こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

神武征討記の登場人物等はこちら( ・ω・)

 

 

 

 

なお、この物語はフィクションです。

極右、ネトウヨからの批判、誹謗中傷は受け付けません。

本作の著作権は、作者に属します( ・ω・)

それでは、はじまりはじまり~

 

 

 

 

 

この物語は、日本という国の原型を作った一人の

空前絶後の英雄の生涯を描いた物語である。

 

神武征討記

第47話「奥州の独眼竜!天下に現る!」

 

 

ストーリーテラーのアメノウズメでございます。

今回の舞台は、奥州(東北地方)の陸前(宮城県)。

神武様の息子タギシミミ達が平和で豊かな出雲大社学宮(イズモタイシャマナビノミヤ)で学んでいたのと同じ時期。

奥州(東北)の少年・少女達は人間とは思えない過酷な暮らしをしておりました。

 

14年前に大和勢力のヤマトノアヤタムラマロは奥州を瞬く間に制圧しました。

しかし、制圧した奥州の統治を行うことなく、

若い男女を奴卑(奴隷)や兵として関東や大和(奈良県)本国に強制移住させたヤマトノアヤタムラマロ。

奥州は、老人と幼い孤児しかいない、貧しい、うち捨てられた地とされました。

 

ヤマトノアヤタムラマロの奥州での人狩りから14年。

当時、幼かった子どもたちも、十代となっています。

しかし、ヤマトノアヤタムラマロは陸前の多賀(現在の多賀城市)に

多賀要塞を築き、奥州各国から少年・少女達を奴卑として多賀の地に集めていました。

奥州の少年・少女達は、人として扱われず、まるで家畜のような扱いを受け、

少年達は強制的な厳しい肉体労働に、

少女達は大和軍の兵士達の性欲を満たすための慰安婦として、

非人道的な扱いを受けておりました。

 

多賀要塞近くにある奴隷宿舎の一つ・・・

 

 

ナンブテツビン「今日も・・・死ねなかったか・・・

頑丈な体に生まれるのも考えもんだな・・・」

 

ツガルリンゴ「今日は3人死んだか・・・

明日こそ・・・死ねるかな・・・?」

 

ソウマウマオイ「俺たち奴卑(奴隷)よりも、

俺が世話してるお馬様の方が貴重なんだってよ。

今日も、死ぬほど殴られたぜ・・・

へっ、大和軍の兵隊さん達は、お偉いもんだぜ。」

 

ツガルリンゴ「おい。ヨウザン。おまえ、なにやってんだ?」

 

ヨネザワノヨウザン「今日、やらされた農作業の工程を

復習してるのさ。

どうやって、米や野菜を作るのか。

それがわかってれば、俺たちでも食い物を作れるようになる。」

 

ツガルリンゴ「へっ。やめとけ。やめとけ。

農業技術なんて身につけても、俺たちの口には米一粒、

大根一かじりさえ、入らねぇ。

俺たちは、殴られ蹴られながら、大和兵どもに言われたままに働く。

俺たちが働いてできたものは、

全部、大和軍の連中がタダで取り上げる。

俺たちは、草や木の根っこをエサとして喰わされる。

それも・・・ほんのわずかな、命をギリギリつなぐ分だけ。

俺たち、奴卑なんてのは、あいつらにとっては、

ただの家畜、所有物なんだ。」

 

ナンブテツビン「製鉄も大変だぜ。

今日も、大やけどしてたヤツがいた。

それで、できた鉄の武具や道具は、大和の連中が使う。

俺たちには、ヤツらと戦うための武器も無い・・・」

 

ツガルリンゴ「腹へったな・・・

まあ、草みたいなエサでも喰えるだけマシか・・・」

 

ソウマウマオイ「女どもの方が、ちっとはマシなもん、

喰えてるのかな?

