヤマトノアヤタムラマロ軍4万5000は衝撃を受けた。

兵糧が無い!

こんな基本的なミスをしていて、大和軍総司令官、大丈夫なの!?

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「本陣の守備兵5000はどうした!?」

 

スミトモ「兵糧が焼かれたのを見て、四散したようです・・・」

 

マサカド「ふん!役立たずどもが!

タムラマロ様!多賀要塞を一気に落としてしまいましょう!」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「ふん!兵法も知らぬ、

奥州の蝦夷(えみし)のガキどもなど、

一気に踏み潰してくれるわ!

多賀要塞には食料がある!みな!後は無い!多賀要塞を奪い取れ!」

 

 

ドクガンリュウノマサムネ達がいる多賀要塞への攻撃を開始するヤマトノアヤタムラマロ軍!

 

 

多賀要塞の戦い

ヤマトノアヤタムラマロ軍4万5000 対

ドクガンリュウノマサムネ軍1万1000

攻城戦開始!

 

 

アキタコマチ「来たわ!ヤマトノアヤタムラマロ軍4万5000!」

 

ヤマガタサクラ「みんな!弓矢で応戦を!敵は兵糧が無い!

すぐに自滅するわ!」

 

ドクガンリュウノマサムネ「みんな!守り抜くぞ!」

 

 

激しい攻城戦が開始しました!

鋼の剣や鎧、加羅国から輸入した最新鋭の装備を身につけた強力なヤマトノアヤタムラマロ軍の兵達!

それに対し、奥州連合軍は、石の鏃のついた矢や石を投げて応戦します!

ヤマトノアヤタムマロ軍の兵の鋼の剣は、奥州連合軍の磨製石器の槍を簡単に断ち切ります!

白兵戦では勝負にならず、次々と斬られていく奥州連合の少年兵達!

 

 

大和兵「ふわっははは!鋼の剣の切れ味はどうじゃ!?

貴様らの武器では勝負になるまい!

あっ、いた!」

 

 

奥州連合軍の投げる石が頭に当たり倒れる大和兵!

 

 

ヤマガタサクラ「うふ。どんな強い武器でも当たらなければ斬られない。

石でも頭に当てれば敵を倒せるのよ!」

 

 

丸太ん棒を振り回すダテノシゲザネ!

城壁を登ろうとする大和兵を次々とたたき落としていきます!

 

 

ダテノシゲザネ「どうだ!丸太ん棒でも、

当たればイテえだろ!このダテノシゲザネがいる限り、

お前らは、要塞内には入れないぜ!」

 

 

戦況を歯ぎしりしながら見ているヤマトノアヤタムラマロ。

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「最新鋭の装備をもって、

あんな原始人のような輩に!

誰か、策は無いか!?」

 

スミトモ「お任せ下さい!それがしの魔力により、

多賀要塞を一気に落としてご覧に入れましょう!」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「おお!スミトモ!

やってやれ!」

 

スミトモ「奥州のガキどもよ!

俺は、ヤマトノアヤタムラマロ様の有能な臣!

スミトモである!

恐れおののけ!俺は津波を引き寄せる魔力を持っておる!

これから俺の魔力で津波を起こし、貴様らの多賀要塞を

津波で押し流してやるわ!」

 

 

多賀要塞・・・

 

 

ドクガンリュウノマサムネ「津波だと!?

この奥州の地で何という恐ろしいことを!」

 

フクシマモモ「ひぃい!津波こわ~い!」

 

ヤマガタサクラ「津波を引き起こす!

本当にそんなことできるの!?」

 

 

津波という言葉に恐れおののく奥州連合の少年・少女達・・・

この地域で津波って、あまりにも酷すぎるわ!

 

 

スミトモ「喰らえ!我が魔力ですべて飲み込んでくれるわ!

つ・な・み・こ・わ・い・ぞ!」

 

 

津波を引き寄せるという恐るべきスミトモの魔力!

奥州連合に戦慄が走った!

そして!

 

 

大和兵A「つ、津波だ~!」

 

大和兵B「み、見ろ!我らの乗ってきた軍船が!

