あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします。どうも羽仁です。12月26日から28日まで三重県四日市市の三重北勢地場産業振興センターで学生王座戦がありました。その数日前には十傑戦と女流戦もあり、岡大の先輩や中四国の選手の方が活躍されていました。遅くなりましたが、大会レポを書こうかと思います。


~大会前~

今回も秋中四同様自分はオーダー作成とオーダー決めに携わりました。まだやはり一人でするには不安だったので、先輩方に助けてもらいながらしていきました。また、今回はチーム順位7位、個人成績7-2以上を目標に大会へと臨みました。


~一日目~ 

1回戦対京都大学
水口●ー村上○
藤井●ー高橋○
佐々木●ー杉野○
伊藤○ー草間●
山崎●ー林○
藤吉●ー河合○
羽仁○ー金谷●


初戦の相手は京都大学。富士通杯の時も初戦で当たった大学ですが、更には自分は相手も富士通杯と同じ方でした。前回は負けたのでリベンジを狙いひそかに闘志を燃やしていました。戦型はこちらの先手石田流に相手の向かい飛車で相振り飛車に。ところが序盤でいきなり1歩損してしまい不利に。しかしそこから差を広げられないように粘り終盤を迎えられました。すると相手の方が小ミスを連発しついに逆転に成功。以下は手堅く勝ち切りました。チームは伊藤先輩も勝ちましたが2-5で負け。良いスタートダッシュを切ることはできませんでした。


2戦目対名城大学
水口●ー国保○
藤井●ー田畑○
佐々木●ー國分○
伊藤●ー黒川○
山崎●ー服部○
藤吉●ー大村○
羽仁○ー久野●

2戦目の相手は名城大学。選手層の厚さは全国でも屈指の強豪校だと思います。(実際、今回は十傑戦で國分さんが優勝し、この学生王座戦でも名城大学は優勝をしました。)自分の相手の方は元奨励会の方。オーダー交換の際の人柄の良さが印象に残っています。戦型は自分の居飛車穴熊に相手の三間飛車。相手の方の形は自分もよく指すのでされたら嫌だと感じている仕掛けをしたところ有利になることができました。しかしそこからこちらの緩手が続き、形勢は急接近。しかしやはり居飛穴は遠く、更には相手の方の大ポカで角をタダで召し取り必勝に。以下は手堅く指して勝ちに。ただチームは1-6負けに。名城大学はどの選手も強いのだと痛感しました。


3戦目対北海道大学
⚫水口ー⚪三歩一
⚪藤井ー⚫田邉
⚫佐々木ー⚪大澤
⚪伊藤ー⚫藤野
⚫山崎ー⚪中川
⚪羽仁ー⚫松本
⚫笠見ー⚪吉岡

3戦目の相手は北海道大学。富士通杯では岡大は勝利をしたので苦しいながら今回も勝つことができれば、と思っていました。自分の相手はまたもや富士通杯と同じ相手。前回は相振り戦でしたが、今回はこちらの居飛車穴熊模様に相手の藤井システム。98香車と上がった瞬間に仕掛けられてかなり難しい、あるいはこちらがやや苦しくなるかと思っていましたが、相手の方が攻めを妥協したためこちらが優位に。そこからこちらも少しミスをしたのですが、大勢に影響はなく、勝ちに。しかしチームは3-4負けに。


結局一日目は岡大は1勝もすることがなく終わりました。自分は運よく3連勝したのでこのままの調子でいければと思っていましたが・・・


~二日目~

4戦目対早稲田大学
⚫水口ー⚪高橋海
⚪藤井ー⚫仲津留
⚫伊藤ー⚪浅倉
⚪山崎ー⚫川崎
⚫藤吉ー⚪原
⚫羽仁ー⚪足立
⚫笠見ー⚪北村


4戦目の相手は早稲田大学。富士通杯には出場していなかったものの全国を代表する強豪校だと思います。自分の戦型はこちらの先手中飛車に相手の左美濃。あえてバラバラな形で待って相手の仕掛けを誘う作戦が功を奏し優勢に。更には時間も15分ほど残しており勝ちを確信していました。しかしその後急所の局面でノータイム指しでミスをし、難しくなった局面で長考しはじめその挙句にミスをするという愚行により大逆転負け。この早稲田戦に自分の今後の課題を感じました。チームは2-5で負け。やはり将棋はどんなに中盤までで有利になったとしても終盤でミスしたら負ける、終盤が強い人が最後に勝つのだと再認識しました。


5戦目対金沢大学戦
⚪水口ー⚫石川
⚪藤井ー⚫坂口
⚫伊藤ー⚪金川
⚫山崎ー⚪浅田
⚫藤吉ー⚪西澤
⚪羽仁ー⚫松野
⚪笠見ー⚫岡


5戦目の相手は金沢大学。大会も折り返し地点に立ち、この一戦は正念場だと思い対局に臨みました。自分の戦型は相手の力戦系の居飛車にこちらのひねり飛車。序盤で作戦勝ちになり、更に時間も30分差をつけて(今回の大会は持ち時間40分60秒でした。)いましたが、そこから不用意に動いてしまい、更には相手の方の辛抱強い差し回しにより一気に劣勢に。負けを覚悟しましたが、相手の方に緩手が続き、かなり形勢を挽回しました。しかしまたもやこちらがミスをしてしまい、今度こそ負けたと思ったのですが、終盤で相手の方が手堅くいこうとしすぎてようやく逆転。ところが最後に下駄を預けられたときに詰めろをかければよかったものを詰まない相手玉を詰ましに行ってしまいました。しかし念のために自玉を安全にしながらの攻めをしたので逆転には至らずなんとか勝ちきれました。後で棋譜を付けたところ235手という長手数の激戦でした。更に対局後に聞くと自分の対局を残して3-3の状況だったらしく負けたらマジものの戦犯となるところでした・・・チームは4-3で大会初勝利!