女どもは、美人なら大和軍の将の相手もさせられるみたいだけど。」

 

ツガルリンゴ「将の相手・・・慰安婦としてな。

俺たちより、女どもの方が辛いかもな・・・

どっちにしても、俺たちが自由になる方法は一つだけ。

死んじまえば、もう大和兵にむち打たれることも、

犯されることもねえや・・・

早く、死にて~~~!!!」

 

 

奴卑(奴隷)とされた、まだ13歳から15歳の少年達・・・

なんという会話・・・

これが十代前半の子達の会話だというの・・・

家畜以下の扱いを受け、強制労働をさせられる少年達。

その労働の成果物はすべて大和軍が徴収する。

それが、この奥州(東北地方)の姿でした。

他方、少女達の奴隷宿舎では・・・

 

 

アキタコマチ「ゲホッ、ゲホッ!

ちきしょう・・・気持ち悪いもん、アタイの口の中に出しやがって・・・

アタイが嫌がってるのを見て、ヘラヘラ笑ってやがった・・・

ちきしょう!大和兵のヤツらめ!」

 

ヤマガタサクラ「大和兵のヤツらにとっては、

あたしたちは、人間の女じゃない・・・

あたしたちは、ヤツらの性欲をみたすための穴でしかないのさ・・・

また自殺した娘が出たわね・・・

もうあたしは死のうとすら思わない・・・

必ず生きのびて、憎い大和のヤツらを皆殺しにしてやる・・・」

 

アキタコマチ「ちょ、ちょっと!サクラ!

そんなの聞かれたら、またどんな酷い目にあわされるか!?」

 

ヤマガタサクラ「あたしやあんたは、美人だから、顔は殴られないよ。

あたしらの顔や体は、ヤツらの大事なオモチャだからね・・・

でも、さほど、美人じゃない子達は・・・」

 

アキタコマチ「う、ううぅ・・・こんなの・・・

こんなのヘンだよ~。

アタイたち、人間なのに・・・」

 

ヤマガタサクラ「なんで・・・奥州(東北)の女に生まれちまったんだろね・・・」

 

 

14歳、15歳の少女達が大和兵達から受ける性的な虐待・・・

そんなことができる男どもなんて、人間じゃないわ・・・

あまりにも、酷すぎる・・・

 

大和勢力の出張所である多賀要塞には、

大和十二神将ヤマトノアヤタムラマロの配下であるタガガハズレタという将が太守として任じられていました。

タガガハズレタが率いる大和軍の兵力は1000。

10人隊長以上の将達は鉄の武具を、雑兵達は青銅の武具を装備しています。

そして、多賀要塞周辺には、陸前(宮城県)、陸中(岩手県)、陸奥(青森県)、

羽前(山県県)、羽後(秋田県)、磐城・岩代(福島県)の東北中から、少年・少女達が

奴卑として集められていました。奴卑の人数は、男女合わせて1万。

わずか1000の大和兵が1万の奥州(東北地方)の奴卑達を支配する。

陸前・多賀の地はそのような状況にありました。

そして、そのような大和勢力の支配が東北地方の会津を除くほぼ全域で行われていました。

 

場面変わって、多賀要塞からやや西、現代の仙台市周辺。

その一角に、集落がありました。

ヤマトノアヤタムラマロにより討たれたかつての宮城王の忘れ形見である

13歳の隻眼の少年がこの集落にはいました・・・

 

 

ドクガンリュウノマサムネ「多賀要塞というのは、

兵力は1000もいるのか。

俺たちの兵は何人集まった?」

 

ダテノシゲザネ「マサムネ。集まったのは30人。

俺たちの集落の者だけだ。

他の集落のヤツらは、怖がって、協力しようというヤツはいなかった。」

 

ドクガンリュウノマサムネ「30人か・・・少ないな。

武器は?」

 

ダテノシゲザネ「磨製石器の切っ先のついた槍。

あとは石の鏃の弓矢だな。」

 

ドクガンリュウノマサムネ「まいったな。

多賀要塞のタガガハズレタ軍は、鉄や青銅の武器を使ってる。

人数も、装備も、勝負にならねえな。」

 

カタクラノコジュウロウ「若!兵を集めておると聞きました!

