23歳当時、SNSで見かけた人の日記に、おもしろい話題がありました。

 

 

その話の概要は、肉眼で確認できない位置からでも、なぜか女子高生を発見できるという特殊能力を持つおっさんの実話でした。
 

 

僕は仕事中にこの話を読んで、
 

 

(へぇ! こんな不思議な人本当にいるんだぁ!)



と、ふと携帯電話から顔を上げました。

 

 
(あ……こんな身近にいたわ……)
 

 
目の前には、幼なじみにして同僚のケンケンがいました。


 

どん兵衛にわざわざ後のせサクサクかき揚げを入れて、かき揚げには一切手を付けないという愚か者です。
 

 

彼にも不思議な能力がありました。
 

 

彼はなかなか女の子にモテるのですが、今まで付き合った子の10割に浮気されてます。
 

 

ある彼女はキャバクラで働いて、店のボーイと浮気して、そちらと同棲。

 

 

その後、生活苦から元彼であるケンケンに電気代を借りに来たそうです。



ケンケンはお金を貸しました。
 

 

別の子は、ナンパしてきた男と浮気し、見事に僕とケンケンに見つかり破局。
 

 

しかもケンケンが壊したというパソコンの修理費を彼に要求。
 

 

泥沼の金銭トラブルになりました。
 

 

さらに別の子は、半同棲していたものの、ケンケンが帰宅した時にベッドに男が隠れていたという矢口真里の先駆けだったそうです。


 

既に賢明な読者の皆様はお気付きでしょうが、彼は女運が悪いのです。
 

 

というより、女を見る目がないのと、本人にもかき揚げを食べないとか、原因があると思います。 

 

 

ある日、仲間内とその話題になり、僕達は気付きました。
 

 

「という事は、逆に彼が『可愛い』と言った子はダメ女なのではないか?」
 

 

試しに彼に何枚かの女の子のプリクラを見せ、どれが好みか言わせました。

 

 

どれも一般的に可愛い同レベルの選択肢。

 

 

すると彼は見事にダメ女、ビッチな子を選びました。
 

 

実際合コンなどで知り合う子も、彼が可愛いと言う子は、漏れなく悪い意味のビッチです。

 

 

噂を聞き付けた友人達は
 

 

「俺の彼女に会ってくれ!」
 

 

「俺、この子好きなんだけど、写メ見てどう?」
 

 

彼に意中の女性を見せて、警察犬を使った麻薬捜査が行なわれるようになりました。
 

 

それがまた当たる当たる。とんでもない的中率です。
 

 

もうトリュフを探す豚なんか豚カツにしちゃえばいいレベルです。
 

 

僕も興味本意で、当時ネコ語を話す彼女を会わせ、感想を聞いてみました。
 

 

「彼女どうだった?」



『んー、5年後もっと可愛くなりそうだよね!』
 
 

「……………」

 


正解は5年後ですが、この直後別れます。



個人的には当たってました。