こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

神武征討記の登場人物等はこちら( ・ω・)

 

 

なお、この物語はフィクションです。

極右、ネトウヨからの批判、誹謗中傷は受け付けません。

本作の著作権は、作者に属します( ・ω・)

それでは、はじまりはじまり~

 

 

 

この物語は、日本という国の原型を作った一人の

空前絶後の英雄の生涯を描いた物語である。

 

神武征討記

第33話「狙いは四国!キョウノミチナガ軍団の調略!」

 

 

ストーリーテラーのアメノウズメでございます。

神武様の御年30歳の年の1月2日。

筑紫(福岡県)で神武勢力の各軍団の任命式が。

大和(奈良県)で大和勢力の大和十二神将と盟主ヒメタタライスケヨリヒメの対面がありました。

ここから時代は一気に動き出します。

翌1月3日。筑紫にて、神武軍の評定が行われています。

 

 

神武「我が神武軍団の方針は、安芸(広島県)攻略とする。

安芸は、大和十二神将のヘイケノキヨモリ軍団のテリトリー。

7万の兵力と強大な水軍を持っている。

水軍の補強のために軍船の製造を急ぐ。

ショウリュウキ、軍船製造の手配を任せる。」

 

ショウリュウキ「わかったわ。神武軍団の大軍を乗せられるだけの船をそろえるには

3ヶ月かかる。かまわないかしら?」

 

神武「3ヶ月か。そうすると出陣は春か。それまでに情報を集め、

さらに分析しよう。

カネビメ。情報収集、分析を頼む。」

 

チチブカネビメ「御意。」

 

神武「カムイ、ツチミカドヒメ。ヘイケイノキヨモリ軍団は、

周防・長門(山口県)に度々侵攻してきている。

周防長門王のアカマホウイチが防戦しているが、

周防・長門まで落とされれば、この筑紫は最前線になってしまう。

二人で2万の兵を指揮して、我ら本隊の前に下関に渡り、

アカマホウイチを助け、周防・長門を防衛してくれ。」

 

ツチミカドヒメ「わかったわ。」

 

カムイ「では、下関に向かう。」

 

神武「ダザイテンマン。兵糧・武具の調達状況は?」

 

ダザイテンマン「ぬかりありません。兵達の装備は万全。

兵糧は、15万の兵を1年以上養える備えがあります。」

 

神武「ダザイテンマンは、引き続き、内政の指揮にあたってくれ。

戦をすれば物資は消耗する。常に余裕があるだけの備えをしていこう。

アチタケル、兵達の訓練を行ってくれ。犠牲を最小限にするためにも、

兵は精兵をそろえる。」

 

アチタケル「御意。」

 

神武「サルメノウズメ。兵達の士気を上げる必要がある。

兵達が家族の心配をしないで良いよう、兵士達の声を注意して拾い集めてくれ。」

 

サルメノウズメ「承りました。」

 

神武「トサノリョウマ。安芸(広島県)を攻める際に、

周防・長門(山口県)と伊予(愛媛県)の二方面から攻めたい。

四国水軍を春までに整えられるか?」

 

トサノリョウマ「任せておけ。いかにヘイケイノキヨモリ軍7万と言えど、

15万の神武軍団と俺たちトサノリョウマ軍団4万に挟撃されれば、ひとたまりも無いだろう。

準備を進める。」

 

イツクシマオキツシマヒメ「神武様。トサノリョウマ殿。我らが安芸を守れず、

ご迷惑をおかけいたします。」

 

神武「さすがに九州と四国の二方面から攻められれば・・・

戦わずに退いてくれればよいが、

ヘイケイノキヨモリ、どう出るか?」

 

 

神武様達が評定を行っていた頃、やはり大和でも十二神将による評定が行われていました。

 

 

ミカワノタケチヨ「俺達ミカワノタケチヨ軍団は、主としてオワリノブヒメの相手をする。

ヘイケイノキヨモリさんとこは、神武軍団本軍と四国のトサノリョウマ軍団に

囲まれてるな。

大丈夫かい?」

 

ヘイケイノキヨモリ「さすがに九州、四国の二方面から攻められるのは厳しいな・・・

畿内の大和軍団からの援軍は無いのか?」

 