しかし、おやめくだされ!

タガガハズレタ率いる大和軍1000と戦うのは、

時期尚早でございます!」

 

ドクガンリュウノマサムネ「コジュウロウ爺。

時期尚早なのは、わかってるさ。

だけど、このまま待ってたら勝てるようになるとも思えん。

なにか策は無いか・・・?」

 

ダテノシゲザネ「多賀要塞には、1万人の奴卑がいるんだろ?

そいつらが立ち上がってくれたら、1000の大和兵なんて、

楽に倒せるんじゃないか?」

 

カタクラノコジュウロウ「いや。奴卑(奴隷)として扱われてきた者達は、

立ち上がる意思も力も無いでしょう。」

 

ドクガンリュウノマサムネ「なぜだ?なぜそれほど虐げられていた者達が

立ち上がらない?」

 

カタクラノコジュウロウ「みな・・・あきらめておるのでしょう。

大和軍は強い・・・この爺もかつてはヤマトノアヤタムラマロと戦いましたが、

命からがら生きのび、こうして生き恥をさらしております。」

 

ドクガンリュウノマサムネ「わからん。

奥州(東北地方)の者達が一致団結して立ち上がれば、

大和軍の出張所である多賀要塞など、楽に落とせるはずだ。

みなが大和軍の支配を嫌がっているのに、なぜ、

誰も立ち上がらないのだ?」

 

カタクラノコジュウロウ「みなが一致団結するには、

それを指導できるだけのリーダーが必要です。

しかし、奥州は広く、山が多く、みなが一致して行動するのは

なかなか難しい地勢にあります。

若がそのリーダーになろうとしても、みながそれを認めなければ、

まとまることはできません。」

 

ドクガンリュウノマサムネ「・・・なるほど。

俺がみなから認められるようなことを行えばよいのだな。」

 

カタクラノコジュウロウ「言うのは簡単でございますが・・・

一体、どんなことを?」

 

ドクガンリュウノマサムネ「それを今考えておる。

30人で1000の兵がいる要塞を攻めるのは、

さすがに無謀だしな・・・」

 

ダテノシゲザネ「マサムネ。見ろ!大和兵が奴卑達を移動させているぞ!」

 

 

ドクガンリュウノマサムネが見てみると、南西の方角から

男女あわせて200人ほどの奥州の人々が、縄でつながれ歩かされていました。

先導している大和兵は20人ほどのようです。

 

 

ドクガンリュウノマサムネ「岩代(福島県)から奴卑として連れて来られた人達か。

多賀要塞の方に向かっているようだな。

大和兵は・・・20人というところかな。」

 

ダテノシゲザネ「なにやら、騒いでいる声が聞こえますね。」

 

 

縄でつながれた人々の中で一人の少女が泣きわめいているようです。

 

 

フクシマモモ「嫌よ~!慰安婦になんかなりたくない!

誰か!誰か助けて~!」

 

大和兵A「静かにしろ!殺すぞ!」

 

フクシマモモ「ひっ!」

 

大和兵B「ぐへへ。殺すなら、その前に楽しもうぜ。

この奥州のメスブタ。なかなか美人じゃねえか。」

 

フクシマモモ「誰か助けてよ!なんでみんな黙って、

こんなヤツらに大人しく連れて行かれてるのよ!」

 

大和兵A「メスブタ。この青銅の剣が見えないのか?

貴様ら奥州のブタどもなど、簡単に殺せるのだぞ。

お前以外は、みなあきらめて従順に我らに従っておるわ。」

 

フクシマモモ「うわ~ん!わたし、ブタなんて言われるほど

太ってないも~ん!

