どうも、はにです。11月23日から3日間、広島大学の東広島キャンパスにて第100回中四国学生将棋大会が行われました。より詳しい内容については後輩達が書いてくれると思うので、私は自分の将棋や思いを中心に書かせていただきます。なお、オーダーや個人成績に関しては将棋部Twitterに載っているのでもしよければそちらも見てください。

 

はじめに、今回運営をしていただいた広島大学将棋部の部員さんやOBの方々、並びに中四国理事長に御礼申し上げます。本来今年の秋中四は10月初頭に鳥取市で行われる予定でしたが、台風が近づいている影響で延期となりました。準備期間が約一ヵ月しかないという中、広島大学さんが快く引き受けていただいたことで無事開催の運びとなりました。本当にありがとうございます。また、参加者のことを考慮して中止という判断をしていただいた鳥取大学将棋部さんにも感謝申し上げます。

それと大学将棋では高校の時と違い、社会人でなく私たちと同じ大学生が運営をボランティアに近い形でしています。運営側は責任が重いだけで見返りのようなものはほとんどありません。こういった事情を参加者も理解した上で運営に協力し、マナーよく会場を使うなどの意識がもっと大切だと思います。

 

大会前

岡大は西日本大会出場はしたものの、春は中四優勝を逃してしまいました。今回の記念すべき100回中四、そして私にとって最後の中四、A級団体戦での優勝はなんとしてもしたいと思っていました。しかし他大学との戦力差を考えると優勝確率は15%程度、私と藤井、水口の三人が5-0を達成すれば大きく可能性を高められると考えていました。

 

大会当日

初戦は徳島大学さん。手の見えない中でのオーダーの当たりとしてはまずまずでした。私の相手は大谷さん。徳大のエースで、これでなんと4度目の対戦。実は中四国大会で一番対戦しています。最初の2回はなんとか勝っていましたが、今年の春には痛い逆転負けを食らっており、今回は何としても勝ちたいと思っていました。戦型は私の銀冠穴熊にノーマル三間飛車。この形はどちらを持ってもよく指していますが、基本的には居飛車に分のある将棋だと思っています。

終盤の入り口を迎えた上図。34飛車を44へ動かしたのですが、これが疑問手。74の金を負担にしたまま飛車を成ろうという意図でしたが、そこで64角と好位置に角を据えられ、55歩で銀を殺す手を見せられて困りました。ここでは55銀とぶつけ、同銀に74飛車と金を取るのが単純明快で優勢でした。ただ、64角に76銀!というのが好手で、75歩に87銀と引いて55に打たれる歩を使わせておけば優勢を維持できたようです。64角以降も優勢な局面はあったのですが、74、54の金銀が負担でなく厚みと化して攻防に効いてしまい、勝ちにくい将棋になって負け。チームは逆転負けが相次いでの2-5負け。早くも苦しい立ち上がりとなりました。

 

次戦は松山大学。ここでは中四名人の佐々木さん対私、強豪の中村さんと藤井の対決を予想していましたが、向こうに少し勘違いがあったようで一つずらされ、私は1回生の高橋さんとの対局に。私の居飛車穴熊に相手の四間飛車+高美濃という戦型でしたが、向こうに攻め急ぎがあり、素早くカウンターを決めての勝利となりました。チームは藤井が中村さんに勝ち、池原、利根川も勝って5-2。負けたものの本池が佐々木さん、入江が主力の三代さんに奮闘していたのはこちらとしても元気をもらいました。

 

三戦目は愛媛大学。私の予想では一番優勝確率が高いのは愛大さんだと考えており、最大の敵だと思っていました。向こうも初戦で広大さんに負かされており、11敗同士、ここは勝負どころです。

私の相手は宮地さん。去年の秋中四では負かされており、大谷さん同様、何としても勝ちたいと思っていました。戦型は相手の後手一手損角換わり。振り飛車党だと思っていたらまさかの居飛車で驚きました。私は練習将棋では相居飛車をよく指しているのですが、公式戦では1年生以来ほとんど指しておらず、かなりドキドキしました。

早繰銀で対応して上図。23歩が悪手で21角と打てて良くなったと思いました。ここでは25歩と上から打たれるのを気にしておりそれなら難しかったです。以降は玉形の安定した私の方が勝ちやすく、リベンジを果たせました。

ここで1年生の鈴木が逆転でA級初勝利。しかしチームは3-4負け。惜しくも敗れてしまいました。

 

四戦目は山口大学。前回の優勝校です。ここで1時間以上スケジュールが遅れているため、持ち時間が25分60秒から15分60秒へ変更に。私の相手は横江さん、同学年ですが指すのは初めてです。戦型は私の居飛車に相手の角交換四間飛車。序盤から早めの戦いになりましたが、相手に誤算があり銀得となって幾ばくも無く勝ちに。チームも5-2勝ち。

この時点で岡大は22敗ですが、ここで3連勝中の広大さんに土がつきました。よって最終戦で愛媛大学さんが山口大学さんに敗れる、そして徳島大学さんが松山大学さんに敗れて、更にこちらの勝ち星が多ければ優勝という、わずかな可能性が生まれました。望みの薄い中で気力を振り絞るのは辛かったですが、奇跡を信じて最終局へ臨みました。

 

最終戦は広島大学。4期連続での最終対決です。中四大会最後の対局相手は鍋谷さん。向こうのエースで、大会などで会ったらいつも仲良くしてくれて、ずっと団体戦で当たるを楽しみにしていました。戦型は私のノーマル三間飛車穴熊に相手の銀冠。ここで学生名人を取ったエース戦法で挑みました。

上図、ここで先に65歩と突くほうが良かったです。単に37角と上がったために36銀と打たれる筋を気にすることとなりました。中盤に進み、ここで45角と打たれたのが好手。27の歩を削る手が嫌味でこれで互角にされたと思っていましたが、実際にはまだこちらが良かったようです。具体的には41角成として、同玉に22銀、83飛車と逃げる手に46金と打つ。かなり難しい手順ですが、自分好みの指し手なので気づかなかったのが残念です。本譜は弱気な対応で本当に互角となりました。

終盤になり、上図、ここで41銀が決め手だったようですが、全く見えてなかったです。その後相手の粘りに手を焼いてついに逆転されました。

そして上図、ここで35同香、36歩と打ったのですがこの瞬間が甘いので38歩を利かされていたら負けでした。38歩も手筋で難しい手ではないのですが、朝から戦い続けて、とっくに夜となり、この対局も早い段階でお互いに秒読み。そんな中では指すことができずとも仕方なかったかもしれません。実戦は最後に受け間違いがあり、ぎりぎりの勝利。チームは底力を見せての5-2勝ち。江島は瀬戸川さんに負け。今回は勝ち星なしでしたが戦う理事長として来年の活躍を楽しみにしています。

佐藤と山本は出番がありませんでしたが、不満を言わずオーダーを取るなどをしてくれて、とても助かりました。

 

・・・しかし徳大対松大は松大さんの43勝ちになったものの、結果として愛大さんが最終戦勝利を決めており優勝、よって岡大はA級団体戦準優勝という結果で終わりました。ちなみにC級は入賞を逃しましたが、B2級では岡大Bが優勝という好成績を収めていました。(続く)

 

はに@懇親会楽しかったです。