僕は、おもしろいものに対しての執着は、人並み以上という自信があります。
お笑いはもちろん、アニメやドラマや漫画でもおもしろいものは大好きです。
そして何より、友人などの身の周りの人間でのおもしろい人は大好きです。
運がいい事に、僕の周りにはおもしろ変態がたくさんいます。
同じ話を鮮魚のごとき新鮮味でおもしろそうに3回話すTJ。
人ん家来たらまずパンツと靴下だけになる金玉の大きなUG。
「タレの付いた焼肉をオカズに、タレ無しの焼肉を食べたい」というグルメな薄いハム。
エスカレーターで小便をした挙げ句、ビックリして見ている野次馬に「見んな! えっち!」と叫んでそのままニューヨークに行った龍神という後輩。
「小倉優子とやりてぇ」と1日に3回くらい言うケンケン。
2分間「ニャー」とネコ語しか話さない当時の元カノ。
天然から芸人まで、数多くのバリエーションを取り揃えています。
多分みんなが芸能界を本気で目指していれば、2~3人はオリエンタルラジオくらい生き残れたと思います。
本題はその中でもぶっちぎりな父の話です。
25歳前後で、僕はようやく自分の父が天然な事に気付きました。
普段は頼りなさげに見えますが、優しくも芯が強く、仕事もできる甲斐性のある人です。
友達に会わせると、もれなくおもしろくて絡みやすいと言ってくれます。
ただ、ものすごく天然です。
よく
「彼女と髪の毛くれ」
って言ってきます。あげれるものなら喜んであげますよ。
僕が5歳の頃。
家族でアウトドア。川へ。
親から少し離れた所で、僕は1人で魚を捕まえようと遊んでました。
しかし足の裏をガラスで切ってしまい大怪我をします。
泣き叫ぶ僕に、近くにいたおばさんが助けてくれました。
僕とおばさんは、50メートルほど離れた両親に「こっちに来てほしい!」と大きく手を振りました。
それに気づいた父が来てくれました。
(あれ?)
しかしなぜかバケツを持ってきたのです。
事に気付いた父はすぐに救急車を呼び、僕は病院へ運ばれました。
無事傷を縫い、一件落着。
そして、病院の廊下で、僕は父に例の疑問を尋ねました。
「何であの時バケツ持って来たの?」
すると父は僕と目を合わせずにこう言いました。
「魚取ったのかと思った……」
「……」
こんな父から僕が生まれた訳ですが、似てるか疑問でしたが、僕の妻からするとそっくりだそうです。
まぁ1番言いたいのは、こんなおもしろくて、息子から尊敬される父親になりたいなってお話。