誰か~!」

 

大和兵B「ぐへへ。メスブタ。俺様を気持ちよくさせたら、

許してやるぜ。オラ!」

 

フクシマモモ「やだ~!ケダモノ~!」

 

 

ドクガンリュウノマサムネ「1000の兵が守る多賀要塞は落とせなくとも・・・

目の前のゲスどもを倒すことはできる!」

 

カタクラノコジュウロウ「わ、若!」

 

ダテノシゲザネ「よっしゃ!やるか!」

 

 

なんと!?ドクガンリュウノマサムネがわずかな手勢で、

大和兵達に攻撃を開始した!

 

 

大和兵C「な、なんだ!?ぐはっ!」

 

大和兵の一人を殴り倒すドクガンリュウノマサムネ。

そして、その持っていた青銅の剣を奪い取る!

 

 

ドクガンリュウノマサムネ「これが金属器の剣か。

磨製石器よりも強そうだ。

みな、敵はわずか20人だ!石を投げつけて攪乱しろ!」

 

 

大和兵達に石を投げつける30人のドクガンリュウノマサムネ兵達。

そして、その援護を受けながら、ドクガンリュウノマサムネ、

ダテノシゲザネが大和兵から奪った青銅の剣で次々に大和兵達を倒していきます。

そして、20人の大和兵はすべて斬り死にしました。

奴卑として触られたきた者達の縄を切るドクガンリュウノマサムネ。

 

 

フクシマモモ「あ、ありがとうございます!

わたしは、岩代(福島県)のフクシマモモ。

この200人は、岩代から連れてこられた私の仲間達です。」

 

ドクガンリュウノマサムネ「俺は、陸前(宮城県)の

ドクガンリュウノマサムネ。

多賀要塞を攻略する方法を思案していたときに、

お前達がたまたま通りかかったので、助けただけだ。

おかげで青銅の剣が20本手に入った。」

 

フクシマモモ「多賀要塞を攻略する!?

そんな無茶なことを!?

大和軍の多賀要塞を攻略した者なんて、

今まで誰もいないわ!」

 

ドクガンリュウノマサムネ「誰も攻撃してないから、

そりゃ、攻略したヤツはいないわな。

だから、俺がやる。そして、この奥州(東北地方)の人々が

大和軍を恐れず、自由に生きられる国を作る。」

 

フクシマモモ「自由・・・?私達、大和軍に支配されてきた

奥州の人々が自由に生きられる国を作る・・・

わ、わたしも!わたしも、あなたに協力したいわ!」

 

ドクガンリュウノマサムネ「ああ。一緒に作ろう。

俺たちの自由のある国を。」

 

カタクラノコジュウロウ「若。やってしまいましたな。

これで、我らは大和軍に反逆したこととして扱われるでしょうな。

さて、どうしたものか・・・?」

 

ドクガンリュウノマサムネ「コジュウロウ爺よ。

案ずるより産むが易しだ。

200人も仲間が増えた。一気に体制を整えるぞ。」

 

カタクラノコジュウロウ「かつては宮城王の下で軍師を務めた

軍略家カタクラノコジュウロウ。

ここは腹をくくりましょうぞ。」

 

ダテノシゲザネ「大和兵の連中は武器は強かったが、

武勇はそれほどでもなかった印象だな。

意外と戦ってみれば弱い。」

 

ドクガンリュウノマサムネ「シゲザネ。

油断はするなよ。敵は大和軍の正規兵。

こちらも、それに見合う備えをする必要がある。」

 

 

ドクガンリュウノマサムネはフクシマモモら200人の仲間を迎え、

戦術・戦法についても、カタクラノコジュウロウによる指導が行われました。

希望を失っていた200人の奴卑(奴隷)達は、たちまちのうちに、

自分達の自由を求める戦士たちに生まれ変わっていきました。

さらにドクガンリュウノマサムネは、仙台から多賀要塞に向けて出発。

ドクガンリュウノマサムネの勇名を聞いた近隣集落の者達も、加わり、

ドクガンリュウノマサムネ軍は、瞬く間に1500人に膨れ上がりました。

 