津波に流されていく!」

 

大和兵C「おい!俺たち、もう大和に帰れないんじゃないか!」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「ぽっか~~~~~~~~ん」

 

 

なんと!

スミトモの魔力で起こされた小さな津波が、ヤマトノアヤタムラマロ軍の乗ってきた加羅国製の軍船を

すべて押し流してしまった!これ被害額いくら!?加羅国のペソジュンへの支払は大丈夫なの!?

多賀要塞の被害は・・・無し!

なに、これ!?自分達の帰るための船を流しちゃっただけじゃないの!?

大丈夫なの!?ヤマトノアヤタムラマロ総司令官!

 

 

スミトモ「・・・・・・」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「まだ・・・ペソジュンへのローン・・・

残ってるのに・・・」

 

スミトモ「ふっ。やるな。奥州連合のガキども。

この辺で勘弁しといてやるわ。」

 

 

多賀要塞。

 

 

ドクガンリュウノマサムネ「え~と・・・

あいつ、何がしたかったの?」

 

フクシマモモ「バカじゃないの!?

いや、バカだわ!自分達の船を自分達でダメにしちゃってるわよ!」

 

ヤマガタサクラ「えっ・・・と、ヤマトノアヤタムラマロ軍団が

天下最強の軍団っていう話は、デマだったのかな・・・?」

 

ヨネザワノヨウザン「見ろ!南から別働隊のみんなが戻ってきた!」

 

 

そこに本陣の兵糧を焼いたツチミカドヒメ率いる別働隊がやってきた!

走りながら叫ぶ少年達。

 

 

ソウマウマオイ「俺たちは、津波なんかに負けねえ!」

 

ナンブテツビン「津波なんかに負けるか!

俺たちは、何度でも立ち上がる!」

 

ツガルリンゴ「奥州を!東北をなめんじゃねえぜ!」

 

 

ツチミカドヒメが率いる別働隊1000は、なんとヤマトノアヤタムラマロ軍の本陣を守っていた

5000を吸収して、総勢6000の軍勢になっていた!

 

 

ツチミカドヒメ「ふふ。まさかあなた達と生きてまた会えるとはね。

てっきり関東争乱のときの死んだんだと思ってたわ。」

 

クマゾウ「へへ。ツチミカドヒメがまさか奥州に来てたとはな。

オラたちのいた部隊は、みんな奥州出身者だ。おまえがいるのに、

奥州の子どもたちと戦うわけにはいかんさ。」

 

ゴロウ「オラたちは、ヤマトノアヤタムラマロの軍に入れられたまま、

いろんな戦場を転戦してきた。

まあ、よくこれまで命があったもんだ。

だが、今度は、奥州のために、自分達の地元のために戦うぜ!」

 

 

驚愕するヤマトノアヤタムラマロ。

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「バ、バカな・・・

わしを裏切って、5000の兵どもがみな、

寝返ったというのか・・・」

 

スミトモ「ふふん。なんの、このそれがしが雑魚どもなど、

始末いたしましょう!

き・ず・な・ひ・ろ・が・る!」

 

 

軍勢を率い、別働隊に向かっていくスミトモ!

スミトモにソウマウマオイ、ナンブテツビン、ツガルリンゴが立ち向かいます!

 

 

スミトモ「ガキどもが!戦のプロに子どもが勝てると思うてか!」

 

 

しかし、スミトモに向けて李広弓を引き絞るツチミカドヒメ!

ツチミカドヒメの放った矢は、スミトモの額を貫く!

 

 

スミトモ「お・・・お・し・ま・い?」

 

 

スミトモ絶命!

ヤマトノアヤタムラマロの副将スミトモを討ち取り、奥州連合の士気はさらに高まります!

そのとき!

多賀要塞の城門が開き、ドクガンリュウノマサムネが100の兵を連れて出てきます。

 

 

ドクガンリュウノマサムネ「心ならずも、

ヤマトノアヤタムラマロに仕えている奥州出身の兵達よ!

俺は、ドクガンリュウノマサムネ!

