ケンケンという不思議な幼なじみのお話。



 

23歳くらいの仕事が終わり、これからケンケンの車で帰宅する時のことです。
 

 

車を見た瞬間、ケンケンは叫びました。


『マジかよ! ふざけんなよ!』


見てみるとフロントガラスに鳥のフン。


「でもさ、でもさ、運、付いたんじゃん!?」


その時期はちょうど宝クジシーズン。
 

 

僕の提案をうのみにしたケンケンは、その足でスクラッチクジを購入しに行く事に。


その前に、鳥のフンを洗い流す為に車の洗車機に向かいました。
 

 

なんか回転するムックみたいなモップが車全体を通り過ぎるやつです。


機械にお金を入れ、乗車。
 

 

するとケンケンは、機械が動く瞬間言いました。
 

 

『あ、やっちまった』
 

 

何の事かと思いきや、機械からは水ではなくひたすら強風が出ています。
 

 

彼は間違えてブローのボタンを押したのです。
 

 

約5分間、彼の車はただただ風にさらされました。

 

「アハハハハハハ! 鳥のフン乾かしてどーすんだよ! ばーかばーか!」


気を取り直して、宝くじ売場へ。
 

 

スクラッチクジを購入して2人で削りました。ハズレました。
 

 

『んだよ、マジ意味ねー』
 

 

嘆くケンケン。
 

 

「あはは、ごめ↑んね↓」
 

 

ムカつくイントネーションで謝る僕。

 

結局鳥のフンが車に付いただけで3000円使ったケンケン。
 

 

ブローしただけに運が蒸発したようです。


仕事中。同僚の先輩が珍しいタバコを吸ってました。


ケンケンは言いました。
 

 

『珍しいスね、1本くださいよ』
 

 

心良くタバコをくれる先輩。

 

 

タバコを受け取るとケンケンは、信じられないことを言いました。


『ありがとうございます、いやぁ俺このタバコ、大嫌いなんすよ!』


先輩と僕は耳を疑いました。
 

 

どうやら嫌いだったけど今なら克服できると思って貰ったようです。

 

 

ちなみに今でもやっぱり嫌いでした。

 

恒例のケンケン常識問題。

 

問題
【四国の都道府県を全て答えよ】

 

ケンケン第一声

 


『四国っていくつあんの?』


4つだから四国と教えたら感心してました。

 

運転中『マックフルーリが食べたい』と言うケンケン。
 

 

もうじきマックを通ります。
 

 

「じゃあ寄ろうよ」と言う僕に対して彼は言いました
 

 

『いや、なんか分かんないけど、明日食いたい』


は?


突然、
 

 

『しん、天ぷら何が好き?』
 

 

と聞くケンケン。

 

「あー、ハスだねぇ」


『魚?』


野菜だよ。


また突然、
 

 

『しんってさぁ、乳首触られんのダメなんだよなぁ?』

 

「あぁ、超嫌いだねぇ」

 

『俺は結構好きなんだよねー』


は?


ケンケンのお陰で、わりと毎日こんな感じで楽しかったです。

 

 

ちなみにケンケンとは、結婚を機に会わなくなってしまいましたが、20代前半で働いていた派遣先の大手に正規社員として就職して今も元気にやっているようです。

 

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近著のご紹介。

 

 

(電子版異能メイズ③)