 

大和軍出張所である多賀要塞・・・

 

 

タガガハズレタ「ほれほれ。兵は詭道なり。

それが兵法の基本じゃそうだ。

まあ、かわいいペットのそなたには関係無いがなぁ。」

 

ヤマガタサクラ「キャンキャン。

へいはきどうなり。戦は騙し合いということですねぇ。

キャンキャン。もっとかわいがって~」

 

タガガハズレタ「お利口。お利口。

ぐふふ。バカな女はかわいいのう。」

 

側近「タガガハズレタ様!大変です!」

 

タガガハズレタ「なんじゃ!?わしがかわいいペットと

戯れておるというのに!」

 

側近「反乱です!ドクガンリュウノマサムネなる

13歳の小僧が奴卑どもや近隣集落ものどもからなる

1500の軍勢で、この多賀要塞に向かっております!」

 

ヤマガタサクラ「!?」

 

タガガハズレタ「なんじゃと!?

ふん!素人が集まったところで

戦のプロの我らに勝てるか!迎え撃つ!出陣じゃ!」

 

ヤマガタサクラ「(ドクガンリュウノマサムネという13歳の少年が反乱?

バカな。大和軍の正規兵に勝てるはずが無い。

でも・・・)」

 

鉄や青銅の武具を持つ大和の将タガガハズレタ軍の正規兵1000と

一部青銅の武具、ほとんどは磨製石器の武具を装備したドクガンリュウノマサムネ軍1500。

両軍は、多賀要塞近くの砂押川河畔でついに激突します。

 

多賀要塞近郊の戦い!

ドクガンリュウノマサムネ軍1500 対

タガガハズレタ軍1000

開戦!

 

 

ドクガンリュウノマサムネ「行くぞ!

これは我ら奥州(東北地方)の者達の自由と自立を賭けた戦いだ!」

 

タガガハズレタ「ガキどもが!戦は子どもの喧嘩ではない!

プロの戦いを見せつけてやるわ!」

 

 

激突する両軍!

軍事訓練を受けた正規兵であるタガガハズレタ軍は、

兵数は劣るものの、装備、訓練度に優れ、次々とドクガンリュウノマサムネ軍の参加者達を虐殺していきます。

しかし、戦争の素人であり貧弱な装備しかないドクガンリュウノマサムネ軍は、

一人一人が自由を求める人々!その士気の高さは圧倒的です。

しかも、その士気の高い人々を率いるのは、高い統率力を誇るドクガンリュウノマサムネ。

獅子が率いた羊の群れは、武装度の高いタガガハズレタ軍に負けずに奮戦します!

 

 

フクシマモモ「みんな!石を投げて援護するわよ!

私達は、一人一人は弱い!

でも、自由を、人間としての人生を手に入れるのよ!」

 

ダテノシゲザネ「俺は、ドクガンリュウノマサムネの従兄弟。

ダテノシゲザネ!大和軍の弱兵どもよ!

この俺の武勇に恐れおののけ!」

 

カタクラノコジュウロウ「みな!作戦は事前に教えたとおりじゃ!

金属器の武器が無くとも、戦いはできる!

鉄の剣でも当たらなければ斬られぬ!

磨製石器の槍でも、突けば敵を倒せるぞ!」

 

 

多賀要塞近郊の奴卑集落・・・

 

 

ナンブテツビン「反乱・・・あの大和兵達と奥州の者達が戦っているのか・・・?」

 

ツガルリンゴ「おいおい。そんな簡単に勝てるなら、

俺たちは、こんな奴隷生活してねえよ。

大和軍に勝てるはずなんてねえ。

勝てるはずが・・・ない・・・なんて、誰が決めた!?

