かつて飲み会の後の二次会はカラオケというのが定番だったが、コロナ以降は一次会でお開きというパターンが多いらしい。
勤める会社が職種によって選択制テレワークを実施しているため、出社するのは月に2回ほどだ🏢
先日ひさびさに会社へ行くと、終業後「飲みに行くか?」と先輩からお誘いが。
家でひとり待つ父のことが気になったが、たまには私も羽を伸ばそうと誘いに乗ることにした。
1軒目の店が後に予約が入っているとのことで、1時間ほどで店を出る。
外はまだ明るい。
「歌でも歌うか?🎤」と先輩。
本来はピアノより何より、歌うことが大好きだったのに、いつしか歌を忘れたカナリヤのようになってしまった私🐦
その日も特に歌いたい気分ではなかったが、せっかくなので言われるがままに付いていくことにした。
着いた場所は、そこだけ時が止まったかのような昭和レトロ感漂うカラオケパブ🎤
聞くと、どうやらうちの会社の人間の行き付けの店らしい。
おつまみ1品を頼めば、飲み放題、歌い放題のシステムだ🎤
冷やしトマトとハイボールを注文し、先輩に促されるまま私のカラオケの十八番「時代」を入れる。
自分で言うのも何だけど、歌にはけっこう自信がある私。
途中からほかのお客さんも巻き込んで、最後はみんなで「まわる~まわる~よ」の大合唱に
「○○さんはエンターテイナーだなぁ」と先輩に言われてしまう。
調子に乗った私、飲み放題をいいことにハイボールの杯も進む
しばらくすると、女性のひとり客が来店。
聞くと、毎日この店に来ているそうだ。
酒に酔った私は、店のお姉さんや隣のサラリーマン風情の紳士と話し込んだりと、それなりに場を楽しんでいた。
そうしてしばらくすると、先ほどのひとり客の女性が「さっきからあなたの様子を見ていたんだけど、隣のおじさんに品良く接していて、それでいてちゃんと可愛らしさもあって、感心しちゃった。このお店でいろんな女性客を見て来たけど、あなたみたいな人は初めて」と言う。
その言葉を聞いて、いちばんびっくりしたのは当の本人だ
品があるとか、可愛げがあるとかいうのとは対極にいるような人間だと自他共に自負しているので、思いがけない言葉に舞い上がってしまう
調子に乗って、さらにハイボールが進む
気がつけば、終電の時間が迫っている🚃💨
慌てて店を出て電車に飛び乗るが、地元まで電車があるか怪しい。
酔っていたせいか、スマホの終電検索もままならず、私の帰巣本能はなぜか銀座で途中下車するという手段に出る。
そして、1台のタクシーを捕まえた🚕
運転手に自宅の地名を告げると、2万円はかかると言う。
その金額を聞き尻込みするも、仕方ないのでそのままタクシーに乗ることにした。
久し振りに会社に行くとこれだからいけない。
飲み過ぎた自分が悪いのだけれど…
でも、カラオケパブで言われた女性からの言葉は、一生忘れられないほど嬉しいものだった。
高い授業料の付いた週末のひとこまでした