(2011年頃クレヨンで描いたイメージ)

 

【『奇跡ノ楽園』という物語】

 

著作の「少年と老婆」、「奴隷区」は、もともと『ある一作品』を書くために書いた、修行のための作品でした。

 

13歳から18歳の間にすべての設定を完成させた「奇跡ノ楽園からはじまる7文字のタイトル」の作品です。

 

しかしその作品は、あまりにも挑戦的でデリケートな内容を含むため「いまの自分が書いたら火傷する」と、十代の時に判断して、封印しました。

 

それから「少年と老婆」を書きはじめた21歳のときに、その作品を掘り起こします。

 

「その作品を書くには、まだ自分には経験が足りない。だから、「王者」「奴隷」「勇者」というテーマの、三つの長編を書いたら、『奇跡ノ楽園』の執筆をはじめよう」

 

と考えたのです。そのための詩を自分に残しました。

 


──王者、奴隷、勇者。

奴隷が道を創り、


王者が行進し、
 

やがて勇者が誕生する。

そして天上に轟く〝奇跡ノ楽園〟が誕生する──。



誰に笑われようとも、この三作品を書き切って、その経験を以って、始祖とする一作品を書くと決めました。

 

原案者が13歳の自分で、30代のプロになった自分が執筆するという、途方もない手法です。

 

その経緯で、「少年と老婆」も「奴隷区」も、それぞれ書籍化させて頂き、またたくさんの方のご協力の下、それぞれのシリーズを、多くの方に愛して頂いております。

 

【つるぎの執筆】

 

2012年頃より、こどものつるぎの序盤の執筆を開始しましたが、この頃より商業作品の執筆のお仕事を多く頂くようになります。

 

専業作家になった兼ね合いで、どうしても依頼頂いた仕事のほうに注力し、無料連載していたつるぎにおいては、長期間、更新を凍結しておりました。

 

正直、読んでいる人はもあまりいないと思っていました。

 

ところが最近になって、ある読者の方からご連絡頂きました。

 

それは「もう5年近く、更新を毎週チェックしている」というつるぎの更新を望んで頂いているご連絡でした。


深く反省しました。

 

いつまでも、一人でも、読者がいる限り、お金が関わってもそうでもなくても、作品を提供しようと昔は思っていたのに。

 

売れることはどうしても大切ですし、シナリオの会社を設立し、プロとして良いものを提供することも大切で、責任結果が問われます。

 

しかし自分で決めた目標をどこか置き去りにしていたのです。

 

そして最も大切な報酬は「読者と自分の楽しい時間」というのが、ポリネシアで楽しい時間を意味する、ネット上のペンネーム「あれぁれぁ」の意味だったのに、

 

いつしかその報酬がすり替わり、自分も読者も近い距離で楽しむ執筆を、どこかで忘れていたのです。

 

今回反省と共に、原点回帰・新鮮さ・挑戦を意識し、改稿した『こどものつるぎ』を古巣であるエブリスタにて公開します。

 

正直執筆はもちろん、内容から掲載媒体まで悩みに悩みました。

 

しかし、とにかく昔ながらの読者の皆さまも、そして新しい読者の皆さまにも、共に楽しんで読んで頂けるよう、制作して取り組み、現在に至ります。

 

『スタイル』

 

文章は敢えて昔ながらの携帯小説の、改行の多いスタイルで、極力万人の方が容易に想像できるくらい、読みやすい、わかりやすい内容を意識して掲載しています。

 

『更新』

 

正直更新は気長に待ってやってください。「まだか」と訊いてくれると、より活力が出るので、たまに声をかけてやってください。

 

『レビュー』

 

また昔のように、読者と共に創る作品を願っています。

 

ご指摘はもちろん、どうか思ったままのもので結構です、ご感想こそ報酬なので、ツイッター、アメブロ、レビュー機能等、気軽に、お声をお聞かせ願います。

 

本日より完全無料で公開です。

 

 

【こどものつるぎ、あらすじ】

 

 

本作は『こどもが思い描いたことが現実になる』という事象を軸にした勇者の物語です。

 

少女はその力で、あらゆる超然を現実にします。

 

ただし、その力は、不幸をも引き寄せてしまうのでした。


難しい話ではありません、つるぎという存在がこどもを守る、ただそれだけの物語です。

 

あなたが思う結末では、きっとないけれど……。
 

 

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