ヤマトノアヤタムラマロ「オワリノブヒメ軍団が近江(滋賀県)に、

ヒヨシマル軍団が伊勢(三重県)・紀伊(和歌山県)にいる。

大和軍団から安芸(広島県)に大軍を動員すれば、兵站の問題と、兵の減った

大和(奈良県)本国がオワリノブヒメ、ヒヨシマルどもに攻められる危険が出てくる。

大和(奈良県)本国が落とされれば、他がどうであれ我らの敗北だ。」

 

ナンボクチョウタカウジ「ならば、俺はヒヨシマルの伊勢(三重県)・

紀伊(和歌山県)を攻めよう。」

 

トクソウノトキムネ「我らは山城(京都府)へ駐屯し、オワリノブヒメ軍を牽制しよう。」

 

ヘイハチトウゴ「我が水軍で四国のトサノリョウマを攻めたいところだが、

我らが安芸(広島県)を離れると、神武軍団本隊が安芸(広島県)へ侵攻するだろう。

四国をなんとかしたいところだな。」

 

ゲンジノヨリトモ「(わしは、必然的にエツノケンシンのバケモノと戦うのね・・・

誰か変わってよ~。)」

 

クロウノウシワカ「俺はどいつを倒せばいい?」

 

ヤマトノショウトク「クロウノウシワカ殿は我が軍の最終兵器です。

動くべき時がくるまで、大和(奈良県)本国で待機してください。」

 

クロウノウシワカ「防衛担当か・・・攻める方が性に合うがやむを得ん。」

 

オンミョウジセイメイ「ふっ。我は、大和(奈良県)本国が攻められる事態になるまで、

出番が無さそうだな。」

 

セゴドンノキチノスケ「トサノリョウマという男・・・

なにか知らんが、妙な縁を感じる。

ヘイケイノキヨモリ殿。それがしに、兵1万と副将を貸してくれ。

それがしが淡路から四国へ攻め込んでトサノリョウマを討つ。」

 

ヘイケノキヨモリ「1万の兵と副将に我が息子を貸すことはかまわんが、

わずか1万の兵では、いかにセゴドンノキチノスケ殿が戦上手でも、

四国は落とせんぞ・・・」

 

キョウノミチナガ「ほっほほ。四国の攻略。私がお手伝いいたしましょう。」

 

ヘイケノキヨモリ「ほう。第二軍師のキョウノミチナガ殿が。

兵力は?」

 

キョウノミチナガ「ほっほほ。兵力などいりません。

あえて言えば、四国の中の者をこちらの兵力に変えます。」

 

ミカワノタケチヨ「調略か( ・ω・)」

 

キョウノミチナガ「私が四国の中の者を味方につけます。

その上で、セゴドンノキチノスケ殿が1万の兵力で攻め込めば、

トサノリョウマ軍団は滅ぼせる。

そこまでが無理でも、四国の外に出さないことは十分に可能です。」

 

ヤマトノショウトク「うむ。キョウノミチナガ殿に任せよう。

さて、今後、我らが一堂に会する機会はそれぞれが前線に行くため

難しかろう。

他に何かあるか?

なければ、最後に盟主ヒメタタライスケヨリヒメ様からお言葉をいただく。」

 

ヒメタタライスケヨリヒメ「みな。励め。天孫4世神武を滅ぼし、

日本(ヒノモト)を大和の手で一つにするために。」

 

 

両勢力とも評定が終わり、それぞれの武将はそれぞれの地に散っていきました。

さて、お話の舞台は、四国の土佐(高知県)に移ります。

土佐(高知県)は、神武勢力第2軍団であるトサノリョウマ軍団の本拠地です。

筑紫(福岡県)での評定の結果を受け、四国の武将達に方針を説明するトサノリョウマ。

 

 

トサノリョウマ「・・・ということで、我ら四国勢、トサノリョウマ軍団は、

神武軍団本隊の安芸(広島県)攻めの支援のため、

伊予(愛媛県)から安芸(広島県)を水軍で攻めることになる。」

 

ナガオカノハンペイタ「水軍戦か・・・ということは、また

あのヘイハチトウゴと戦うということか。」

 

アキノシンタロウ「なかなか手強い相手じゃなぁ。」

 

ケンゴウイゾウ「は~。水軍戦か。俺は陸での白兵戦でないと

活躍できんち。」

 

クルシマエヒメ「伊予水軍・土佐水軍が主力となります。

みなさん、ご準備をお願いします。」

 

ソガベモトチカ「気に入らん・・・」

 

クルシマエヒメ「ソガベモトチカ殿!?」

 

ソガベモトチカ「なぜに、四国に関係の無い安芸(広島県)攻略のために、

我ら土佐(高知県)の兵を出さねばならんのだ?

