一人暮らしでしたが、大学卒業を機に、実家に戻る事になりました。
 

 

順調に荷物の整理を進めましたが、冷蔵庫の処分だけがひっかかてました。
 

 

住んでた市では、冷蔵庫の処分を行なっていないのです。

 

 

買った電気屋か、新しく買い替える際にやっぱり電気屋に引き取ってもらわなければいけません。

 

 

ところが僕の冷蔵庫さんは、知人から譲ってもらった物です。
 

 

いったいどうしろと?
 

 

あれだけ冷蔵庫を欲しがり、さんざん利用してたくせに、その3日間
 

 

「こんな事なら最初っからもらわなきゃ良かった、マジいらねー」
 

 

と、自己中さMAXな発言をしてました。

 


挙げ句の果てには不法投棄という、ぶっちぎりで地球に優しくない行為をしでかそうとしました。

 

 

ところが、事態は急変して地球は守られます。

 


たまたま遊びに来た友人が
 

 

「おいの部屋に冷蔵庫欲しいなぁ」
 

 

と言い出したのです。

 


興奮しててそれから先の事はあまり覚えてません。
 

 

わずかに覚えているのは、友人に1000円と冷蔵庫を渡した事と、友人の車に無理矢理冷蔵庫を乗せて、ドアが壊れた事くらいです。
 

 

あら不思議。気づくと冷蔵庫は僕の部屋から無くなってたのです。

 

 

ついでに友達も1人減った気がします。確かな事は、オゾン層がちょっぴり守られた事です。 
 

 
こうして、無事冷蔵庫も処分し、全ての荷物もクロなんとかヤマトさんに送ってもらいました。
 

 

後は、このだらしない自分を新幹線に乗っけるだけです。
 

 

しかし何か忘れてる気がしました。

 

 

(あっ)

 

 

思い出しました。
 

 

滞納してる新聞代と水道代の支払い、すっかり忘れていたのです。

 


急いで連絡しましたが、爆烈の運の悪さで、なぜか全ての機関が電話に出ない。 
 

 

結局、明日に持ち越しです。

 

 

僕は何も無い部屋で一晩を過ごす事が確定しました。

 


音楽が聞きたいけどコンポありません。アイフォーンが出るのはこの1年後です。

 

 

見たいけどTVありません。

 


自分の部屋にいるのに気分は漂流教室。

 


なんかつい最近も、電気止まったと勘違いしてこんな体験した気がします。

 

 

やることないので、近所のBOOKOFFで恐い漫画を読みあさってました。
 

 

それがいけなかった。
 

 

マジ恐い。

 

 

深夜、暗い部屋で、カーテンの無い窓を3分見てみてください。

 

 

普通の人ならたぶん耐えられなくなるくらい恐くなります。
 

 

孤独と恐怖の中、心の中で僕は反省しました。
 

 

(もう、友達に冷蔵庫を押しつけた挙げ句「そのシャネルのネックレスをくれ」なんて言いません……ごめんなさい)