誰も戦わなかっただけじゃねえのか!」

 

ヨネザワノヨウザン「大和兵1000が出陣している・・・

つまり、多賀要塞は空ということか・・・

みんな!」

 

ソウマウマオイ「どうせ、このままでもいつか死ぬんだ。

どうせ死ぬなら・・・

ムチャでも希望を持って戦ってやるぜ!」

 

 

ドクガンリュウノマサムネ軍が砂押川でタガガハズレタ軍と戦っているまさにそのとき。

ツガルリンゴ、ナンブテツビン、ヨネザワノヨウザン、ソウマウマオイら、奴卑として

奴隷生活を送らされてた少年達が立ち上がった!

ナンブテツビン達は大和本国へ送られる予定だった武器を武器庫を襲い奪い取る!

ソウマウマオイは、騎馬を奪い、ツガルリンゴらは、わずかな人数の大和兵達を倒し、

ついに、多賀要塞を占拠する!

 

 

タガガハズレタ「バカな!?奴卑どもが多賀要塞を占拠しただと!?」

 

側近「タガガハズレタ様!多賀要塞に蓄えてあった武具も馬も、

食料も、書物も、すべて奴卑どもに奪われました!」

 

タガガハズレタ「おのれぃ~!虫けらどもが!

大和軍総司令官ヤマトノアヤタムラマロ様の直属の配下である

このタガガハズレタを愚弄しおって!

多賀要塞に引き返す!

虫けらどもは、皆殺しじゃ!」

 

 

軍勢を多賀要塞に向けるタガガハズレタ。

しかし、これにより、多賀要塞から出陣したナンブテツビン、ツガルリンゴ、

ソウマウマオイらの1万の集団とドクガンリュウノマサムネ軍1500による挟撃の形となります!

次々と討ち取られていくタガガハズレタ軍の将兵達!

 

 

タガガハズレタ「あ、あり得ん・・・

こんなことは・・・

ありえ~~~~~ん!!!」

 

ドクガンリュウノマサムネ「あり得んだと?

何を言っている?

これが現実だ。

お前達は負けた。俺たちが勝った。」

 

タガガハズレタ「こ、こんなことをして

タダで済むと思うな!

大和本国から、ヤマトノアヤタムラマロ様の追討軍が来るぞ!

万を越える正規兵じゃ!

貴様ら、奥州(東北地方)の家畜どもなど、皆殺しじゃ!」

 

ドクガンリュウノマサムネ「俺たちは家畜じゃない!

奥州(東北地方)に生きる人間だ!

人格と人生を持った!

自由を求める人間だ!

自由を我らに!」

 

奥州の人々「自由を我らに!自由を我らに!自由を我らに!」

 

アキタコマチ「自由を我らに!

・・・アタイたち、もう慰安婦なんかやらなくていいのね・・・

アタイたち、もう自由なんだね!

アタイたち・・・人間として生きられるんだね!

やっと、やっと・・・ううぅ・・・」

 

ドクガンリュウノマサムネ「さて。

大和軍の大将タガガハズレタ。まだ戦うか?

自由を求める俺たち奥州(東北地方)人に、

貴様ごときが勝てると思うか!?」

 

タガガハズレタ「ひい!おのれ!おのれ!おのれ~!

ここは退く!大和へ!大和へ退いて、必ず、貴様らを

皆殺しにしに帰ってくるからな!」

 

 

多賀要塞近郊の戦い!

ドクガンリュウノマサムネ軍1万1500 対

タガガハズレタ軍1000

ドクガンリュウノマサムネ軍の大勝!