納得がいかん。」

 

クルシマエヒメ「ソガベモトチカ殿!

これは神武王の下開かれた評議での決定事項!

四国だけでなく、神武勢力全体で決めたことでございます!」

 

ソガベモトチカ「ふん。軍団長トサノリョウマの子も産めぬ

出来損ないの女は黙っておれ。

わしは、トサノリョウマと盟を結んでいるが神武王の臣下ではない。」

 

クルシマエヒメ「出来損ないの女ですって!?

わ、私は確かにリョウマ様のお子は授からなかったけど、

だからって、そんな・・・」

 

トサノリョウマ「エヒメ。論点がずれてる。

ソガベモトチカ殿。安芸(広島県)への出兵、ご協力願えませんか?

このトサノリョウマ、伏してお願いいたします。」

 

ソガベモトチカ「そうか。盟主殿が頭を下げるなら、

考えてやろう。兵を整える。」

 

 

退席するソガベモトチカ。

 

 

ナガオカノハンペイタ「土佐(高知県)で最大兵力を有する豪族とはいえ、

相変わらず面倒な御仁だな・・・」

 

クルシマエヒメ「く、悔しい!私は確かに子が産めていないけど、

出来損ないの女なんて!言って良いことと悪いことがあるわ!」

 

トサノリョウマ「エヒメ・・・悔しいのは俺も悔しい・・・

だが、ソガベモトチカ殿の兵力が無ければ、戦ができん。

ここはこらえてくれ・・・」

 

アキノシンタロウ「土佐(高知県)の兵力1万のうち、その6割の6000が、

ソガベモトチカ殿の兵・・・相変わらず、土佐(高知県)は難しいのう・・・」

 

ケンゴウイゾウ「俺には、政治のことはわからんち・・・」

 

 

ソガベモトチカの屋敷。

 

 

ソガベモトチカ「安芸(広島県)出兵のう・・・

土佐(高知県)には関係の無い話じゃ。」

 

ソガベチカヤス「兄者。兵はどれほど出しますか?」

 

ソガベモトチカ「ふん。1000出してやれ。それで十分よ。」

 

ソガベチカサダ「指揮官はいかがなさいます?」

 

ソガベモトチカ「兵だけでよかろう。わしらの将を、

我が娘アコの逃亡を助けた神武王などのために

命を賭けさせることはない。」

 

ソガベチカヤス「(兄者は・・・昔、トサノリョウマとの縁談がうまく

いかなかったことをいまだに根に持っておられるのか・・・

執念深い方じゃ・・・)」

 

 

 

その頃、土佐(高知県)に一人の男と二人の女が入国しました・・・

 

 

セイショウノナゴン「え~!?なに、このど田舎!?」

 

ムラサキノシキブ「ここが土佐(高知県)。

なかなか静かで落ち着いたところね・・・」

 

キョウノミチナガ「ほっほほ。狙いは、わかっていますね?

ソガベモトチカです。」

 

セイショウノナゴン「あ~あ、どうせなら、色男のトサノリョウマを

落としたいわぁ。」

 

ムラサキノシキブ「まあ、殿方を落とすなんて、

お下品な。」

 

セイショウノナゴン「ふん。色事大好きな淫乱女が

清楚なフリして!」

 

キョウノミチナガ「これこれ。相変わらずよの。

まあ、仕事さえこなしてくれれば、それでよいが。」

 

セイショウノナゴン「あら?キョウノミチナガ様。

私達がしくじったことなんて、今まで無いでしょ?」

 

ムラサキノシキブ「必ずや土佐(高知県)を我ら大和の手に落としましょう。」

 

キョウノミチナガ「ソガベモトチカには、ちょうど弟が二人いる。

知性派のソガベチカヤスと猛将のソガベチカサダ。

どちらが、どちらをやる?」

 

セイショウノナゴン「やっぱ男は筋肉よね。猛将の方をやるわ。」

 

ムサラキノシキブ「それでは、知性派を。」

 

キョウノミチナガ「よし。では、やりましょうか。

将を射んとせばまず馬を射よ。

まずはソガベモトチカの弟二人を籠絡し、ソガベモトチカに

近づきます。」

 

ムラサキノシキブ・セイショウノナゴン「御意。」

 

 

