ども、ほうれん草の値段が下がってきたのがうれしい岡田達也です。




我が父・隆夫さん(88)は、

8月末にコロナに感染し緊急入院した。

現在、介護医療院にて療養・リハビリ中。


 *


昨日

これから先、隆夫さんと私が大変お世話になるケアマネージャーのNさんが、隆夫さんの病院へ面会に行かれた。

隆夫さん本人が、どれくらいの介護を必要としているのかを確かめるために。

本来なら立ち合いたいところだったけど、どうしても仕事の都合がつかなかったので、直接会って話をしてもらうことにした。


 *


一昨日

僕は隆夫さんの見舞いに行っていた。


「じゃ、明日は立ち会えないけどよろしく頼むね」

「あぁ」

「Nさんに「お世話になります」ってちゃんと言っておいてね」

「わかっとる、わかっとる」

「Nさん、将棋が指せるらしいから、デイサービスに通うようになったら、相手してもらえると思うよ」

「ホントか!?」

「うん。お相手しますって言ってたから」

「ってことは、よほど腕に自信ありってことだなぁ(笑)」

「……どうしてそうなるの?」

「「お相手します」って! その言い方、よっぽどだで!」

「いやいや」

「相当強いな(笑)」

「まってまって。「父は囲碁と将棋が好きなので、デイサービスで相手できる方がいれば有り難いです」って言ったら、「通われている方の中にはいないと思いますが、私は少しだけ将棋ができるのでお相手します」って言ってくださっただけで」

「いや~、強そうだなぁ(笑)」

「それはわからないけど。明日、訊いてみたら? 「お強いんですか?」って」

「そんなこと訊けんわよぉ~!」

「どうして」

「訊けんわよぉ~!」

「だ・か・ら、どうして!」

「Nさんもプライドがあるだろうけなぁ!」

「……は?」

「強いとも弱いとも言えんだろうし。グフェフェフェフェ(笑)」


わからん……

この感覚が僕にはわからん……


新たな将棋相手ができる喜びは理解できる

その相手が“ある程度手強くあってほしい”ってのもわかるよ

たしかに力量に差がありすぎるとゲームは白熱しないものだしね

だからって、自分の望む通りの力量を勝手にでっち上げるんじゃないよ

Nさんがどれほど強いかなんて俺にもわからないんですけど……


「今から散髪してくれ」

「……へっ?」

「散髪」


たった今、明日のケアマネさんの話をしてたとこですけど


「この間、切ったばかりだよね?」

「明日、新たな相手と対面するのに、キレイにしておきたいが」

「……」

「切ってくれ」

「はぁ」

「藤井くん(藤井聡太8冠)も、対局前には髪の毛を切っとるだろうしなぁ!」

「……藤井くん、切ってるかな?」

「切っとるにきまっとるわよ~!」

「いつも髪の毛長い気がするけど……」

「いや、タイトル戦の前には切っとる!」

「今、王将戦の最中だもんね」

「切っとるな」

「……」

「切ってくれ」

「わ、わかった」

 

 

 *

 

 

伊達男の本領発揮なのか?

 

新たな対戦相手への敬意なのか?

 

散髪が好きなだけなのか?

 

僕は、先日切ったばかりの髪の毛を、少しだけカットした。

 

ま、小奇麗にすることは悪いことじゃない。

 

 

まだケアマネージャーさんから連絡をもらっていないが、

 

どういう印象を持たれたのだろう?

 

ちょっとドキドキしている。

 

隆夫さんが余計なことを口走ってなければいいが……

 

 

ってことで、また一退院に向けて歩前進しました。

 

 

 

 

では、また。

 

 

 

 

追伸

 

オンライントークショー『東京砂漠』

 

次回は2月12日 18時30分スタートです!

 

ゲストは前田綾ちゃん

 

そして今井義博くんが初の顔出しです

 

アーカイブあります

 

お待ちしています