ども、岡田達也です。

 

 

 

 

昨日は兄との面会日。

 

我が兄・浩一くん(61)は生まれつきにして知的・身体的に障がいがあるので

 

現在は養護施設のお世話になっている。

 

朝8時30分、浩一くんの住むホームに到着した。

 

いつもお世話になっているスタッフのHさんと一緒に浩一君を車に乗せた。

 

浩一くんもすっかりおじさんになり、病気で寝込んだ関係もあってフレイルが進行している。

 

車に乗せるだけでも一苦労だ。

 

なんとか後部座席に座ってもらい出かけようとしたら、隣の建物から出てきた見知らぬ男性スタッフさんに声をかけられた。

 

「ヘルパー外出ですか?」

 

Hさんが答えた。

 

「いえ、こちらは岡田浩一さんの弟さんです」

 

「おおっ、そうでしたか」

 

「これから二人でドライブに行かれます」

 

挨拶した。

 

「はじめまして。いつも兄がお世話になっています」

 

「そうですか、岡田さんの弟さんでしたか」

 

「はい」

 

「お父様はお元気ですか?」

 

「来月91歳を迎えますが頭はシャキッとしています」

 

「それはすごい」

 

「でも、さすがに体が弱ってまして。今は家の中でも車イスで生活しています」

 

「そうでしたか」

 

「浩一くんと同じです」

 

「(笑)。岡田さんのお父さまとお母さまはねーー」

 

「はい」

 

「何かしらの行事があると必ず二人揃って参加してくださっていました」

 

その話は知っていた。

 

亡き母・秀子さんから出かけるたびに報告があったし

 

数枚だけど三人が写っている写真が残っている。

 

「そうみたいですね」

 

「そんな親御さん、他におられません」

 

もちろん家族の数だけ事情はある。

 

私だって今はレクレーションなどの行事には顔を出せていない。

 

仕事を辞めてしまえばいくらでも自由はあるが、まずは生きるために働かなければならない。

 

だからせめてもの代わりに私の都合に合わせて月一で会いに行ってるのだ。

 

「私はなかなか顔を出せなくて」

 

「いや、ええですええです」

 

「正直、父親を連れてくることももうむずかしくて」

 

「いや、無理されんでええと思います」

 

「……」

 

「ご両親があれだけ多くの行事に顔を出してくださったというのは本当に頭が下がります」

 

「そうですか」

 

「えぇ。浩一さんには十分伝わってると思いますよ」

 

「だといいんですけど」

 

「それにーー」

 

「?」

 

「今はこうやって弟さんが会いに来てくださってる」

 

「えぇ、まぁ」

 

「ゆっくり走ってきてください」

 

「ありがとうございます」

 

 

 *

 

 

繰り返しになるけどーー

 

家族の数だけ事情はある。

 

だから無理強いするのはちがうと考える。

 

ただ、そんな中で隆夫さんと秀子さんは必ず顔を出していたという事実を

 

改めてスタッフさんから聞かされて心の中で頭が下がった。

 

もちろんそれは仕事をリタイアしていたからこそ可能だったんだけど。

 

 

両親と同じことはできない。

 

だから私は私のやれることをやろうと思う。

 

身体が動く限りは。

 

きっと秀子さんは

 

「いい、いい、無理しなくていい!」

 

と言うだろうけど

 

最後は「ありがとうね」と言ってくれるはず。

 

 

ほんの少し

 

小さじ一杯ぶんだけ

 

隆夫さんを見直した昨日でした。

 

 

 

 

では、また。