キョウノミチナガの調略・・・

ムラサキノシキブは、ソガベモトチカの軍師であるソガベチカヤスに、

セイショウノナゴンは、ソガベモトチカ軍の勇士ソガベチカサダに

それぞれ近づいていきます。

ソガベチカヤスに接近するセイショウノナゴン・・・

 

 

セイショウノナゴン「あら、素敵なお兄さん。

地元の方?」

 

ソガベチカサダ「お主は誰じゃ?」

 

セイショウノナゴン「私は、山城(京都府)から旅行に来たナゴメと言うの。

ちょっと、この辺の観光案内してほしいなぁなんて、思ってるんだけど。

ダメ~?」

 

ソガベチカサダ「ほう。山城(京都府)からの旅人とは。ごくっ。

なかなかかわいいオナゴじゃな。

山城(京都府)のオナゴというのは、みな、そなたのように美しいのか?」

 

セイショウノナゴン「やっだ~!お兄さんたらっ!

私よりイイ女は、ざらにはいないわよ。」

 

 

ソガベチカヤスに接近するムラサキノシキブ・・・

 

 

ムサラキノシキブ「もし、そこのお方。申し訳ございません。

足をくじいてしまいました。おぶっていただけないでしょうか?」

 

ソガベチカヤス「なに?足を。大丈夫か。」

 

ムラサキノシキブ「ありがとうございます。私は、山城(京都府)から旅に来た

ムラサキと申します。供の者とはぐれてしまい、足をくじき難儀しておりました。

少し、あなた様のお屋敷で休ませていただけないでしょうか?」

 

ソガベチカヤス「ほう。屋敷で・・・ごくっ。

い、いや、しかし、そなたは美しいな。このような雅で

美しい女人は見たことがない。」

 

ムラサキノシキブ「まあ、うれしゅうございます。

私のような者を美しいなどと・・・」

 

 

それぞれに接近する二人の間者。

セイショウノナゴンはその美しさと利発さで、

ムラサキノシキブはその美しさと知性で、

それぞれソガノモトチカの弟達を籠絡していきます・・・

 

 

セイショウノナゴン「チカサダ~。私の主が、

あなたのお兄さんに会いたいって、言ってるの。

紹介してくれないかなぁ。お・ね・が・い。」

 

ソガベチカサダ「なに、兄者にお前の主を!?」

 

セイショウノナゴン「そう。そして、あなたには、

私の主の提案に賛成してもらうわ・・・

秘術・枕寝の草子!」

 

ソガベチカサダ「あ、ああ・・・はい。セイショウノナゴン様。

あなた様のご指示に従います。」

 

セイショウノナゴン「ふふっ。いっちょあがりっと。」

 

 

またソガベチカヤスは・・・

 

 

ムラサキノシキブ「チカヤス様。

私のお願いを聞いていただけますでしょうか?」

 

ソガベチカヤス「なんという良い香り・・・

ああ、ムラサキ、お前の言うことなら、何でも聞こう。」

 

ムラサキノシキブ「ありがとうございます。

お願いというのは、我が主があなたの兄上を説得するのに

協力していただきたいのです・・・

簡単なことですわ。そう・・・

秘術・恋物語 紫の章!」

 

ソガベチカヤス「が、あ、あああ・・・はい。

私は、あなた様のもの。ムラサキノシキブ様・・・」

 

ムラサキノシキブ「ふう。やっと落ちたか。

意外と手こずったわね。

田舎武者は、物覚えが悪くてイヤだわ。」

 

 

ソガベモトチカの屋敷・・・

 

 

ソガベモトチカ「チカヤス、チカサダ。こんな夜更けに何の用だ?」

 

キョウノミチナガ「ほっほほ。ソガベモトチカ殿。

お初にお目にかかります。」

 

ソガベモトチカ「うぬ!?貴様、どうやって!?」

 

キョウノミチナガ「あなたの弟君達お二人のご案内により。

大和十二神将が一人。キョウノミチナガと申します。」

 

ソガベモトチカ「大和十二神将だと!?チカヤス!

チカサダ!こやつを斬れ!」

 

ソガベチカヤス「兄者。我らは大和につくべきです。」

 

ソガベチカサダ「兄者。神武を討つべし。」

 

ソガベモトチカ「お前達!?いったいどうした!?」

 

キョウノミチナガ「ほっほほ。あなたの弟君達は、

私の忠実な側近達の虜でございますよ。」

 

セイショウノナゴン「ヤッホー。モトチカ君。

はじめまして~。セイショウノナゴンちゃんよ!」

 

ムラサキノシキブ「ムラサキノシキブにございます。」

 

ソガベモトチカ「なんと・・・我が弟達が・・・

この女どもの魔力に魅了されたか!?」

 

キョウノミチナガ「ソガベモトチカ殿。

あなたのような優れた名将がなぜトサノリョウマなどの下にいるのですか?

