発表会の前日。
及川浩治さんのピアノリサイタルに行ってきました🎹
昨年11月、みなとみらいのホールで同じプログラムのコンサートを聴いていたが、地元での開催ということで再び足を運んだわけだ。
発表会の日程が決まる前にチケットを購入していた私。
リサイタルが発表会前日と知り、「及川さん、アンコールで雨だれ弾いてくれないかな?」と期待に胸を膨らませながら当日を待ち望んでいた。
今回の席はいちばん前。
ピアノのコンサートは奏者の手と顔がばっちり見える最前列が好き
当日のプログラムはこちら🎼
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番「月光」
リスト:愛の夢 第3番
リスト:ラ・カンパネラ(ブゾーニ編)
ショパン:ワルツ第3番
ショパン:ワルツ第1番「華麗なる大円舞曲」
ショパン:即興曲第4番「幻想即興曲」
ショパン:ポロネーズ第6番「英雄」
ドビュッシー:月の光
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
クライスラー:愛の悲しみ(ラフマニノフ編)
スクリャービン:エチュード第12番「悲愴」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番「熱情」
リスト:愛の夢 第3番
リスト:ラ・カンパネラ(ブゾーニ編)
ショパン:ワルツ第3番
ショパン:ワルツ第1番「華麗なる大円舞曲」
ショパン:即興曲第4番「幻想即興曲」
ショパン:ポロネーズ第6番「英雄」
ドビュッシー:月の光
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
クライスラー:愛の悲しみ(ラフマニノフ編)
スクリャービン:エチュード第12番「悲愴」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番「熱情」
みなとみらい同様、緊張した面持ちでステージに及川さんが登場。
一礼すると、ベートーヴェンの月光を弾き始めた。
静けさの中に、時おり印象的な一音が響く。
まるで、ホロヴィッツが弾く月光のようだ🌛
リストの言葉を借りると、ふたつの深淵の間に咲いた一輪の花のような第2楽章を挟み、怒濤の第3楽章へ。
今日の及川さん、絶好調なんじゃない
1曲目の演奏が終わり、ほっとしたような表情を見せる及川さん。
続いて、リストの愛の夢 第3番とラ・カンパネラだ。
及川さんは、このラ・カンパネラにこだわりがあって、ブゾーニの編曲版を採用している。
これが、とてつもない演奏だった。
超絶技巧なんて一言では片付けられないほど、その高い技術と音楽性に圧倒されっぱなしでした
前半の3曲目で、すでに客席から「ブラボー」の声がかかる。
1部を締めくくるのは、ショパン。
ワルツ3番、ワルツ1番、幻想即興曲と続き、最後は英雄ポロネーズだ。
英雄ポロネーズのラスト、胸に込み上げてくるものがあり、演奏が終わると同時に「ブラボー」と叫んでしまった。
舞台から客席に笑顔を向ける及川さん。
気のせいか、及川さんがじっとこちらを見ているような気がする(近眼なので、よほど至近距離でないと目が合っているかどうか分からない)
「演奏、とても良かったですよ」との思いを込め、惜しみない拍手を送るおかめなのであった。
第2部は、ドビュッシーの月の光で再開。
みなとみらいでは、そのあまりに美しい演奏に息をのんだ。
この日も美しい弱音が冴えわたっていた
ラフマニノフ編曲の愛の悲しみでは、普段は岩のように表情を崩さず演奏する及川さんが、時おり切ないような表情をみせていた。
そして、みなとみらいで度肝を抜かれた、スクリャービンのエチュード悲愴。
まるで、モスクワライヴのホロヴィッツが降臨したかのような圧巻の演奏でした
ラストはベートーヴェンの熱情。
ダイナミックで繊細な演奏は、まるでベートーヴェンが及川さんに乗り移ったかのようだった。
すべてのプログラムが終了後も、ブラボーの声援と拍手が鳴り止まず、アンコールはショパンの2曲。
及川さん、今期のプログラムではショパンのエチュードを弾かれるそうです🎹
みなとみらいでは、ユニークでサービス精神旺盛な素顔が垣間見られた及川さんだったが、この日は真剣そのもの。
まるで、ピアノが大好きな少年がそのまま大きくなったような姿が印象に残った。
発表会前日に、これ以上ないインスピレーションを得ることができたリサイタルでした