ども、数学の成績は抜群に悪かった岡田達也です。
我が家は少しだけ奥まった場所に建っている。
現在、入院療養中の父・隆夫さん(88)が、
「この土地はお父さんが選んだんだけなぁ! 通りに面してない方が静かだしなぁ! 落ち着いて過ごせると思ってなぁ! ええ場所だ!」
と、ここを選んだ理由を自慢げに話していたことがある。
そのような理由で今の場所に家を建てた結果
車庫入れの難易度が高くなってしまい、
何度も車のボディを擦ったり
(隆夫さんが、ですよ)
我が家とお隣のSさんの二軒しか使用しない道が存在するため、
毎年雪かきに追われることになった。
(隆夫さんではなく私が、ですよ)
人の建てた家に文句を言うのは筋違いだとは思うが、
それでも「なんでここを選んだんだ?」と文句の一つも言いたくなる。
さすが、我が父
先見の明が無いことに関しては、誰にも負けてない。
*
一昨年
道路の雪かきついでに、Sさんの玄関前も除雪しておいた。
するとーー
そのお礼にと『アサヒスーパードライ』の6缶パックを頂いた。
*
昨年
道路の雪かきついでに、Sさんの玄関前も除雪しておいた。
するとーー
そのお礼にと『アサヒスーパードライ』の6缶パックを頂いた。
*
先日
我が家の隣に隣接する駐車場で、車がスタックしているのに気付いた。
その車の持ち主さんのことは知らないが、毎朝同じ時間に姿を見かける。
年齢は僕より10歳ほど上だと思う。
どうやら脚が悪いらしく、スキーのスティックを両手に持ち、それを杖にして駐車場に歩いてこられる。
その印象があったので、雪かきも大変だろうと思い、スコップ片手に救援に向かった。
そして無事、車は車庫に収まった。
「今度、改めてお礼に伺います!」
「気にしないでください。困ったときはお互い様ですから」
昨日の夕方
チャイムが鳴って、玄関に顔を出した。
車の持ち主さんだった。
「どうも、先日お世話になったNです!」
「あぁ、どうも」
「お礼が遅くなってすみません!」
「とんでもない、逆にわざわざ足を運ばせてしまって……」
「これ、お礼です」
Nさんは『アサヒスーパードライ』の6缶パックを差し出してきた。
*
僕が雪かきすると、決まって『アサヒスーパードライ』が降ってくる。
3年連続して
「雪かき=アサヒスーパードライ」
この方程式が成立している。
これは、雪かきに対するご褒美のような気もする。
が、
ひょっとすると、隆夫さんがこの土地を選ばなければなかった物かもしれない。
ちょっと複雑な気持だ……
では、また。
追伸
オンライントークショー『東京砂漠』
次回は2月12日(月・祝) 18時30分からです!