■前回まで


 


その晩、女友達とUGと僕は、ファミレスで食事していました。
 

 

すると、女友達にハイパーさんから着信。
 

 

急遽会う事に。
 

 

「オラァ、強い奴見るとワクワクすっぞ!」
 

 

戦闘民族の血が騒ぐ岡田。
 

 

『俺やだよー』
 

 

と偶然居合わせた為に、僕の道楽に付き合う事になったUG。


『てかあいつ臭いんだよねー』
 

 

さりげなく爆弾発言を言う女友達さん。


「何? 何が臭いの!?」
 

 

戦闘民族、興味津々。


『分かんないの! 分かんないけどなんか臭いの!』


(そいつは究明せねば……)
 

 

僕の中の好奇心という名のダーウィンが騒ぎます。


運転席に女友達、助手席にUG。

 

 

そして左後部座席に岡田。


待ち合わせ場所に着きました。

 


マンションからハイパーさんが出て来ます。


暗くて顔はよく見えませんが、首から下はスタイルが良い。



すっぴんの為か、シャアの様なサングラス、
 

 

フワフワの白ファーのジャケット、


『つうかマジだりぃ!』


的なドスの効いた暴言とともに車に入って来ました。


 

車内に舞い込む異臭。
 

 

(うわ、本当だ! なんか臭ぇ!)
 

 

初対面の僕とUGはおかまい無し。

 


『つうかおめぇ聞いてんの!?』
 

 

運転に集中してる女友達に、下らない愚痴を言うハイパーさん。


とにかく口が悪い! 歯並びも悪い!
 

 

気の弱い人が口論したら、男性でも泣かされる勢いです。
 

 

実際主婦のようにおしゃべりが大好きな僕が、圧倒されて30秒間、一言も喋れませんでした。


暗い車内を照らす街のネオン。
 

 

窓から差し込む明かりで、ハイパーさんの横顔のシルエットがくっきり浮かんでいます。

 

サングラスで隠し切れないマリオの様な丸鼻。
 

 

影でも分かる程の歯並びの悪さ。
 

 

プラレールに付いてくる山のようなアゴのライン。(あごがない)



(あ、これ、ヒト化じゃねぇわ。転生したゴブリンだわ)



そう、ハイパーさんは第二形態のザーボンだったのです。


「は、ハイパーちゃんって言うんだっけ?」

 

必死で名前を聞いてみました。

 

『あん? そうだよ。てかいくつ?』
 

 

名前の前に年齢かよ。こいつヤンキーだな。

 

「22っす!」


『ふーん。あっそ。そっちは?』


「そっちは僕とタメのUGっす!」


助手席から後部座席のゴブリンを、ぷるぷる震えるヒヨコの様に見つめるUG。

 

『あっそ』

 

会話のキャッチボール終了です。

 

「UG、カッコ良くない?」
 

 

会話を広げようとする女友達。


『ふーん……まぁまぁじゃん?』

 

ほぉ。村一番のイケメンをまぁまぁと。

 

そんなまぁまぁなUGは、貴様が2000万ペリカ積んでも付き合えないと思うぞ?


やっぱり書き切れないので続きます。 

 

 

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奴隷区アニメ化決定!

 

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