あなたこそ四国の王たるべきお方。

我が大和は、あなたを厚く遇します。

四国の王となりなされ。」

 

ソガベモトチカ「な、何を言うか!?

わしとトサノリョウマは10年以上の盟友。

それを裏切ることなどできぬ!」

 

キョウノミチナガ「いや・・・あなたは、縁談を失敗させられたことを

恨んでおります。縁談を失敗されたのはクルシマエヒメら、

トサノリョウマの手の者。すべてトサノリョウマが仕組んだこと。

それにより、あなたは娘アコを婚姻外交に使えずに、みすみす手放した。

本来ならば、あなたこそが実力で四国の王となるべきなのです。」

 

ソガベモトチカ「な、なにを・・・」

 

キョウノミチナガ「ほら。あなたの御心のままに・・・

秘術・魂胆暴露!」

 

ソガベモトチカ「う、うがぁ!」

 

キョウノミチナガ「あなたの本音は!?」

 

ソガベモトチカ「俺は、四国で最強の武人!

俺こそが四国の王たるべき者!」

 

キョウノミチナガ「神武に忠義はありますか!?」

 

ソガベモトチカ「神武など知らん!俺の主は、俺だ!」

 

キョウノミチナガ「トサノリョウマは、あなたにとって!?」

 

ソガベモトチカ「要領よく四国の長におさまっている

倒すべき敵!」

 

キョウノミチナガ「三日後。淡路(淡路島)より阿波(徳島県)を

セゴドンノキチノスケ軍1万が攻めます。

あなたは、トサノリョウマに願い出て、8000の兵を率いて出陣なされよ。

その後は・・・」

 

ソガベモトチカ「俺が・・・四国の王となる!」

 

 

三日後、トサノリョウマの下に、阿波(徳島県)のアワノケンザンから援軍の要請が来ます。

淡路(淡路島)から鳴門海峡を渡り、セゴドンノキチノスケ軍1万が阿波(徳島県)に攻め込んできました。

 

 

トサノリョウマ「ソガベモトチカ殿。本当にあなたが援軍に行ってくれるのですか。

かたじけない。」

 

ソガベモトチカ「ああ。8000の兵を率いて、セゴドンノキチノスケなど

アワノケンザン軍と挟撃してすぐに倒してやるわ。

トサノリョウマ殿は、安芸(広島県)攻めの準備をなされよ。」

 

トサノリョウマ「まあ、準備といっても、残る兵は2000。

あなたが戻ってからの出陣になるな。」

 

 

ソガベモトチカは、土佐(高知県)から8000の兵を率いて、

阿波(徳島県)への援軍に向かいました。

 

 

トサノリョウマ「どうした?イゾウ?」

 

ケンゴウイゾウ「なんか・・・なんかイヤな予感がするち・・・

う~ん。なんじゃろか・・・」

 

クルシマエヒメ「土佐兵8000を出陣させたのは、多すぎるかも知れませんね・・・」

 

トサノリョウマ「だが、セゴドンノキチノスケは強い。

土佐(高知県)最強のソガベモトチカ殿が8000の援軍を率いて挟撃するくらいでないと、

防げんだろう・・・」

 

 

その後、阿波(徳島県)からの情報がまったくトサノリョウマに入らなくなります。

次第に焦りの気持ちを顔に出すトサノリョウマ・・・

 

 

トサノリョウマ「阿波(徳島県)はどうなってるんだ!?

なぜ、何も情報が入らない!?」

 

ナガオカノハンペイタ「アワノケンザンやソガベモトチカ殿からの伝令はもちろん、

我らの偵察兵も戻ってこない・・・

いったい、どうなっているんだ?」

 

ケンゴウイゾウ「なんか・・・イヤな予感がするち・・・

なんじゃろ・・・?」

 

 

この頃、アワノケンザン率いる阿波軍1万は、鳴門海峡を渡ってきた

セゴドンノキチノスケ軍1万と土佐(高知県)から出陣したソガベモトチカ軍8000に

挟撃され、壊滅していました。

そして、伝令は、すべてキョウノミチナガの手の者により斬られ、トサノリョウマは

阿波(徳島県)からの情報を完全に遮断されていました。

 

 

アワノケンザン「おのれ!なぜ、土佐(高知県)からの援軍に挟撃されるのだ!?

