ども、お好み焼きの豚肉は混ぜ込まない派の岡田達也です。
昨日は仕事休みだったのでジムに行った。
ジムでただ一人、会うと挨拶するおじさんがいる。
名前さえ知らないが、おそらく僕よりも10歳ほど上の方で、とても長身で細身なので、僕は心の中で「ルパン先輩」と呼んでいる。
たまにする世間話で、二人とも「酒好き」という共通項を見つけたが、それ以外は何も知らない。
昨日もルパン先輩に会って挨拶し、ストレッチマットの上で並んでストレッチしていると先輩が話しかけてきた。
「そういえばね、昨日、キリンビールから一番搾りが届きましてね」
「へぇ」
「実はこれ、懸賞に応募して当たった商品なんです」
「えぇ~、いいなぁ!」
「缶ビール1年分が当たったんです」
「それはすごい……。365本送られてくるんですか?」
「いや、24本入りが毎月一箱ずつです。で、昨日のが12箱目、つまり最後の一箱でした」
「なるほど。僕は懸賞に応募したことがほとんどないんですよ」
「けっこう当たりますよ」
「えぇ? 本当ですか?」
「我が家はこれが二度目です」
「すごい! うらやましい! 先輩、持ってますね(笑)」
「いやいや。実はね、持ってるのは私の家内でして……」
「と、言いますと?」
「懸賞は、私の名前と、家内の名前と、両方で応募するんです」
「はい」
「ですが、当たったのは二度とも家内の方でした」
「それは偶然でしょう」
「いや、それがですね、二度目の当選のあと「これはちょっと確かめてみよう」ということになりまして」
「はい」
「私たちの知り合いが懸賞に応募するというので、応募用紙の書き込みだけ私と、私の家内が代筆してみたんです。私はご主人のもの、家内は奥様のものを」
「ま、まさか……」
「はい。家内が代筆したほうは当選しました」
「す、すごい」
「ね? けっこう当たるでしょ?」
「いや、それは「けっこう当たる」のではなく「奥様が当たる」んだと思いますよ」
「(笑)」
「僕は持ってないので当たらないと思います」
「そんなそんな」
「ところでーー」
「なんでしょう?」
「今度、奥様に代筆お願いしてもいいですか?」
「……本気じゃないですか」
*
人生で、運を味方につけた覚えが一度もない。
昔、声優の緒方恵美ちゃんに
「たっちゃん、私に触ってから(パチンコの)『エヴァンゲリオン』を打つと出るよ。みんな勝ってる」
と囁かれて試したものの、勝てなかったくらい私は持っていない男だ。
しかし、1年分のビールは魅力的なので応募はしてみようと思う。
どなたか懸賞に強い方、代筆してもらえませんか?
では、また。
追伸
オンライントークショー東京砂漠
次回は7月4日(木)19時30分スタートです!