ども、昔は場当たりが嫌いだった岡田達也です。




昨日は鳥取県米子市へ。

臨時コーチとして関わっていた『鳥取県西部地区高等学校演劇部合同公演』の初日を見届けるため。

初日は13時30分開演。

朝の9時30分に劇場入りし、そこから12時までの2時間30分

最終舞台稽古から参加させてもらった。


「2時間30分」なんて、退屈な仕事とか授業なら死ぬほど長く感じる時間だけど、

本番前の2時間30分なんて全く足りない。

一瞬で過ぎ去っていく。


その限られた時間の中での取捨選択。

何を拾って、

何を捨てて、

何を妥協して、

どこまでこだわるのか?

僕はあくまでもお手伝いの身だから、出過ぎたことをする権利なんて無いのは承知していたつもりだけど、それでもついつい粘ってしまった。


例えば役者に対して、

「こんな動きを足してみようか?」とか

「ここはお客さんに顔見せてね!」など

「そんな細部はどうでもいいだろっ!」みたいなところに首を突っ込み、

音響さんには「そこのSEは3デシ上げて入れてみよう」など勝手な要求を言い放ち、

終いには、本番直前だというのに新たな照明プランを思い付いてしまい、ダメ元で提案してみたところ、劇場スタッフさんが全面的に協力して下さって、新たな明かりが加わった。

照明を担当していた子には余計なキューを増やしてしまって申し訳なかったけど、どうしても役者がカッコよく見える方を優先したくなったのだ。


わかってる

わかってる

それをやらなくても芝居の大勢に影響は無い。

なんならミスが少なく初日を迎えるためには、余計な変更点など増やさない方がいい。

 

それは、経験上、痛いほど知っている。


でもね、

 

一言アドバイスしただけでグッと芝居が良くなったり、

 

少し照明を変えただけで見え方が劇的に変化したり、

 

そんなのを目の当たりにしてしまうと「もっと、もっと」と思ってしまう。

 

それらは、お客さんが気付くかどうかもわからないような些細な変化でしかないんだけど、芝居なんてその積み重ねでしかない。

 

そこを放棄したら、そこで終わる。

 

 

 *

 

 

平日の昼間という時間帯だったこともあり、

 

客席の顔ぶれは、出演者の家族や、学校の友達や、演劇部のOBがほとんどだったように思う。

 

つまり、味方だ。

 

「過度な期待感」というより「みんながんばれよ」みたいな空気感が強く感じられた。

 

そのおかげだろうか?

 

芝居は実にノビノビやれているように見えて、

 

(少なくとも僕には)

 

贔屓目ではなく、とても面白かった。

 

 

「役者たちが魅力的に見えるお手伝いができたんじゃないか」

 

と、自画自賛しながら

 

(得意技なんです)

 

帰宅の途についた。

 

 

最後になりましたがーー

 

呼んでくださった先生方

 

がんばってくれた高校生たち

 

わがままを聞いてくださった劇場スタッフのみなさん

 

楽しい時間をありがとうございました!

 

 

 

 

では、また。