最近、とても気になっている事がある。


その事を一度考えると頭から離れなくなる。


それはある日、僕のアパートから目と鼻の先にある『スギ薬局』に行った時から始まった。




いつものようにスギ薬局で食材を選んでいる時、突如僕の耳の中に飛び込んできたそれは、僕の心を一瞬にして奪った。




「ポッポッポポポ松茸~♪ポポッポポポポ松茸~♪ポッポッポポポ松茸~♪ポポッポマツタッケ~♪」




店内で繰り返し流れる、若い女性ヴォーカルの『松茸ソング』 。


30秒に満たない短い歌なので、有線で流れるようなJPOPなどではなく、どうやらスギ薬局専用の歌のようだ。


その『松茸の歌』とおぼしき謎のBGMに、僕は一瞬にして心奪われた。




しかし、スギ薬局に松茸は売ってない。


松茸どころか、シメジやなめこといった『松茸めいた物』すら売っているのを見た事がない。




では何故に、スギ薬局は「松茸、松茸」と連呼してまで、松茸をアピールする必要があるのだろうか。


スギ薬局の社長がとにかく無類の松茸好きの『松茸狂い』で、もう寝ても覚めても頭の中は松茸の事ばかりで、ついに『松茸の歌』まで作ってしまったのだろうか。


だとしたら、スギ薬局を辞めて松茸屋をやるべきである。




だが、さすがに『社長が松茸好き』というだけで、店内で『松茸の歌』を流すとは考えづらい。





他の可能性があるとすれば、スギ薬局と松茸協会の間に何らかの癒着があって、スギ薬局店内でさりげなく『松茸の歌』を流す事で、無意識に客の『松茸欲』を掻き立てようとでもしているのであろうか。(そもそも『松茸協会』なるものが存在するのかも不明だが。)


しかし、スギ薬局から出てきて

「ま、松茸!!!松茸が食べたいわ!!!ま、松茸を…松茸をちょうだい!!!!松茸をちょうだい!!!!ちょうだい!!!松茸!!!!」

と叫んでいる松茸狂いの主婦を、僕は見た事がない。


少なくとも、僕自身もその歌を聞いて「松茸を食べたい!」と思った事はない。


そう考えると、あの歌を聞いて『松茸欲』が掻き立てられるとは考えづらい。



ますます謎が深まる。




しかし、真相を知っているであろうスギ薬局の店員に

「なんで店内で松茸の歌が流れてるんですか?社長は松茸狂いなんですか?」

と唐突に聞く勇気を、僕は持ち合わせていない。


そこで、僕は手がかりを得るべく、もう一度『松茸の歌』をしっかり聞きなおそうとスギ薬局へ向かった。




しかし、何故かその日は『松茸の歌』は流れていなかった。


どうした事だろうか。


社長が今度は舞茸にハマリ、松茸熱が冷めてしまったのであろうか。


仕方が無いのでその日は調査を終了し、僕は日を改める事とした。




そして翌日。




「流れている!!」


入店と同時に、僕の心は躍った。


松茸の売っていないスギ薬局店内に鳴り響く『松茸の歌』。


僕はアイスを選んでいるフリをしながら、全ての神経を『松茸の歌』に集中させた。




すると、一つ気付いた事があった。


『松茸の歌』が流れた後に、決まって

「今日はポイント5倍デー!!」

という男性のナレーションが入るのだ。


どうやら『松茸の歌』は、ポイント5倍の日にだけ流れるようである。


ポイント5倍デーと『松茸の歌』には何か関係があるのだろうか。




そこで僕は、さらに意識を集中させて聞いてみた。


これほど真剣に聴覚を集中させたのは、中学時代の昼休み、光ゲンジか誰かの歌の中に「センパイ…」という幽霊の声が入っている、というのを友達のウォークマンで聞いた時以来である。




すると、なんという事だろう。


歌の最後らへんの

「ポポッポマツタッケ~♪」

と歌っていると思っていた部分が

「ポイントマツタッケ~♪」

と言っているように聞こえるではないか。


とりあえず、やはりポイントに何か関係があるようだ。




だが『ポイント松茸』とは、一体どういう事なのだろうか。


ポイントの代わりに、松茸をくれるとでもいうのであろうか。


となると、約5000ポイント貯まった僕のポイントカードは、松茸5000本という事なのか。


だとしたら、1日1本食べたとしても5000本食べきるまで、約13年7ヶ月かかるではないか…。




そんなにいらない。




いくら高級食材の松茸といえど、1ヶ月で30本も食べた頃には確実に飽きるであろう。


では残りの4970本はどうすればいいのか。


部屋の四隅にオブジェとして飾っても、まだ4966本残る。


外出中、何かの理由で急遽松茸が必要になった時の事を考えて、カバンに1本常備しておいたとしても、

それでもまだ4965本ある。


玄関のコンクリートの隙間からアリが出入りしているので、そこに松茸を詰め込んで隙間を埋めたとしても、まだ4964本。


そういえばテレビの横のスペースが少し物悲しいので、そこに2本飾ったとしても4962本残る。


特に意味はないが、松茸を糸で縛り、天井からぶら下げておくのに30本使ったとしても、それでもまだ4932本残るではないか。




もうこれ以上の松茸の使い道を、僕は知らない。




あとはもう、残った4932本の松茸を組み合わせて巨大なガンダムを作るとか、そういう事以外の使い道はないだろう。




とりあえず、本当にスギ薬局のポイントが松茸になるのであれば、大変な事になるのは間違いない。




ポイント5倍デーだけに流れる、謎の『松茸の歌』。


そもそも「松茸」と聞こえる部分が、果たして本当に「松茸」と言っているのか。


まだまだ謎は多いので、今後も引き続き、解明に向けてスギ薬局に通ってみようと思う。




そして、その謎が解明される頃には、おそらく…




10000松茸ポイントを超えているのだろう…。





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