最悪な状況って色々あると思います。
 

 

そっと机の上に置かれた脱色剤。
 

 

乳首から生える毛。
 

 

5歳まで母が20歳と信じてたら30歳だった。


人それぞれ不幸な状況がありますね。
 

 

しかし、当時大卒なのに非正規雇用の僕にとってタイムリーに不幸な状況は、


(ゴールデンウィークなのにお金がない!)


日払いの仕事してるくせに、GWの為にGWが終わるまで事務所が休みで給料貰えません。
 

 

普段から毎日GWみたいなものですが、周りの友人が時間空いてるのに僕にお金が無い為に遊べません。
 

 

実際、前日に遊びの誘いを2件断るハメになりました。
 

 

挙げ句の果てには交通費すら無いから年下の元カノに
 

 

「俺ん家まで金、貸しに来い」
 

 

とまで言いました。
 

 

冗談と受け取り、笑う元カノ。

 


合わせて笑いながら実は本気だと言えない俺。
 

 

ちなみに他にも数人の友人に同じ事言いました。
 

 

もう立派なピッコロ(無職)です。
 

 

しかし悲観的になっても仕方ありません。
 

 

(この状況を有意義に使おう!)
 

 

と、言う訳で庭の草むしり。
 

 

3年間放置プレイの庭はまさにジャンゴーです。
 

 

雑草をむしりながら色々考えてました。
 

 

(みんなが雑草と言うこの草にも名前があるんだろうなぁ……)
 

 

(あ、たんぽぽ。コンクリートから一生懸命生えてるんだね)


草の根元には無数の虫達。
 

 

(アリにダンゴ虫。彼らも一生懸命生きてんだね)

 


(あ、中途半端なムカデみたいな虫くん、こんにちは)
 

 

自宅の庭の自然と触れ合う22歳。
 

 

しかし、新たな発見と共に悲しい別れ。
 

 

(つうか名前なんてどぅでもいいんだよ!邪魔だし臭ぇんだよ!)
 

 

とか思いながらぶちぶち雑草を抜きまくる俺。
 

 

わりと気持ちいい。


(俺基本虫嫌いなんだよ!岡田家宗家の敷地に勝手に生息すんな!)
 

 

というテンションでウジャウジャのアリとダンゴ虫達にフルスロットルで殺虫スプレーを吹きかける俺。

 


ちなみにキンチョールスプレーは虫に吹きかけてから、死に至るまで時差があるので、草むしりしながら何回も発砲現場を見に行き、少しづつぴくぴくしだすアリさん達を見てました。


俺は残忍非道な庭の魔王。
 

 

本当は引きこもりニートな最長老。


しかし、非情に撤しないといつか人類が植物や昆虫に侵食されてしまうんです。

 


少なくても、僕の家の庭は虫と雑草王国でした。


約3時間に渡る、魔王と王国との攻防戦は終わり、見事魔王の勝利。


熱い夕焼けを浴びながら冷えた烏龍茶を飲み、タバコ吸いながら魔王は思いました。
 

 

(これって22歳の男子にとって、有意義な休日かな……?)


そんな疑問を抱きながら、シャワーを浴びる庭の魔王。


明日何しよ……。

 

 

 

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