リョウマ!どうなっておる!?」

 

アワノサケヒメ「ケンザン!逃げましょう!

阿波(徳島県)を放棄して、讃岐(香川県)に撤退しましょう!」

 

アワノケンザン「くっ、無念・・・撤退だ!讃岐(香川県)へ退くぞ!」

 

阿波(徳島県)陥落・・・

阿波(徳島県)は、大和勢力のセゴドンノキチノスケ軍の手に落ちました。

1万の阿波軍は壊滅し、兵は潰走。

アワノケンザンとアワノサケヒメは命からがら、讃岐(香川県)へ逃げ延びました。

そして、数日後、土佐(高知県)・・・

 

 

クルシマエヒメ「リョウマ様!軍勢が!

ソガベモトチカ軍でしょうか?」

 

アキノシンタロウ「おかしい!?

8000よりも兵が多い!

2万近いぞ!」

 

トサノリョウマ「ま、まさか・・・」

 

 

土佐(高知県)にやってきた軍勢は、阿波(徳島県)を滅ぼしたセゴドンノキチノスケ軍、

そして、ソガベモトチカ軍の連合軍1万8000でした!

 

 

セゴドンノキチノスケ「狙うは!トサノリョウマの首!

かかれ~!」

 

 

トサノリョウマ「やられた・・・調略だ。

ソガベモトチカ殿が裏切るとは・・・」

 

クルシマエヒメ「リョウマ様!こちらはわずか2000!

これでは戦になりません!」

 

トサノリョウマ「退くしかない!伊予(愛媛県)へ撤退する!」

 

 

セゴドンノキチノスケ「むう。決断が早い。

即、逃げおったか。」

 

ソガベモトチカ「トサノリョウマめ・・・」

 

セゴドンノキチノスケ「ソガベモトチカ殿。おいは、阿波(徳島県)に戻って、

讃岐(香川県)攻めの準備をしもす。

土佐(高知県)は、お主に任せた。」

 

ソガベモトチカ「当然じゃ。土佐(高知県)は、俺の国じゃ。」

 

 

筑紫(福岡県)神武王宮・・・

 

 

神武「なんだと!?阿波(徳島県)と土佐(高知県)が大和勢力に奪われた!?」

 

チチブカネビメ「土佐(高知県)のソガベモトチカという将が調略されたようです。

大和十二神将のセゴドンノキチノスケが阿波(徳島県)に1万の兵で駐屯し、

土佐(高知県)は、ソガベモトチカの手に落ちているようです。

アワノケンザンら阿波勢は讃岐(香川県)に。

トサノリョウマ達は、伊予(愛媛県)に逃れたとのことです。」

 

アチタケル「なんてことだ。トサノリョウマ軍団は安芸(広島県)攻めどころではないな・・・」

 

アタゴタイセイ「この国の奪い方・・・

我らが丹波(兵庫県・京都府丹波地方)を奪われたときと同じ・・・

キョウノミチナガの調略か・・・」

 

サルメノウズメ「四国の半分を奪われたということね。

トサノリョウマ軍団の当面の方針は四国の奪還に変更ね・・・」

 

イツクシマタギツヒメ「神武様!安芸(広島県)に残っている間者からの報告です。

ヘイケノキヨモリ軍4万が、長門(山口県)の下関に向けて出陣してきました!」

 

神武「こちらの軍船は、まだ準備できていない・・・

大和軍め。ずいぶん攻めてくるな。」

 

チチブカネビメ「長門(山口県)にはカムイ、ツチミカドヒメ、アカマホウイチの率いる

3万の兵がおります。船が無ければ、九州からの援軍は難しいかと・・・」

 

神武「カムイ達にしのいでもらうしかないか・・・」

 

 

なんとトサノリョウマ軍団の領国の半分に当たる阿波(徳島県)・土佐(高知県)を奪われるという戦いの幕開け・・・

そして、神武様のいる筑紫(福岡県)の対岸である下関に迫るヘイケノキヨモリ軍4万の大軍・・・

果たして、この戦いはどうなっていくのか?

今回は、ここまでにしときますか。

次回は、

 

第34話「激闘!下関防衛戦!」

 

お楽しみにね~

ナビゲーターは、アメノウズメでした。