気分が上向きの時は、欲を満たすために必要以上にこだわって、調べて動き回っていた。
それを許せない自分と、にもかかわらず止められない自分とで心をすり減らしながら、自分自身のこころの中だけで浮き沈みを続けていた。
病院から出される抗うつ薬を何種類も飲みながら、いっこうに安定する気配のない自分に苛立ち、医者や親に甘えて、ときに怒りをぶつけて。
当時はそうしかできなかった。
どうすればいいかわからなかった。
医師との診察ですら相手の時間を気にして、顔色を気にして。
信じられず、どうせこころの中で笑ってるんだろう、と卑屈になって。
僕が治らない方が、医者も儲かるし、親も干渉し続けられるから、都合がいいんじゃないか。
もう、誰も何も信じられなくなっていた。
もし、当時、カウンセリングを知っていたらどうだったんだろう。
すべてをさらけ出して話して、それを受け止めて聴いてくれる人がいたら。
僕自身も、話すことで気づき、自分を受け入れることできていたら。
からだとこころと食のことがわかっていたら。
1ミリでも前進できていたのではないか。
たらればの話だ。
しかし、今、真っ只中の人には、例えそれが1%の可能性だったとしても、試して欲しい。
もがき苦しみ「これ以上どうしろというんだ!」と叫びたくなるほど、自分であらゆる事を試して、それでも改善せず、途方に暮れている人たちにも。
万人に効果がある方法が、みんなに合うとは限らないし、大して効果がないことでも、あなたには適していることもある。
僕は、本当に死にかけてるまで、
命と周囲へのありがたみがわからなかった。
どれほどかけがえのない大切なものだったか。
朝日の美しさ、澄んだ空気の中で歩くとき感じる心地よさ。
動くからだ、前向きなこころ。
僕のチカラだけで回復したわけではないとはっきりわかる。
だからこそ、僕はこれから支援をしていく。
自然とこころが笑顔になるまで。
自然とからだが動くまで。
自然と「大丈夫、なんとかなる」と自信を持って言えるようになるまで。
自然と明日が楽しみになるまで。
自然と今が楽しめるまで。