奥州連合の王になった者だ!

みんな!帰ってこい!もう俺たちは自由だ!

魔神ヤマトノアヤタムラマロになど、もう従う必要は無い!

俺たちの国で!

俺たちの奥州で一緒に生きよう!」

 

 

13歳の少年王ドクガンリュウノマサムネの呼びかけに動揺するヤマトノアヤタムラマロ軍の

奥州出身の兵達!

もはや、兵達に戦う気力はありません!

 

 

大和兵D「俺たちの自由の国・・・」

 

大和兵E「奥州に、俺たちの生まれた奥州の自由な国で生きる・・・」

 

大和兵F「お、俺も、奥州連合のために生きたい!」

 

 

しかし、そのとき惨劇が起こります!

ドクガンリュウノマサムネの呼びかけに応じ投降しようとした兵達の首が次々と斬り落とされていきます!

たった一人で、千を超える兵達を斬り捨てていくヤマトノアヤタムラマロの副将マサカド!

 

 

マサカド「裏切り者どもが!

貴様らの妻子は大和(奈良県)にいる!裏切り者どもの妻子はみな殺す!

そして、生きて裏切る者ならば、死んで死霊として俺の兵になれい!」

 

ドクガンリュウノマサムネ「やめろ!」

 

マサカド「ガキが・・・貴様がこの反乱の首謀者か。

ようは指導者である貴様を殺せばよいのだ。

自ら立ち上がる勇気の無い民衆など、指導者が死ねば、

また恐怖から我らに従うことになるわ!」

 

ドクガンリュウノマサムネ「人を恐怖で支配する・・・

そんなことは許さん!俺たちは、一人一人が自由だ!」

 

マサカド「自由・・・ならば、どうやって万の民を喰わせる!

民を喰わせられぬ者が王などと!

支配者とは民を喰わせる力がある者!

力こそが正義!

人徳だの!自由だの!片腹痛いわ!」

 

ツチミカドヒメ「マサムネ!ダメよ!

その男はあなたより強い!今のあなたでは勝てないわ!」

 

ドクガンリュウノマムネ「とりゃぁ~!」

 

マサカド「くっくく、無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」

 

ドクガンリュウノマサムネ「ぐわ~!」

 

 

マサカドに挑むも、跳ね飛ばされるドクガンリュウノマサムネ!

そこにツチミカドヒメが割って入ります!

 

 

ツチミカドヒメ「13歳の子どもをいたぶって

何が楽しいの?あなたの相手は、この神武十将軍が一人、

ツチミカドヒメがしてあげるわ!」

 

マサカド「ふん。ツチミカドヒメ。神武十将軍か。

よかろう!神武十将軍のお前を倒して、

俺が大和の神将に昇格させてもらおう!」

 

 

そのとき!

南から騎馬の軍勢が!

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「あの黒い軍装は!

エツノケンシン軍か!」

 

ツチミカドヒメ「ケンシン!来てくれたの!」

 

 

さらにエツノケンシンの漆黒の騎馬軍団2万の背後から、楽しげな音楽が聞こえてきます!

そして、音楽を奏でる15人の集団が旗を掲げました!

錦の旗に菊の紋。

そう、この菊のご紋の錦の御旗こそ、神武様の旗です!

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「げぇ!?

あ、あれは!?神武!?神武なのか!?」

 

神武「我こそは、天孫4世!神武である!

みな!戦いをやめろ!この戦は、無益だ!」

 

ドクガンリュウノマサムネ「ジンム・・・?

ツチミカドヒメの主の天孫族・神武王か!」

 

神武「奥州の若き独眼竜よ。話は後だ。

まずは、このヤマトノアヤタムラマロのおっちゃんに、

ご退場願おうぜ( ・ω・)」

 

 

天下最強の呼び声の高い軍神エツノケンシンの漆黒の騎馬軍団2万に、

錦の御旗を掲げる神武近衛兵団。

もはやヤマトノアヤタムラマロ軍の兵達の士気はゼロです!

