僕、昔から雷が好きです。

 

天気の雷が好きって訳じゃなくて、なぜか『雷』と付くものにこだわりがあるんです。

 

雷神とか雷蔵とかラララ雷とか。
 

うん、あんま世の中に雷が付くものねぇや。

東京は浅草。

当時、父の仕事の店舗設計を手伝うという事で1日だけバイトしました。
 

お金が欲しいのもありましたが、現場が浅草と聞き、喜んで行きました。

あれ? 浅草って東京?
 

横浜が近いイメージがあったので、千葉かと思いました。

 

あれ? 横浜って千葉?

とりあえず実際に行ったお陰で、浅草は東京だと確信を持って言えるようになりました。


世田谷生まれのくせに、浅草にはまだ行った事無いんです。

 

ちなみにこの後30代になっても東京タワーにも行った事が無く、東京タワーと浅草雷門は行ってみたかった観光名所でした。
 

仕事は13時には終わり、僕は浅草を観光する事にしました。1人で。

 

数日前に親友のTJに言いました。
 

「俺、今度浅草行くんだー!」

『あー、浅草ねー。ヤク○と外国人ばっっかだよ』

えぇ、ヤ○ザと外国人ばっかですね。

 

しかも外国人達あまり楽しくなさそうでした。
 

俺だって浅草初めてで、浅草って笑点みたいな格好した人とか『てやんでぃ』って言いながら腕をまくるチャキチャキの江戸っ子とか忍者がいるのを想像してたよ。
 

楽しくなさそうな外国人と、もっと楽しくなさそうな○クザの人ばっかだと、僕だってなえるよ。
 

気を取り直して目指すは雷門。

 

みやげ屋や商店街的な所をぐるぐる見てたら、いつのまにか雷門前。

(おぉ! これが雷門か!意外とさりげない所にあるんだね!)

しかしさすが雷門。TVで見るより大迫力。


(…………………………これくぐったら、何か起きねぇかな)
 

 

なぜか昔から雷にこだわりのある岡田。


雷神像が見守る中、この雷門をくぐったら、もしかしたら自分に自由に雷を操る能力が身に付くんじゃねぇかって、OTAKU的妄想を全開に抱いてました。


SUSHI! TENPURA! EMINEM!

くぐって何も無いならまだしも、くぐりさえしませんでした。


くぐったところで何も起こらない、分かり切った現実に目を背け、た訳ではなく、なんか雷門見ただけで満足している自分がいました。
 

帰り、お約束で道に迷いました。

 

しかし僕は迷子のプロ。迷いついでに浅草を楽しく観光しました。

そんなポジティブシンキングも限界に陥り、帰り道の駅が順調に見つからず、本格的に道に迷い、計6人の歩行者に道を尋ねました。

 

内4人は間違えて観光に来てるアジアの人でした。
 

でも駅知ってました。

日本人の僕より浅草知っててちょっとヘコみました。

 

おしまい