皆さんは「プラダウイリー症候群(PWS)」という遺伝子変異による疾患をご存知でしょうか?

 

ウィキペディアによると『15番染色体q11-q13の父親由来が欠損するか、または母親染色体ゲノムインプリンティングダイソミーによっておきる遺伝子疾患であり、父原性欠損型患者では染色体5q11-q13 が欠損していることが知られており、この領域に遺伝子座をもつNDN 遺伝子が原因遺伝子ではないかと考えられている。

.特徴としては、筋緊張低下、性腺発育不全、知的障害、肥満を四徴とする症候群で、およそ15,000人に一人が発症すると言われている。

性別・年齢を問わず、認知及び行動の特性があり、特定の事物に固執する事が度々報告されているが、形態認識に優れることは医学的に有意差をもって証明されておらず、これについてはまだ解明されていない。

上記と類似するが、一般人に比べてジグソーパズルを組むのが上手い(およそ平均3倍の速さ)という研究報告があり、形状・空間把握の能力に優れているためと考えられているが、詳しい原因は不明である』

 

私は昨年、PWS女性28歳とのご縁があり「岡田式AC判別法」を用いることで、一般の健常者として企業へ就職させることが出来ました。                 

彼女自身自らが社会参加を望んでいたものの、親の意識は低く、長年障害者の親として福祉関係者に甘やかされてきた現実があるために、健常者としての一般常識が欠けており、常にそのギャップがありました。                            

今年11月、健常者として就職できたものの、今後の課題も多く、両親の常識をいかに健常者の持つ一般常識まで高められるか、否かによりこの女性の将来は大きく変わると考えられます。

実際にPWSの成人6名(男女)と関わった結果、2種類のパターンがあるようです。          

驚いたことに彼らは、AC(アダルトチルドレン)と非常に似た特徴があり、AC判別法でのACの200%の内面をはるかに超えて、

400%の内面、つまり6名共に内面は大人であり、母性愛が強いという共通点がありました。

                        

またAC同様に、通訳者の存在がなく、時には知的障害者と同枠に入れられているために自己主張の方法が分からず、癇癪やパニックという形で自己表現していたようです。

ACに於いても「統合失調症」とみられる場合もあり、医師の誤解から精神病院で長年入院を余儀なくされて人生を潰されているケースも少なくありません。    

 

iPhone やロボット技術の進歩や発展とは裏腹に、人間本来の持つ能力を理解できる人は減少傾向にあります。                               

来年こそはもう少し明るく、希望が持てる世界になって欲しと願うばかりです。

 

(写真は、フアン・カレーニョ・デ・ミランダによるプラダー・ウィリー症候群だったと思われる5歳の少女の肖像画)