第1話


以下つづき


キャバクラで働く友達Sさん(21)の依頼で、ホストの彼氏ホス氏(20)の素行調査を引き受けた、



当時お金なくて下宿先の友達とトラックとか持ち上げて遊んでた、学生岡田(21)。
 

 

しかし一番の問題は、当時僕が地元埼玉を離れ、山口県の大学に通っていた事です。
 

 

もちろん彼女とホス氏は東京在住。
 

 

僕は約1000キロメートル離れた地から、ホス氏の弱みを握らなければいけなかったのです。
 

 

僕は、西と東を30歳までいまいち自信持って断言できなかった頭で考えました。


ポクポクポク……チーン!

 

「ホス氏の粗探しを調べるのは膨大な時間がかかるし、何よりプロの探偵でも無いからいい方法が思い浮かばん」


「うん」


「だから1番手っ取り早いのは弱みを捏造する事だね」


「ねつぞう?」


僕の作戦はこうでした。

 

 

客を装った女性をホス氏に差し向け、証拠を引き出すのです。
 

 

要するに罪をでっち上げるのです。
 

 

彼女の要望は
 

 

同伴、アフターができるか?
 

恋人はいるのか?
 

色恋をかけてくれるのか?


以上の事を客の立場から聞くというものでした。

 


僕はモチベーション続かないから飽きる前に、1週間以内に終わらせると約束しました。


「ホス氏と電話する状況想定してるから、手伝ってくれる女友達いねぇの?」


「いない」

 

「探してから言えよ!」


「だってあたし、女友達いないもん」

 

「……………」

 

「分かった、俺が用意する」


僕は具体的な準備を初めました。


まず協力してくれる女性を3人確保。
 

 

六本木のキャバ嬢に千葉のキャバ嬢、そして普通の女子高生。

 

 

ターゲットがうらやましくなるラインナップです。
 

 

みんな僕の計画を心よくというか興味本意で協力してくれました。


しかし実際に動くのは六本木のキャバ嬢のみ。
 

 

残り2人は緊急時の保険です。


写メを撮らせ、更に専用のソフトで写メを別人に加工。
 

 

ちなみにデザイン学生だったので、どんな豚の写メでも女豹に変えるのは朝飯前でした。
 

 

そして架空の女性のプロフィールを作成。
 

 

ホス氏の好みを織り交ぜつつ、合わせ過ぎない絶妙なシモーヌの出来上がり。
 

 

ノートにはその女性の設定が3ページに渡り細かく記載されてました。


こうして準備は整いました。

 

「おまえ、ここまで動いてんだから絶対一発だかんな!」


「うん、考えとく」


「………」


いよいよ実行です。


ノートをめくりながら現在の僕は思いました


(俺、すごくね?)


つづく 

 

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