先日、母が中古レコード店で購入した1枚のCD💿

 

 

ホロヴィッツ弾くベートーヴェンの「月光」「悲愴」「熱情」三大ソナタだ。

 

ホロヴィッツのベートーヴェンは、私が所有する紙ジャケシリーズに悲愴が収録されていたのでよく聴いていた。

 

母はピアニストの中ではルービンシュタインが好きなようだが(レパートリーのノクターン2番もルービンシュタインの演奏をお手本にしていた)、日ごろからホロヴィッツ好きを公言する私に感化され、上のCDを購入したようだ。

 

 

ところで、ホロヴィッツがベートーヴェンの作品を演奏するのを、ライブでも録音でもほとんど聴いたことがない。

 

ホロヴィッツは自分が好きな曲しかレコーディングしなかったと言うから、ベートーヴェンはあまり好きじゃなかったのかな?

 

それとも、ベートーヴェンの作品には名演がたくさんあるから、あえて自分が弾く必要がないと考えたのだろうか。

 

と思っていたら、こんな記事を見つけた。

 

 

音楽の友 1986年8月号

 

ウラジミール・ホロヴィッツ・インタヴュー

「私が弾く時に目指しているのはピアノで“歌う”ことです」

 

https://kurokyodiary.files.wordpress.com/2015/01/1-12_ontomo_horowitz_.pdf

 

 

さらに、ニューヨークタイムズ紙がホロヴィッツの死後に掲載したお悔やみ記事の内容を紹介しているブログを発見。

 

以下、実際にホロヴィッツの自宅で演奏を聴いた、音楽評論家のショーンバーグによる証言を紹介させていただきます。

 

 

“He had much of the entire active repertory in his fingers. In public he never played more than about a half-dozen of the Beethoven sonatas, but at home he would sit at the piano, playing, from memory of course, one of the early sonatas, or Op. 111, or sections of the ”Hammerklavier.”

ホロヴィッツはいつでも全曲を演奏できるというレパートリーを非常に沢山持っていたが、実際のコンサートで弾いたのは非常に少なく、ベートーヴェンのソナタは6曲前後しか弾かなかった。しかし、もちろん楽譜を見ずに初期のソナタを弾けたのみならず、作品111(第32番、最後のソナタ)全曲や、ハンマークラヴィーアの一部も弾いてみせたことがある。

 

どうやらベートーヴェンが嫌いだったというわけじゃなさそうです汗うさぎ

 

最後に、ホロヴィッツが音楽の友のインタビューで「これが“歌う”音楽だ」と言ってインタビュアーにスコアを差し出したという、スクリャービンのエチュードを聴きながらお別れしたいと思います🎹