6戦目対立命館大学
⚫藤井ー⚪大平
⚫佐々木ー⚪新貝
⚫伊藤ー⚪櫻井
⚫山崎ー⚪長森
⚫藤吉ー⚪山本
⚫羽仁ー⚪星田
⚫笠見ー⚪銭本


6戦目の相手は立命館大学。富士通杯の優勝校で、岡大は前回0-5のストレート負けを喫しています。今回こそは少しでも食らいつけるように、と思っていました。自分の相手はまたまたもや富士通杯と同じ相手。戦型は相手の先手番一手損角換わり。通常の角換わりの先手を持つことになったのでプロでも指された仕掛けを決行、ただその直後の24歩の突き捨てに同銀と応じたのがまずく(正着は同歩でした。)自信のない局面が続きました。しかし実際にはかなり難しかったようで更にはソフトにかけてみたところこちらのほうが優位という結果が出て驚きました。実戦はこちらが何度かミスをして、終盤では相手の方に金のタダ捨ての妙手を指されて負けに。リベンジを果たすことはできませんでした。チームも0-7負け。前回同様ストレート負けをしてしまいました・・・


二日目を終えて一勝を挙げたものの勝ち数が少なすぎて最下位が濃厚な流れとなってきました・・・また、自分も4-2と初日ほど勝っておらず個人目標達成も難しくなりました。


~三日目~

7戦目対福岡大学
⚫藤井ー⚪後藤
⚫佐野ー⚪佐伯
⚫伊藤ー⚪岡部
⚪山崎ー⚫筒井
⚫藤吉ー⚪金子
⚪羽仁ー⚫安藤
⚫笠見ー⚪大里


7戦目の相手は福岡大学。前回の富士通杯には早稲田大学同様出場していませんでした。自分の相手の方は先手でも後手でも石田流を指す方で強豪を何人か倒していました。なので石田流だけは避けようと思い飯島流引き角戦法を指すことにしました。引き角戦法は指したことは今まで一度もなかったのですが、何度か棋譜を見たことがあったのでその感覚を頼りに指し進めていきました。相手の方は向かい飛車で対抗してきましたが、中盤でこちらの角銀交換の強襲が決まり、優勢に。以下は堅陣を頼りに攻めまくり勝ちに。今大会では最も出来の良い快勝譜となりました。しかしチームは2-5負けでした。


8戦目対東京大学
⚫藤井ー⚪安沢
⚫佐々木ー⚪石井
⚪佐野ー⚫村上
⚫伊藤ー⚪宮下
⚪山崎ー⚫北出
⚫藤吉ー⚪木場
⚫羽仁ー小山


8戦目の相手は東京大学。前回の富士通杯では岡大が奇跡的に?勝利したので今回も大金星を狙いに行きました。戦型は横歩取りでこちらの後手33角型空中戦法。序盤で相手が突っ張った手を指したので咎めに行こうかと思ったのですが反撃を必要以上に怖がり結局断念、(咎めに行けば優位になれたはずでした。)持久戦調にしていったのですが作戦負け気味に。やはり1歩損をしている側がゆっくりした流れにもっていくのは良くなかったです。しかし中盤相手の方が攻めあぐねてこちらが優位にできそうでしたが、小ミスを連発。はっきり不利にしてしまい、以下は負けに。チームも2-5で負けましたが佐野先輩が学生名人に勝利するという快挙を!ただ、こちらのエース二人が勝っていればチームも勝利していたので自身のふがいなさを感じました。


9戦目対東北大学

●石井―◯平野
◯水口―●島田
◯藤井―●阿部
◯佐々木―●永澤
●佐野―◯尾形
●藤吉―◯小菅
●羽仁―◯白川

最終戦の相手は東北大学。この時点で岡大は最下位が決定していたので今後のことを考え、1,2回生中心のオーダーで行きました。しかし、オーダー交換の時すでに自分は体力が限界を迎えフラフラな状態になっていました・・・。自分の戦型はこちらの先手中飛車に相手の居飛車急戦。自分は頭が回っておらず、無理気味の攻めをしたところ相手の方の指し回しは逆に冴えわたりきれいに反撃されて短手数で負けに。2切れの将棋よりひどい内容でした。持ち時間もこちらが8分ほど残しており、一番最初に負けるという大失態をしてしまいました・・・。相手の方はもちろん、出番を譲ってくれた先輩方にも申し訳なく今大会の最も反省すべき一戦でした。そしてチームも3-4負け。完全に自分が戦犯でした。


~総評~

まず4回生の先輩方お疲れ様でした。そして本当にありがとうございました。ただ、結果は勝ち点1、総合成績19-44の最下位で非常に残念な結果となってしまいました。また自分としても5-4で勝ち越しはできたものの目標の7-2に届かず残念でした。(正直自分の当たりはかなり緩く8-1は狙えるほどだったと思います。)来年度以降は主力が4人も抜け中四国大会でも厳しい戦いが予想されます。しかしまた勝ち抜いて行き富士通杯、そして学生王座戦の場に戻ってきたいと思います。以上自分視点の大会レポでした。


羽仁@今回の課題:勝っても謙虚に、ノータイム指しをしない、そして体力を最後の一局まで切らさない。