悠々と進む神武軍。

さらに神武軍の後ろから万を超える流民達が続きます。

ヤマトノアヤタムラマロ軍の略奪を受けた磐城(福島県浜通り)、陸前(宮城県)の民達です!

そして、なんと!

神武軍は、芋がゆの炊き出しを始めました!

芋がゆを食べる流民達!

そして、それをうらやましそうに見るヤマトノアヤタムラマロ軍の兵士達!

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「た、炊き出しだとぅ・・・

神武、貴様、なぜ、そんなことを!?」

 

神武「ヤマトノアヤタムラマロ。ここまで来る途中に

お前の軍に略奪された諸集落を通ってきた。

民から略奪して、飢えさせる。

あんた、支配者失格だぜ( ・ω・)」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「奥州の蝦夷どもは、俺の所有物!

俺が俺の所有物をどう扱おうが、俺の自由だ!」

 

神武「人は、誰の所有物でもない!

一人一人が人格を持ったかけがえのない人間だ!

俺たちは、奥州になんの利権も無いが、

人道により、民達に炊きだしを行っている!」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「おのれ!神武!

名君ヅラしやがって!」

 

マサカド「タムラマロ様。神武達を殺し、

あの食料を奪いましょう。

神武よ!俺は、ヤマトノアヤタムラマロ軍最強の将!

死霊使いのマサカドだ!

貴様の首、もらい受ける!」

 

 

神武様に襲いかかろうとするマサカド!

しかし、その前にエツノケンシンが立ち塞がります!

 

 

マサカド「貴様は!軍神エツノケンシン!」

 

エツノケンシン「王である神武が相手をするまでもない。

この神武十将軍エツノケンシンが相手をしよう。」

 

マサカド「貴様が強いことは知っている。

だが、俺の死霊達の攻撃は防げまい!

喰らえ!怨霊絶叫派!!!」

 

エツノケンシン「む・・・?」

 

 

マサカドの両手から放たれる死霊達!

なんと、マサカドは死んだ兵達の怨霊を武器にエツノケンシンに攻撃を仕掛けます!

マサカドの放った怨霊達に取り囲まれるエツノケンシン!

 

 

エツノケンシン「死してなお使役されるとは・・・哀れな。

お前達は、もう自由だ。天に帰るがいい。」

 

 

エツノケンシンは、蚩尤剣を天に掲げます!

なんと!エツノケンシンを取り囲む怨霊達が、光となって天に昇っていきます!

マサカドの放った怨霊達は、すべて成仏しました!

 

 

マサカド「バ、バカな!俺の死霊達が!」

 

エツノケンシン「この蚩尤剣を持つエツノケンシンに

死霊の攻撃など利かぬ。

みな、天に帰った。」

 

マサカド「お、おのれ!ならば、ヤマトノアヤタムマロ軍団最強の武勇を

誇る、このマサカドの武を見るが良い!」

 

 

エツノケンシンに斬りかかるマサカド!

しかし、最強の武勇を誇るエツノケンシン相手では、

さすがのマサカドの武勇もまるで役に立ちません!

マサカドの剣撃を余裕でいなすエツノケンシン。

そして!

 

 

エツノケンシン「マサカドよ。

お前も天に帰れ。車懸闘神斬!!!」

 

マサカド「こ、この俺が!ありえん!ありえ~ん!」

 

 

マサカドはエツノケンシンの車懸闘神斬を受け、消滅した・・・

これが蚩尤剣を装備したエツノケンシンの武勇・・・強すぎるわね。

マサカドの敗北を見て、迷っていた兵達も、みな、神武様の芋がゆを食べに走る。

ヤマトノアヤタムラマロの率いてきた5万の軍勢は消滅し、奥州の民に戻った。

 

 

ヤマトノアヤタムラマロ「バ、バカな・・・

一人残らず・・・俺を、俺を裏切っただとぅ!?」

 

神武「さて、ヤマトノアヤタムラマロ。

残ったのは、お前一人。どうする?」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「くっ、この場で俺と戦えるレベルの敵は・・・

神武、エツノケンシン、そしてツチミカドヒメ・・・

勝てん!どう計算しても、勝ち目が無い!」

 

 

ヤマトノアヤタムラマロを取り囲む神武様、エツノケンシン、ツチミカドヒメ、そしてドクガンリュウノマサムネ。

大和総司令官ヤマトノアヤタムラマロはこれで散るのか!?