(ドクガンリュウノマサムネ軍 死者224名、負傷者356名、損傷率3.8%)

(タガガハズレタ軍 死者849名、負傷者103名、損傷率95.2%)

 

大和軍総大将タガガハズレタは逃走しました。

大和への逃走のために船に向かうタガガハズレタ。

もはや敗戦によりボロボロとなっています。

そのタガガハズレタに声をかける一人の女。

 

 

ヤマガタサクラ「ご主人様!どうか私も大和へ連れて行ってくださいまし!」

 

タガガハズレタ「お、お主は、慰安婦の・・・」

 

ヤマガタサクラ「サクラでございます!ご主人様をお慕いしております!

どうか、私もお連れください!」

 

タガガハズレタ「おお~!なんと!

地獄に仏とは、まさにこのこと。

このように敗戦でボロボロになったわしについてきてくれるというのか。」

 

ヤマガタサクラ「ご主人様。多賀要塞を取り返した後の運営で、

私も勉強しておきたいことがあるのです。いくつか教えてくださいませ!」

 

 

タガガハズレタは、大和軍の多賀要塞運営に用いていた諸制度、軍政等について、

上機嫌でヤマガタサクラに教えます。

そして、すべて教え終わると・・・

 

 

ヤマガタサクラ「ご主人様。ここまで来れば、敵は追っては来ません。

肩でもお揉みいたします。」

 

タガガハズレタ「おお。ありがたい。

疲れていた所じゃ。よし、お前は、奴卑の身分から解放して、

このわしの妻にしてやろう!」

 

ヤマガタサクラ「ありがたいことですわ・・・

でも、死人に妻など必要かしら。」

 

タガガハズレタ「がっ!な、なにを!」

 

肩を揉むふりをして縄をタガガハズレタの首に巻き、

一気に締め上げるヤマガタサクラ。

首を絞められたタガガハズレタは、絶命する。

 

 

ヤマガタサクラ「兵は詭道なり。だったかしらね。

マヌケね。これからの奥州運営のための大和の技術はあらかた教えてもらったわ。

地獄に行ったら、あたしのことは待ってなくていいからね。

さよなら。あたしを散々弄んだゲス野郎。」

 

 

ドクガンリュウノマサムネは多賀要塞に入る。

そして、羽前(山県県)米沢出身のヨネザワノヨウザン、

陸奥(青森県)出身のツガルリンゴ、

陸中(岩手県)出身のナンブテツビン、

羽後(秋田県)出身のアキタコマチ、

羽前(山県県)出身のヤマガタサクラ、

磐城(福島県浜通り)出身のソウマウマオイ、

岩代(福島県中通り)出身のフクシマモモらが、

奥州各国を代表する奥州連合の盟主となる。

奥州王・ドクガンリュウノマサムネ。

異名を『奥州の独眼竜』。13歳という若さにして、

ドクガンリュウノマサムネは天下にその名を轟かせることとなる。

 

ドクガンリュウノマサムネの起こした奥州連合の情報は、

安芸(広島県)の神武様のもとへも届く。

 

 

神武「奥州連合・・・ドクガンリュウノマサムネか。

なんと、我が息子タギシミミと同い年の子どもが

奥州(東北地方)の王になるとはな( ・ω・)」

 

チチブカネビメ「神武様。いかがなさいますか?」

 

神武「若き奥州王。会ってみたいな。

ツチミカドヒメ!」

 

ツチミカドヒメ「はい。」

 

神武「ツチミカドヒメは奥州(東北地方)陸前(宮城県)の出身だったな。

地元に頼れる伝手は無いかな?

ドクガンリュウノマサムネの奥州連合と外交を行いたい。」

 

ツチミカドヒメ「外交ですか・・・どういう方向の?」

 

神武「まずは・・・友好関係を築きたいところだね( ・ω・)」

 

 

奥州王ドクガンリュウノマサムネに興味を抱く神武様。

果たして、両国に友好関係を築くことはできるのか?

さて、今回はここまでにしておきますか。

次回

 

第48話「なるか親善外交!?ツチミカドヒメと奥州の独眼竜!」

 

歴史の糸を紡ぐのは誰だ!?

ナビゲーターは、アメノウズメでした。