いよいよヤマトノアヤタムラマロの最期なの!?

そのとき!

闘気の光弾が、神武様へ向けて放たれた!

とっさに天叢雲剣で光弾を防ぐ神武様!

 

 

神武「今の光弾は!?

すさまじい威力だった。

俺の剣が天叢雲剣でなければ、剣ごと撃ち抜かれていたところだった・・・」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「今のは!

鞍馬流奥義!鬼霊指弾!!!」

 

 

いつの間にか多賀要塞近くの海辺に一層の船が。

そして、笛の音とともに一陣の風が吹いた!

そして、船から一人の若者、巨大な大男、弓を持った女性が現れた!

 

 

クロウノウシワカ「ほう。俺の鬼霊指弾を剣で弾くとは。

その剣もすごいが、なによりも、格闘センスがすごい。

お前が噂に聞く神武か。」

 

神武「あの男は!?まさか!?」

 

オンガエシオツル「あ、ああ、あの男は・・・あの男だけは・・・」

 

カグヤツキヒメ「私達の山城(京都府)を一人で滅ぼした男・・・」

 

イッスンボウ「神武様・・・に、逃げよう・・・あ、あいつだけはダメだ・・・」

 

神武「むう。神武近衛兵団の猛者達が、恐怖に怯えている・・・

やはり・・・

こいつがハヤトヨシヒロを殺し、ヤサカギオンをPTSDに追い込んだ・・・」

 

クロウノウシワカ「初めまして・・・だな。

悪しき天津神の主アマテラスの子孫。天孫族の王・神武よ。

俺が大和十二神将の一人。

戦鬼クロウノウシワカだ。」

 

エツノケンシン「クロウノウシワカ・・・

この男・・・強い。」

 

ダテノシゲザネ「ふざけんな!俺たちの奥州に土足で

上がり込みやがって!」

 

ドクガンリュウノマサムネ「よせ!シゲザネ!」

 

 

丸太ん棒を振るい、クロウノウシワカに殴りかかろうとするダテノシゲザネ。

しかし、ダテノシゲザネの前にクロウノウシワカの隣に控えていた大男が立ち塞がります!

そして、ダテノシゲザネの振るった丸太ん棒は、その大男の拳の一撃で粉々に!

 

 

ダテノシゲザネ「な、なんだ!?このバケモノは!?」

 

ベンケイ「俺か?俺はベンケイ。

クロウノウシワカ様の一の家臣だ。」

 

ツチミカドヒメ「シゲザネ君!いけない!

ここは、あのベンケイという男を私の李広弓で射つ!」

 

 

李広弓を引き絞り、シゲザネを助けるためベンケイを射るツチミカドヒメ。

しかし、なんと、ツチミカドヒメの放った矢が矢によって撃ち落とされた!

 

 

ツチミカドヒメ「なんですって!?

飛んでくる矢を矢で撃ち落とすなんて!?

人間技ではない!」

 

ヨイチノユミ「うふふっ。大当たり~。

さすがに飛んでくる矢を矢で当てるなんて、

私って、神技の弓の名手ね。

あっ、私は、クロウノウシワカ様の臣・

ヨイチノユミよ。よろしくね。」

 

神武「なんて連中だ。これが、

大和軍最強の精鋭クロウノウシワカ軍団か!」

 

クロウノウシワカ「そうだな。

あと一人、俺の妻のシラビョウシシズカがいればフルメンバーだな。

シズカは、俺たちの戦闘能力を格段に上げるスキル持ちだ。」

 

神武「クロウノウシワカ。お前が俺達の相手ということか?」

 

クロウノウシワカ「そうしたいところだが、お前との勝負は、

次に持ち越しにしよう。

俺たちには、別の役目があってな。」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「クロウノウシワカ!

お主、俺の助太刀に来てくれたのではないのか!?」

 

ゲンジノヨリトモ「ヤマトノアヤタムラマロ殿。

ここは退かれよ。

我らは、ヒメタタライスケヨリヒメ女王の名代として、

奥州に来たのだ。」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「ゲンジノヨリトモ!お前も来たのか!?

ヒメタタライスケヨリヒメ様の名代だと!?」

 

ゲンジノヨリトモ「戦場でまみえたことはあるが、対面するのは

初めてですな。神武王殿。またエツノケンシン殿。」

 

エツノケンシン「ゲンジノヨリトモ・・・お前が、関東で俺たちと戦っている

大和十二神将ゲンジノヨリトモか。」

 

神武「それで、用というのは( ・ω・)?」

 

ゲンジノヨリトモ「我らが用があるのは、神武王殿ではない。

貴殿らもまた部外者。我らが用があるのは、奥州連合の方々だよ。」

 

ドクガンリュウノマサムネ「俺たちに?大和軍が何の用だ!?」

 

ゲンジノヨリトモ「大和女王ヒメタタライスケヨリヒメの使者・

ゲンジノヨリトモでござる。

我ら、大和軍は、ドクガンリュウノマサムネ殿の起こした奥州連合を

我らと対等な国家として承認いたす。

また、ヤマトノアヤタムラマロが奥州より連れ去った奴卑(奴隷)達を

自由民として、各自の意思に基づき、奥州への帰国を許可し、

また希望者を奥州に送り届ける。

その旨を奥州連合の方々に通達に参りました。」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「バ、バカなわしの奴卑どもを解放するだと!

聞いておらんぞ!」

 

ゲンジノヨリトモ「貴殿が磐城(福島県浜通り)で略奪の限りを尽くしている間に、

大和十二神将のうち11名とヒメタタライスケヨリヒメ様の12名全員一致の決定じゃよ。

貴殿・・・大和軍の名声を地に落としてくれたな。

ミカワノタケチヨの発議で全員が賛成した。これはもう決定事項じゃ。」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「俺抜きで、俺の財産である奴卑や奥州の扱いを

勝手に決定されてたまるか!」

 

クロウノウシワカ「あんたを私闘による戦争犯罪者として処断するかどうかまで

議題になってたんだぜ。

従わないなら、ヒメタタライスケヨリヒメ様からの委任を受けた俺が、あんたを殺す。」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「ぐ・・・ぐぬぬ・・・」

 

ゲンジノヨリトモ「では。大和に戻りますぞ。

貴殿には、ペソジュンへの軍艦代のローン支払のためにも、

まだまだ働いてもらわねばなりませんからな。」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「えっ、俺個人の負担なの!?

国庫からじゃないの!?」

 

ゲンジノヨリトモ「当然でしょ。私闘だもん・・・

ドクガンリュウノマサムネ殿。

我が陣営の愚将が、大変なご迷惑をおかけ致しました。

我ら大和軍はけして貴殿らと敵対するつもりはございませんので、

なにとぞ、よしなに。」

 

アキタコマチ「そ、それって・・・」

 

ヤマガタサクラ「あたし達・・・自由の身だって、

大和軍からも承認されたの・・・もう誰もあたし達を支配しないのね!」

 

ツガルリンゴ「大和(奈良県)に連れ去られてた人達も、

俺達に投降した兵達の家族も奥州に帰ってくるぞ!」

 

ドクガンリュウノマサムネ「俺たちは!

勝った!勝って、独立したんだ~~~!!!」

 

 

こうして、ドクガンリュウノマサムネ達の奥州連合は、名実ともに独立を果たしました。

大喜びする少年、少女達。そして、それとともに喜ぶツチミカドヒメ。

神武様は、この若き奥州連合指導者達の喜びの姿を微笑ましく眺めておられました。

さて、今回は、ここまでにしておきますか。

次回は、第3ターンの最終回。

 

第50話「あいつは会津!?ミカワノタケチヨと北の狼たち!」

 

歴史の糸を紡ぐのは誰だ!?

ナビゲーターは、アメノウズメでした。